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【連載版】悪役令息に転生したので、謀略の限りを尽くしてみる  作者: 笛路 @書籍・コミカライズ進行中


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11/20

11:入団と婚約打診。

 



「……は? 王太子と仲良くなったから、近衛騎士になる!?」

「はい。先日のお茶会で友だちになりました」

「どうやってだ。王太子は二四歳、お前は十歳だろうが」


 どうやって……か。前世が兄だから、とは言えんな。ああ、そうか――――。


「クヌート、殿下の初恋を叶えました」

「初恋……だと?」


 伯爵家の娘と両想いだったはずなんだが、繰り上がって王太子になってしまったことで、私の婚約者だったレベッカと婚約する羽目になっていた。

 告白してこいと言ったら、大成功だったらしい。


「ニコラウス……もしやバルリング公爵家から婚約の打診がお前に来ていたが……それも関連しているのか!?」


 ライゼガング侯爵の顔が引き攣っているが、まぁ無視でいいだろう。


「あぁ。一目ぼれだそうですよ。年齢は気にしないそうです」

「いや向こうが気にせずとも……」

「父上、女性の年齢に言及するのは得策ではないかと」

「限度があるだろうが!」


 レベッカは確か今年で二二歳のはず。特に問題はないだろう。そう伝えると、ライゼガング侯爵が額に青筋を立て、ダンと机を叩いた。


「お前は十歳だろうが! 問題しかないっ!」

「そういう趣味の女性もいるということで、納得してください。巷では『おねショタ』というものが流行っているそうですよ」

「……おね……?」


 どうやらレベッカは今世の私の顔も気に入ったらしい。かわいい娘だと思っていたし、まぁ吝かではないので受け入れようと思う。

 あの煩さは嫌いではないしな。


「まぁ、そういうことで、来週には騎士団に入ります。その後、数年の見習い期間を経て近衛騎士に登用するとのことです。レベッカとの婚約の話は進めておいてください」

「……意味が分からん…………」


 クヌートからもらっていた騎士団の入団許可書を渡すと、ライゼガング侯爵が頭痛がすると呻きながら頭を抱えたが、これも無視でいいだろう。

 執務室を去る間際に「ハァ……エミーリアにどう伝えろと言うんだ……」と聞こえた。


 ――――母か。


 ライゼガング侯爵の言うように、侯爵の頭痛などという些細なことよりも、母のことが問題だな。




 母の私室を訪ねると、明らかにすねた顔をしていた。


「入っても?」

「…………ええ」


 さて、どう言い訳するかな。この人には誤魔化した言葉は使いたくはないんだが、本当のことは言いようがない。


「報告に来た」


 そう言うと、頬を膨らませて更に拗ねた顔をする母。そして、いつかこういう日が来るのは理解していたと呟いていた。

 

「まだ十歳じゃない」

「もう十歳だ」

「騎士の剣は貴方には大きいわ」

「女性騎士用のレイピアの扱いも心得ていますので」


 この小さな体では確かに騎士の剣は重いし長すぎる。だが、レイピアであれば扱えるだろうと、ハイデガー卿と何種類か武器を変えて訓練していた。


「皆、私から貴方を奪うことに協力的なのよね……」

「あの男はそうでもなかったぞ?」


 苦虫を何匹も噛み潰したような顔をしていたからな。


「旦那様は世間体でしょ」

「どうだろうな。お母様にどう伝えたらいいんだと頭を抱えていたぞ」

「っ…………そう?」


 母の顔が一気に華やいだ。

 あとはあの男の仕事だろうが、多少フォローはしておこう。


「前にも言ったが、私たちは母と子だ。この縁が切れることはない」

「うん」


 母が涙目で抱きついてきた。

 淋しくなると言われたので私もだと答えると、少し笑って「嘘つき」と言われてしまった。

 わりと本心なのだがな?




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― 新着の感想 ―
母子のやり取りと言うよりもはや恋人のそれ(゜∀゜)www
情が薄いだけで皆無じゃないのがポイントですね。 父の胃と頭皮にダメージを叩き込んでいますが、キッカケ?原因?は父なので仕方ないですね。 時期的に兄たちも真面目に頑張っているでしょうし、家にあまり咎が…
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