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01 異世界召喚
高校生である拓斗は、クラスメイトの少女である星菜の事が気になっていた。
「星菜、今日暇だから俺ん家で遊ばね? もしくは星菜の家でも良いよ!」
「え、何で?」
成績優秀、容姿端麗、運動真剣抜群である星菜に惹かれる拓斗は、周囲の呆れも目に入らず日々、己の存在をアピール。
「星菜! 先生から新しい顏とも班組めって言われたけど、星菜の事好きだから一緒で良いよね!」
「そこは素直に別の人と組みなさい。あなた、さみしい人なの? かまってあげないと死んじゃうの?」
いつか振り向いてくれる日を期待して過ごしていた。
「星菜! 好き! うわーっ、恥ずかしいっ!」
「そう、ありがと。私も拓斗の事は好きよ(友達として)」
「んえっ!?」
そんなこんなで、やりとりはちょっとズレてるが、拓斗は地道な努力で、しっかりしつつもどこか天然なところがある星菜とうちとけていた。
しかし仲が深まってきたと思った矢先に、二人の足元に魔法陣が出現し、ある日突然異世界に召喚されてしまう。