真っ赤なパンティ 草稿
真っ赤なパンティ 草稿
真っ赤なパンティ
パァ〜プゥ〜……パァ〜プゥ、パァ〜プゥ〜……。
黄昏時、真っ赤な夕日に長い影を伸ばして無邪気に遊ぶ子供たち。
くたびれたおんぼろ長屋の壱角に、明らかな違法建築の建て増しに建て増しを重ねた木造のアパート。
物干しに干された無数の紅色に染まる、無数の色んな形の布が静かに揺らめいていました。
「あっ! 真っ赤なパンツ!」
「いっぱいぶら下がってる!」
「ほんとだ!」
「パンツ! パンツ!」
「真っ赤っ赤! 真っ赤っ赤!」
「こ〜ら!」
「綺麗なおばさんの、パンツなの?」
「綺麗なお姉さん!」
「綺麗なお姉さんの、パンツなの……?」
「そうよ!」
「どうして、こんなに沢山あるの……?」
「お仕事だからね!」
「……お仕事で? 真っ赤っ赤なパンツなの……?」
「もう少し大きくなったらわかるわよ! それにね! パンツじゃなくて、パンティって言うのよ!」
「どうして? 綺麗なお姉さんの手は、そんなに真っ赤っ赤なの……?」
「あっ……見られちゃったな……それはね……ヒ・ミ・ツ! ふふふふふ……」
「お部屋の天井も真っ赤っ赤だよ?」
「下から見えちゃってるのかな?」
「お部屋の中にもいっぱいあるわよ! 上がってきたら、見せて上げても良いわよ!」
「どうする……?」
「お母さんに怒られるよ……?」
「ここには近付くいちゃ駄目って言われてるじゃん!」
「別に嫌なら良いのよ……ここには誰も来やしないわよ!」
「行ってみようよ……」
「う……うん」
はあっ! また……あの夢だ……。
この隣の部屋に、真っ赤な手の切れ味女の人が住んでたんだよな……?
何時も夕暮れ時に……寂しげ空を眺めて……。
引っ越して来た時に、挨拶に全部の部屋に回って挨拶した時に……出逢ってるんだよね。
アパートの住人全員と……皆さん良い人そうで、良いとこ越して来たなと思ってたのにな……。
真逆な〜……半年住んでて、大家さんと世間話ししてて……ここ貴方だけしか、貸してませんよって言われてさ……毎日出逢って挨拶してる住人って……。
いったい……ここで何があったんだろう……大家さんのらりくらりと交わして、頑なに話してくれないけど……。
時々見る……少しづつ進んで行く、あの夢の続きが教えてくれるのかな……?
もしかして……恋してるのかな……真っ赤なパンティ干してたお姉さんに……。




