此岸
合わせ鏡なのだろうか?紫色に染まった鏡なのだろうか?どちらも魔道に通ずるモノ。
人と云うのは愚かで醜い、何故なら相手の波長をわざと合わせ裏では関係無いという心を持つ。誰しもがそう云う性格を持つだろう否、若しかしたら其が我ら人間の本質なのだろう。
僕は至って真面目で成績はそこそこの高校生、二年に成ろうとする登校直前に交通事故に起きて進学式に出られずに二年に成った情に対し少々調子に乗った男である。
肋骨を脱臼し全治一ヶ月入院と医師から宣告されただが不思議なことに車に直撃して石膏面に落ちる間の時間が静止するかのように時間が遅れてきた。其の瞬間の間に僕は夢を見た其の夢は、魂の無いもう一体の僕が僕を幾度もなく追い苦しめる夢であった。
一ヶ月後、僕は影が薄いからといって色々と心配を掛けてくれる人が多々いるのだが入院したから今日だけ優しくしてあげようという振る舞いは辞めてくれないかと思い続ける僕が心の中にいた。授業中教え合う人なんて居ないし昼食は人気のないところで一人で食べるモノだと思っている。自分の理屈で他己の意見や人生に口を出して反を持している。
此が僕、諸星大祐から視た倫理である。僕は、此の倫理的理屈で負けたことも無いし見棄てた事もない。
偖、昼食を取り終えた僕は此れから現代文の提出書類を運行するべく職員室に向かう最中一人の可憐な女史にすれ違った。二年五組の橋本弥生、全教科優秀で全ての事柄を定まらせる力は持っているのだが無口な性格で他人との会話をしないせいか白い目で皆に見られている。
そんな女史が偶然通り違える所に僕の耳元でこう発言した。
「馬鹿じゃない。」
そう聞こえたから、そう云ったのかもしれない僕はそんなことを考えてる程洞察力なんか使いたくもない。そう思っているうちに職員室に着く。いつも通りに職員室の扉を叩き一声かけるのを面倒臭そうと思っている自分は仮面を被り職員室に入る。すると矢張いつも通りに睨み僕に歓声を受けるかの様に怒られる。
「諸星、此の作文の題材は“夏休みに入ることに中って”だぞ?」
そんな事は解っている。寧ろ僕は夏という言葉は好きではない好きではない言葉に休日なんて尚更だ。
「御言葉を反すようですが夏休み、休日を満喫した後の課題を忘れるような人間が居るのであれば夏の休日を無くならせればどうでしょうか?というか、夏休みという概念事態何故あるのか分からないんですが…。」
すると先生は其処ら辺で取った見知らぬ茸の様に適当に言葉を云ってくる。そんな事は僕は何回も見ているからよくわかる。
「春夏秋冬、彩った季節を選り取りの想い出として青春を楽しむことが此の休日の意味だろ…。」
ほらな、偖と僕は今云った先生の言葉をインプットし同じ事を書いてしまうと又呼び出しを喰らい無限にループする。だから同じ事を類似文として論破を投げ掛ける様なゴーストライターをする。此が簡単な遣り方だろう。
放課後、こんな噂が耳に入った。
旧校舎には時空間を出入りできる鏡がある、実際其処が心霊スポットと成っており他校の生徒たちも相次いで行方を眩ましている。其の旧校舎は本校の旧校舎だという。
出入りできると云っていたが条件がある其の条件を呑むと現実世界に戻ってしまうという。因に其までの間は記憶が存在しないという。
此の情報を学校の教室で流した女史がいた。
彼女は今は僕の苦手なグルーヴに入って居りコミュニティ力が何処と無く高いので佳く判らぬ都市伝説や非科学的な噂などを運んでくる。変なモノを運んでこなければ、胸開け巨乳女史で纏まるのに…。
まぁ、僕はそんな目線では決してみていない。
確か彼女の名前は 桐谷夏希だったと思うがそんな友達を数えるようなら今まで良い様にされた分の数の方が覚えている。
放課後校門を出ようと僕は足を踏み入れると人が息をする様な冷気を感じ振り向いたが誰もいない。居るとしてら、屋上に一羽の鴉が僕を見ながら笑ってるように見えるがそれ以外人はいなかった見間違いだろう。
そう、自分で悟るように心を入れ替えた。
