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金の波 草稿
金の波
ざざめく大地
吹き荒ぶ風 風 風……
稲光り轟きて
火の山燃え立ち
揺れる地平線
露の雫 山と降りて
河の龍は土石を喰らい
幾重にも首を巡らし
吠える海原 渦巻きて
覆う黒雲棚引きつ
逃げ惑いし地上の 飛べない神の子らよ
箱の舟に寄り添いて
波飛沫を浴び 鳥ノ木宿りし渡り鳥の行方
ゆくあて無きて 泣き鳴きて
未開の地目指すものたちよ……
太陽の鳥に連れられて辿り着きし
大地にいちじょうの光さし
槌の音響き渡りて
希望の社 黄金の穂実り輝きて
守り詩 時は流れ流れて
幾度の争い 追われ追われし
流天の民なりて
太陽の鳥 光導かれ
金の種籾ゆきゆきて
幾世代継がれ継がれて
別れの地にたどり着きして
いちじょうの光のもとへ
金の種籾 まきまきて
稲光り大地に命おとして
金色の大地夢夢たゆたいて……
金色の稲穂 金の波揺らめいて……




