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07 帰還
全てが終わった後、拓斗達は帰還用の魔法陣のうえで、カルセル・リックの世界や住民達、アッシュに別れを告げる。
「荷物持ちと雑用と荷物持ちくらいしかする事なかったけど、寂しいな」
「演説もしたじゃない」
「あれを仕事に分類する? あれはケンカ売ったの解釈なんだけど」
勇者の荷物持ちになって歩き回った世界の思い出に、思いをはせた拓斗達。
「俺達がいなくなったら、アッシュの世話って誰がするんだ。生きていけるのか、あの駄目おっさん」
「ちょっと心配ね。忘れ物とか、落とし物とかしないといいけど」
「俺はそんなガキんちょじゃねぇよ。ちょっと駄目ってれば、お前ら俺のおふくろか何かか」
送還用の魔法を使用した拓斗達は、元の世界へと戻っていった。
それから、カルセル・リックの世界は勇者と市民が力を合わせて反映する世界になった。