出会い
こんにちは!文章が短いのは取り敢えず今回までで次からはもう少し文章を長めにしていきたいと思います!
俺はあれから何日か立ち直れなかった.......
だが流石にこれ以上はここの家の人にも迷惑をかける事になる
それに......
「現状も知りたいしな......」
現実からいつまでも目を逸らし続けるわけにもいかないと思いドアを開けて見ると女の人が1人アセアセと料理を作っていた。ここの内装とかからしても多分ここは食堂のようなところなのだろう
「道理で出てくる料理が美味しいと思ったわけだ.....」
とボソリとそう言うと向こうもこちらに気づいたようで焦ったような表情で早足にこちらへ向かって来た
「怪我はもう大丈夫?」
と心配そうな表情でそう言った
「はいもう怪我の方は大丈夫です」
「そう!それならよかった......でも看病とかちょっとしかできなくてごめんね......?」
と最初の方はとても喜んだような表情だったが後半はとても申し訳なさそうにそう言った。
......表情がよくコロコロ変わる人だな......と思ったがそれは別に言わない
「.....ちょっと良い?」
急にそう遠慮がちに言っていた
「......はい........」
話が急に変わったが大体何を話したいのかは想像できたから俺も緊張した表情でそう言った
「あなたの仲間のことなんだけど......」
あぁやっぱりか.....
「はい.....」
語尾が少し弱くなってしまったがはっきりとそう返事をした
「意識がね......未だに戻らないの.......それで意識が戻る可能性はほぼ........」
「すみません......ありがとうございます......あ、そう言えば名前言ってなかったですね....」
ここまで親切にしてくれた人にこれ以上辛いことを言わせたくないと思い俺はそう言った......
「そ、そうですねでは自己紹介しましょうか」
女の人もこのままではいけないと思ったようでそう話に乗っかって来た
「じゃあ俺から....前洞怜と言います」
当たり障りない挨拶だけした......元ヒキニート隠キャに加えて今のテンションなので何を言えば良いか全然思いつかなかった
「シャム・ウィン・ミアプラと言います。一応冒険者としても活動しています」
と水のような静かな声でそう言った
「冒険者ですか.....凄いですね」
冒険者....自分とはもう格が違うんだろうなぁ.....
「あ、でも今はほとんど活動していなくて....今のようにお店を開いてここで働いています」
でもやっぱり冒険者ってことは何かしらのスキルとかを持ってるんだろうなぁ
「冒険者だったってことはスキルとか使えるんですか?」
どうしてもやっぱり気になってしまった
「実は私スキルを所持していないんですよね.....」
となんでもなさそうに言っていたが多分それは辛いことだろう......俺がそうだったからな.....
「あ、でも魔法を持っていたのでそれなりには戦えますよ?」
あ、流石にそうだよなぁ冒険者だったんなら......
「あ、そうだ!もしよければ一緒にパーティ組みませんか?」
え?.........
「え、でも.......」
「フフッ......私のことはシャムと呼んでください」
突然の誘いに驚いているとどう呼べば良いか迷っていると思ったらしい
「俺は実はですね.....スキルも魔法も持ってなくてなんの役にも立てませんよ......」
変に期待させるのも悪いと思ったので素直にそう答えた
シャムは驚いたような表情でこちらをじっと見ていた
まあそんなのと関わりたくないよな.......
「それなら尚更パーティ組みませんか?」
え?どう言うことだ?俺の聞き間違いか......?
「な...何を言ってるんですか?俺はスキルも魔法も持ってないんですよ......?」
「はい。分かってますよ?」
もう一度聞き直してみたが俺の聞き間違いではないようだ
「どうして俺なんかとパーティを......?」
俺が気になることを素直に聞いて見た
「だってレイさんは冒険者になりたかったのでしょう?それに私もここで冒険者に復帰できる」
でも.......
「ここで断れば恩を仇で返す事になると思いません?」
シャムはニコッと笑いながらそう言った
なんだか痛いところを突かれた気分だ.....
「分かりました.....そう言うことならパーティ組みます」
そう言うとシャムはニコッと笑った
「ではギルドへ行きましょう」
「はい、分かりました」
と言うとシャムは何か思いついたような表情になった
「そう言えばお互い敬語で話すのはやめません?せっかくパーティ組んだのにお互い敬語っていうのも.....」
あぁ確かにお互いずっと敬語だったな.....
「確かにそうか......じゃあ敬語はどっちも使わないようにしようか」
俺も同調の意でそう言った
「うん.....これから一緒に頑張ろうね.....!!」
シャムは小さくガッツポーズしながらそう言っていた......可愛........
あ、危ない......
「は...ハイ.....ガンバリマショウ」
全力で自然に聞こえるように言ったが大丈夫だろうか......
シャルが笑っていた事にも
俺への悪意が近づいて来ている事にもこの時の俺は気づかなかった.....