時が遡る事、拾五分前。諸星が帰りの仕度をしている最中、グルーヴと一緒に先に帰宅する桐谷が見えた。グルーヴの中では下っ端で毎晩パシりというのが当たり前、此のグルーヴでは上に昇格したモノ勝ちで 格差が決まる。途中までグルーヴと一緒だった妾は家から近い道で別れたが実のところ此の近道はあまり使いたくないと感じている。裏路地には薬物中毒の奴も居れば風俗勧誘の若いのも居る。妾見たいな女史が絡まれる。見ないふりをしながら速歩きで道を踏み出すが妾も絡まれた。
風俗勧誘の若人が無理矢理、妾を誘うから拒むように手を捌くと強姦猥褻行為などをされ自分自身意識が徐々に薄れていくところであった。路地裏の暗闇から 彼がささやく声が聴こえた。ぼそぼそと聴こえるのは謳である。靈の奏でる音色で私達は意識が失う程の素晴らしい音であった。
其のとき音色が終る時と共に若人が倒れた。
彼ら若人は彼の姿は見れず一瞬で遣られたが妾は其の姿は見えた。彼は後ろの妾を見て消え去った、妾は記憶力は余り自信が無かったが彼の廻りには櫻香枦の香りが染み付き覚えた。帰り道を踏みただすと妾はふと脳裏に櫻香枦に似た香りを思い出したが其が誰かは思い出せなかった。
その頃諸星は家に帰宅しておりとある事を考えてた。
ーあの時の夢、確か続きがあったんだよな。
魂のないもう一体の僕に追い回されたとき鈴の音が聴こえ鴉の様でもあり旅人にも見える黒衣の外套で昔、町医者をやっていたのかと思う手慣れた白手袋を魂を掴むようなカタチで僕を訊ねてくるのだ。
「罪の重さで情を忘れてしまったか?」
「君は一体…」
弟子と師匠の問答なのか、神官と修験者の問答なのか定かでは無いが色々な表現をさせる様な質問だった。
「私の名等どうでも良い。敷いて云うなら物語に終わりを齎し、永遠に物語を口伝させ残留して行く鬼となった妖術師だ。」
其のとき鈴の音がもう一度だけ鳴り響き妖術師と名乗るものが離れて行くように感じた。
今思うとあの妖術師は自分自身の記憶を消すためにわざと鈴の音を鳴らしたのだろうか?
疑問が残り続ける。
次の日、転入生が来るという噂が学校中に広まった。誰が広めたかは定かでは無いが噂が立った。
教師が生徒紹介をすると、ある男が自己紹介をし始めた。屍人の様な肌に上から見るような鴉の目、中位髪で中心分けをしていて狼の様に論を反する男児。
彼の名は雪銀鑑、笑顔で微笑む顔は皆から魅了程の美麗で別の視点から見ると畏ろしい冷徹に微笑む死神であるようにも見えた。
そして何とも云えないような匹敵する点は此のクラスで否、学校で一・二を争う優秀な生徒だと分かった。
其が彼の外見で有って内面はいたって普通なのだろうかと思うぐらいの普通さで雪銀に操られてるのではないかと思う程に普通を保っている。
そんな男にこんなことを昼休に屋上で訊ねてみた。
「君はいったい何者なんだい?」
僕は雪銀を見ていると現世と虚の淡いにいる感じがして恐怖を感じるが其よりも雪銀が何者かの方が疑問に残留しており其どころじゃなかった。
対する謎迷た男の雪銀が呵呵と嗤い地を轟かす。
「君に良い事を教授しよう。我々は二つに分かれて存在している。
光が有れば影が有るように表が有れば裏もある。外の世界が有れば裡の世界がある。」
「我が儘な意見だ。」
「我が儘ですか…。
二つの世界は我々が脳に寄って視差している制止した世界が三次元であり、我が儘に脳が視野から省いた世界こそが四次元である。まやかしの世界、君達は知らない裡に我が儘に寄って第二者を省かれざる者、つまりまやかしとして扱われているのだ。」
僕を知ったような口ぶりで侮辱にも聞こえた。雪銀の論を反す様な理屈を述べたが反れでも遮断するかのように跳ね返した。
「貴方の云ってることは正論だが、貴方の述べている事は理屈。理口の言訳にしか過ぎない。何を云われようが本質さえ判っていれば其は真実と確定される。物事を偏見的に見る高二病的な考えを持つ君の様な男は本質を知ることは無に等しい。」
何としても此の苛立ちを抑えるような反論をしたかった只それだけだった。其のときの一言が無意識に可笑しな事を発言していた。
「諸星はクールに去るぜ。」
そ僕は屋上から学内に戻ったが屋上にその後後ろを向きながら空を見上げる様に一服する雪銀が視えた。
其の空間は幽境の間であった。
「出て来たまえ…。君だろう?
