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自分の居場所 4
ここはロイドの城がある湖を出てすぐのところにある森の中。
その暗闇の中、ジュリエットは走っていた。
当てもなく、まるで自分を責めるかの様に無我夢中で森の中を走る。
「ハァ、ハァハァ…」
その速度は次第に勢いを失い、とうとう足を止めた。
「……どうせ私なんて」
満月が雲に覆われ、森をいっそうくらい闇が飲み込む。
その瞳からも光が消え、うつむき目に涙を浮かべている。
その時、後ろから誰かがジュリエットを呼ぶ声がする。
「おーい‼︎ジュリエットー‼︎そこにいるんだろう⁉︎」
ジュリエットが驚き振り返る。
するとそこには、息を切らし日頃の運動不足のせいか酸欠気味のロイドが木に手を突き立っていた。
「ちょ…ちょっとタイム…ゼェハァ…脇腹痛い」
「なんで来たんですか…」
「え?それはお前を呼び戻しに来たに決まってんだろ」
ロイドが答えると、ジュリエットは拳を握りしめとても辛そうな表情で語り出す。
「私なんで一人で旅をしていたと思います?」
「…気の合うやつが居なかったとか?」
「私、魔法が使えないんです…」
彼女が重たい口を開き、自らのトラウマを語り出した。




