豊臣の天下へ
関東地方南部相模国。小田原城
豊臣秀吉は全国の大名に号令をかけ史実より多い28万の大軍で北条氏の居城、小田原城を陸た海から完全包囲した。
『官兵衛。戦況を報告せよ』
『はっ、殿下。関東各地の北条氏の支城は次々と陥落していて小田原城の孤立も時間の問題となります』
『うむ、よいよい。して秀頼達はどうじゃ』
『秀頼様の軍は現在奥州の伊達軍と白河の地で対峙しております。しかし殿下。秀頼様の策をどうお考えで』
『うむ、中々面白いことをする。秀頼の力をここで示さねば跡取りとして支障をきたす。頑張るのだぞ秀頼』
場所は戻り奥州南部白河
『秀頼様。伊達軍が見えました』
「よし、刑部。先程の書状と使者を送れ」
『はっ』
伊達軍に向け使者を遣わした秀頼。
『政宗様。豊臣軍からの使者が参りました』
『よし、会おう』
『はっ、どうぞ此方に』
『失礼致します。某、豊臣軍の使者として参りました。石田三成と申します』
『よくぞ来られた石田殿。して、要件はなにようか』
『関白殿下と我大将、豊臣秀頼様よりの書状でございます』スッ
『関白殿からの書状には前回と同じように小田原への出兵と臣従の書状か』
政宗は次に秀頼からの書状を読み上げる。
『こ、これは』
「(奥州王、伊達政宗殿。私は豊臣秀頼にございます。この度は停戦の申し入れと同盟を結びたく筆を執った次第であります。この戦乱の世を終わらせるために、一時我々豊臣に臣従していただいたいと思っております。その際、関白殿下には伊達殿の所領である陸前、米沢、磐城、岩代の安堵を私からお願い致しますので宜しくお願い致します。また、殿下亡きあと、更なる覇権争いがある場合が考えられます。その為に私と伊達殿で同盟をし伊達殿が東国の大名を押さえ付けていただきたいと思っております。その為にも私豊臣秀頼は伊達家と血縁関係を結びたいと思っております)」
『こ、小十郎』
『これは真ですか?石田殿』
『秀頼様は本気であります』
『小十郎。今すぐ秀頼様のもとへ行くぞ』
『はっ』
豊臣軍 陣営
パーン
パーン
パーン
パーン
『秀頼様。お見事にございます』
「いえ、これほど鉄砲を撃てるようになったのも雜賀殿のお陰じゃ」
『勿体なき御言葉』
『秀頼様~。 秀頼様~』
「ここじゃ、刑部。そんなに慌てて如何した」
『だ、だ、伊達政宗殿が参りました』
「そうか。急いで通してくれ」
『はっ。政宗殿、どうぞ』
『かたじけない』
政宗は本陣の陣幕をくぐる。その真正面には秀頼が待ったいた。
『伊達政宗。秀頼様と同盟を結ばんとかけて参りました』
シュッ
『はっ』
政宗の首元には秀頼の刀があった。
「政宗殿。もう暫し遅ければ危うかったですぞその首がね」
『はっ、ははぁぁぁ。申し訳ございません』
「いえいえ、さて政宗殿。早速同盟について話しましょうぞ」
「はい」
この後、伊達家首脳陣と豊臣秀頼を含む豊臣軍との間に同盟が結ばれた。その後豊臣軍5万と伊達軍3万の合計8万の軍は残りの奥州、羽州の大名達を持ち前の武力を振りかざし屈服させていく。その間に関東の小田原城は秀吉軍により落城。そして秀吉軍と秀頼軍は伊達領の居城である。会津若松城へと入城する。
「関白殿下。豊臣秀頼。只今奥州と羽州を制圧し戻って参りました」
『おおぉぉぉう。秀頼よ。よくやってくれた。あ主なら出来ると信じておったぞ』
「いえ、私だけの力ではありません。奥州王の伊達政宗殿の手助けがあったからこそ成せたことです」
『伊達政宗だと。政宗は何処におる』
『ここに居ります』
秀頼の後ろから現れた1人の男。その男は白装束を纏い秀吉の前に現れる。
『お主が伊達政宗か』
『はっ』
『そうか』ガシッ
秀吉は政宗の手をとりこう言いはなつ。
『政宗殿。此度はこの猿の為に協力していただき感謝致します。これからも秀頼のことを何卒頼みますぞ』
『はっ、ははぁぁぁ』
この後秀頼は伊達家との同盟を秀吉に説明しその証しとして伊達政宗は娘の五郎八姫を秀頼の正室として迎えることとなる。
この婚姻により政宗は秀吉の計らいで大納言の地位を得る。また、秀頼も朝廷から内大臣の官位を得るのである。
そして1592年。豊臣秀吉による天下統一が成し遂げられたのである。
今後の展開、私にも解りません。どうぞ気楽に待っててください。