此の私に情報を提供したのは…。相澤芽莉」
其処に現れたのは敵なのか味方なのか問わないと思われる謎の女史、無表情で橋本とは違う不思議な女史に雪銀に問い掛ける。
「正か、本当に来ると思わなかった。
貴方が…」
其処から相澤は小声で全てを答え、雪銀が震え上がるような声で愉しげに参った顔で嘲笑い考えた。
「まぁ良いや…。彼等が解決をしようが我々が解決をしようが結論は同じ道筋…。
御手並拝見と行こうじゃないか。」
時は遡る事三週間前
鵺、平家物語に於てこう記されている
鵺は深山にすめる化鳥なり
源三位頼政、頭は猿、足手は虎、尾はくちなはの如き異物を射おとせしに、啼く声の鵺に似たればとて、ぬえと名づけしならん
正し、此の巷説は我々人間が知覚したモノであり本当の鵺と云うまやかしは何なのか判らない。鵺の本質は黒雲のような表裏の無いまやかしである…。
彼には名がない。
否、名を付けてもらったことが無いのだろうか?
だからなのだろう…昔は皆に名が無いから鬼仔など野生から来た物の怪等と忌み嫌われた。だが俺はある旅人に救われ旅人の代わり仔として育ててもらった。彼が亡くなるとき俺は天寿人として名を奪った。
「だから、あれだけ忠告したのに君達は其を無視して経営をした。そして自ら黒字を出して俺に泣き寝入りか。」
結婚式直前に親に頭を下げるように三人が金銭を借用してくれと何回も土下座をしていた。三人が土下座をしているのを冷たい目線で上から見ている立場からして親の立場をしている人こそ俺だ。
「惨めだな…。
俺から離れたからと云って調子に乗り農業とは関係ない物を購うからこうなるんだ。
農業は自分自身が公けに表で晒け出し貨幣となる作物を売上げる事によって農業が勤まる。てめぇら観たいな人見知りには密輸売買の方が似合いだな。」
農業をやろうと計画した根源、榛葉が我慢の限界を達していた事に気付いた真野が口を挟んだ。
「でも、少し言い過ぎじゃありませんか?
僕は此の農業が落ちぶれたのは憑き物が原因かと…。」
「洒落た事を…。
宇賀之御魂命と、生出給ふ。永く神納成就なさしめ給へば…
天に次玉、地に次玉、人に次玉
御末を請。信ずれば、
天狐、地狐、空狐、赤狐、白狐。
稲荷の八霊、五狐の神の光の玉なれば。
誰も信ずべし、心願を以て空界蓮來か…。
君達からの憑き物を落としてくれと依頼しても俺は二度も承けん。」
稲荷祝詞を発しながら冷たく首を横に向けた。其のとき廊下を行儀を知らん二枚役者が走ってくる音の様に右腕と自称している男が現れた。
「先輩、お願いが有るんです。」
慌ててくるから三人は驚くが彼は眉を寄せて慌ててくる男に問う。
「どうした?
