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モザイクモンキー。

作者: 七瀬

ここは熱帯雨林で、ぼくたち猿の群れがみんな一緒に住んでいるだよ。

ぼくたちの名前は 『クリアモンキー』 珍しいサルだ!

だけど? どうしてなのか......。

僕だけモザイクがかかる。

そして、あだ名が付いている 『モザイーク』だ。

何故か? 僕だけ見えないみたい。 

だからね仲間が僕を見てもモザイクがかかるから僕の事だけ認識

してもらえないんだ。

今までこんな 『サル』 は初めてなんだって。


群れは1週間ぐらい同じ場所にいてエサがなくなれば移動するんだ。

でも僕だけ仲間に入れてもらえないで何時も離れた場所でみんなを

見ているんだよ。


1人でいるのは寂しいな。

一人ぼっちは寂しい。

友達が欲しいよ。

なんで僕だけモザイクがかかるのかな?


仲間が僕を見る時は、僕がいたりいなかったり。

消えたり現れたり、僕の鳴き声も途切れ途切れ。


気味が悪いみたいだ。僕の母親も僕を産んだ時に僕を見て育児放棄を

して僕は何とか? 生きてこれた。

それもこれも、ここの群れのボスが僕の面倒を見てくれているからだ。

もう長老で年齢もかなり高い、いずれは新しいボスに代わるのも時間の

問題かもしれない。


そしたら...? 僕はこの群れから出て行かなくてはいけないだろうな。

唯一の僕の理解者が 【今のボス】 だから。


それ以外の仲間は僕をこの群れから外したいんだ。

僕もそうなったら、この群れから外れるつもりだったこの日までは...?

でも僕にボスが言ったんだ。


『もし? ワシがボスの地位から落ちたとしてもお前はこの群れに残れる

ようにちゃんと言ってある。だから何にも気にするなよ~』


『ボス......』

『ありっっがとっうううう!!!』

『泣くな! モザイーク』

『ボスッボボボス』

『よしよし。ワシがボスの間はワシがお前を守るからな!』

『うううううっっウキーーーーーーーイイイイ!!!!』


モザイークは、ワンワン泣きました。ボスの胸の中でまるで

父親のような優しさでボスは包み込んでくれます。

幸せなひと時でした。


◇◆◇◆◇


でも数日後、『ボス』 は亡くなってしまいました老衰です。

朝起きると冷たくなっていました。安らかな顔をしていたそうです。


新しい【ボス】はNO.2のボスになりました。気性の荒い性格で力こそ

強いと思ってるサルです。


僕はこの群れから外されました。元々前のボスと相性が合わなかったのです。


『俺がボスになった以上お前を群れに置いておく訳にはいかない!出ていけ~』

『わかったよ......。』


僕は本当の意味で1人ぼっちになりました。

寂しい寂しいさみしい。


そんなある日のこと 僕と同じように仲間外れにされたクリアモンキーの

ルブタと出会う。彼との出会いは僕の寂しさを埋めてくれるほど楽しい毎日

に変わった。


僕を見てもルブタは僕を気持ち悪がらないし楽しそうに僕にいっぱい話てくれる。


『ぼくたちは友達だ! モザイーク』

『うん。友達だね! ルブタ』

『あはははっ~~~』


毎日が夢のような日々です。生まれてはじめて本当の仲間が友達が出来ました。

友達のルブタと一緒にいると...?  そこに1人ぼっちのクリアモンキーの雌猿

が僕たちの仲間になりたいと入ってきました。名前は 『ケイト』 です。


友達は2人になりました。

楽しい楽しいたのしい。


幸せな日々が毎日続いています。

生まれてはじめて僕を見ても気持ち悪いと思われなかった。


『僕たちは何時も一緒だね!』

『そうだよ!』

『仲間だ!』

『うん。』


今では1つの群れになりました。そして僕はこの群れの 

『ボス』 になりました。

僕は強くて優しいボスになると誓いました。

僕の唯一の理解者であった、あのボスのように......。























最後までお読みいただきありがとうございました。

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