でもね、笑えるようになったから
その雨は神さまの悪戯だったのかもしれない
大降りの雨
鍵をかけ忘れた自転車
かげろう学校
人は息を吐かないと生きていけない
震える携帯電話
赤い父親
黒い母親
イミテーションはカラダの中に溶けはしない
ぷわぷわ兄貴
へらへら先生
べとべと友達
人はどんなに否定しようと現実を見捨てられない
なみだが噴水
見えない裸
終わらない空腹
人は息を吸わないと生きていけない
長すぎるトンネル
見つからない出口
こんなに探してるのに
知ってたよ
わかってたよ
このままじゃいけないって
そんなのわかりすぎるぐらいわかってたのに
懺悔して取り戻せるなら
身体はって懺悔する
何度だってするよ
でも無理でしょう?
無理なんだよ
あの時失ったものは二度と取り戻せない
だから今は今を手に入れて
新しく積んでいくことしか出来ない
それしか出来ないから
正しくなくても楽しくなくても
惰性でも悲しみでも苦しくても滅茶苦茶でも
それでも生きていくなら
あの時とは違いすぎて
何もかもが違いすぎて
でもね、笑えるようになったから
また大降りの雨
失くしてきたものたちへ
手に入れていくものたちへ
あの雨は神さまの優しさだったのかもしれない