其の様子じゃ、あの一苦労をする煉瓦階段を登ってきたとみる。」
男は息を荒くしながらにこやかに告げ頭を掻いた。男の名は、東方直也少々脳が抜けているから何を云われようと四割一般的な人より違う考えをしている。
其ほど徳の無い男なのだ。
「お金借用できませんかね?」
「断る」
断るタイミングが早かった。そして直ぐにため息を吐き悩み始めた。
「何で俺の廻りには此の様な阿呆共しか居らんのだ?」
三人は心の中で“阿呆で悪かったな”と思っている。因に東方は馬鹿だから展開が違かった。
「良いじゃないですか…。誼みで、お金を少し拝借しても今月予定していた某社の会食の余費が足りないのですよ。」
理由を説くと律儀な理由なのだが後から何故余費が足りないか聞くと廻しに使っていたらしい。冷静に怒り自分のやった事は自分で策を経てろと、きつく締め上げた。すると東方はふと我に返るように気付いた。
「そう言えば、凪の姐さんから電話が来ていましたよ?忘れてたけど保留にしたままだ。」
彼を含め東方以外こう思っただろう“先刻に云えよ…。”と誰もが突っ込みたくなる台詞だった。困るような顔をして電話が有るところまで彼一人で歩いた。電話にでると襖の奥に耳を潜める東方含め三人は対応内容ががえげつない様に聞こえた。
彼が戻ると何も無かったように三人が座ってた。煙草を一服当たり前のように吸いながら電話の内容を騙った。
「凪の願を承諾してくれたら、性交でも奉仕者でも何でも云うことを聞くと云ってな。」
「其でどうしたんですか?」
噺の結論を聞きたい。生々しい噺を聞いて受入れるのか聞きたい。彼以外はそう思った。
「噺だけ耳に入れとく為、明後日の17:30に彼女の家に上らせてもらうことに成った。」
ー全ての疑定問は法則に基づいて対答に成り得る。米物理学者、H・ディケは宇宙の齢が何故、“百参拾陸億歳なのだろうか?”と考えた。数値を算出できる知的生命体が現れるのに此の年月が必要だったと彼は結論を付けて“百参拾陸億歳だ。”と述べた 。
これは人間原理と喚ばれる論理で認識や観測により造られたモノだ。
人間原理の反対もあり宇宙原理がある。此の両方を比較すると宇宙があるから人間が存在すると認識され人間が観測するから宇宙が存在するのだとされる。
「式が無ければ答えが出ないだろ。だから偶然が必然に変わり不思議に感じる。
自然の摂理には逆らえないのだよ。
数字となる証拠と心理が記号と合致した時最適解という答が出る。」
彼はそう説いた。
帰り彼の家を去り三人で彼の噺してた。
明智小五郎の心理推測をしているように奥底を読み取り人の動機を憑き物と例え祓い落とす。それ以外の欲はどうでも良いと思想する。無愛想な妖術師だ。
「あんな奴が結婚するとなると佛の様な奥方に成るだろう。
あいつ鬼みたいに無口だし。」
そう云いながら笑い帰宅した。
相談当日凪の姉さんの家の前で東方は彼を待っていた。すると彼は苦い顔をしながら“何故ここにいる”と問おうとしたが面倒臭く口を開けようとしたが途中で止めた。
東方は此処に居る事をわざと認識せずにインターフォンを押すと東方は突っ込む。
「気付いていましたよね…」
彼は東方に一瞬目を合わせるが直ぐに反らした。反らして直ぐ舌打ちをされた。
東方は自分から右腕と自称している自分を止めたいと度々思い始めた。
彼が自分の名前を云い自己表明をなし尋人が居るか聴いてみた。
「だ…。凪君は居るかね。」
インターフォンに応答したのは此の家族の一番下の妹であった。三女は活動的な服装を好み行動力もある性質で、一見すると男子のようだが其の立ち振る舞いや雰囲気は女性特有のものである。因に親は居ない。三人姉妹で暮らしている。
「嗚呼、~さんですね。
少々お待ちください」
彼女の玄関の外に出てきたのは服の釦を全開に開けた痴女であった。見慣れている彼は大丈夫だったが東方はそうではなかった鼻血を出しながらこう述べた。
「もう死んでもいい…」
彼女を見て嬉死にかけた。すると彼は呆れた顔で「童貞が」と小声で毒を吐き唾を吐いた。すると彼女が東方に誘惑しながら楽しんでいると家事をしていた三女に小っ酷く云われてた。下に言われて恥ずかしいと思わないのかと彼は思った。
「この端ない卑猥な痴女である女性こそが凪君だ。此でも凪は電人潜入者では国家をも狂わすほどの力がある。」
「私に掛かれば男も情報もイチコロよ」
「はいはい、君のハニートラップや情報を潜入することに関しては世界一だよ。
全く…。
其にしても君に妹が居たなんてな。」
「嗚呼、この娘は梓っていう私から見て三女なの。話すとややこしく成るからまた次の機会ね。」
そういって簡単に話を切った。
三女の梓は此のまま話の邪魔に成らないように試行錯誤で外出に出た。
彼は彼女のリビングで椅子に座ると「其で…」と云い相談の内容を進めた。
「私三人姉妹で暮らしているんだけど。二女の弥生の様子が可笑しいと思うのよね。」
「其は御前が心配性だからだ…。
先走りすぎだ。」
否定しながら凪が出した御茶を飲む。
「そうなんだけど。彌生が通ってる学校、近々怪しい噂が立つのよね。」
眉を潜め彼は興味を持った。すると、東方がその情報を知っていた。
「旧校舎の鏡に近寄ると亜空間に呑み込まれるという噂ですね。」
「あら、坊や詳しいのね。」
そう云って東方を誘惑しながら近づくと凪の胸元をじっと見つめる東方を見て見苦しく感じる彼がいた。
「此奴に色目を使うな。此奴は君みたいな女には弱いのだ…」
「あらイイじゃない。焼き餅を妬いてるの?」
呆れた答を聞いて頭を振った彼は、もうどうにでも成ってしまえと心から思ったのだろう。そして鏡という言葉を聞き彼の顔は一瞬別の顔に変化していた。冷徹な眼差しに無表情から虚の笑みが表れた。
「屍人の匣~マーダー・ケエス~だね、此は。」
独り言を喋りながら自分自ら理解し始め仮説を考えた。其を見た二人は欲求に負け彼に仮説を教えて欲しいと頼んだ。
「荘子の斉物論編の有名な下りがある…
罔象景に問いて曰く曩には子行き今は子止まる、曩には子坐し今は子起つ。影の周りにできる薄影である。罔象を和名で読むとみずはつまり弥都波能売神だ。弥都波能売神は水神とされており水に湧き出る井戸にも神聖に祀り清められた。」
「鏡噺と関係無いじゃないですか?」
東方が話が噛み合わないと愚痴を述べる、すると彼は嗤い凍える様な声で裏を返すような事を述べた。
「話はまだ終わっちゃい無いよ。
井戸と云うコードが出たね。平安時代、冥府を行き来した男がいた。その男はね、井戸を通して現世から異界へ毎晩閻魔天の補佐をしていたとされる。冥府というと地獄等様々あるが、地獄に存在されていると云われる浄玻璃鏡で閻魔天は罪状を決めるとされている。鏡や井戸には共通の本質がある…其は境界だ。
此岸と彼岸なのだろうか?
己ともう一人の己なのだろうか?
光と闇なのだろうか?」
しょうがない顔で依頼云々友として協力者として彼女自身の為として受け入れることとした。その翌日東方は彼にある頼みごとを聞く為にもう一度彼の宅まで足を運ぶと彼がいない。彼を探すべく彼の雇っている奉仕に聞いてみたものの首を降るばかり、すると長年、彼の側にいる執事が文を東方に渡した。頼みの内容を引き受けるもの一体彼は何処に向かったのだろうか?
矢張彼は孤高のまやかしだ。




