研究開発 海軍
大坂を後にして中国道を通り呉へと辿り着いた秀頼と政宗。事前に呉に向かうと海軍卿には通達しており基地は秀頼達の到着を今か今かと待っていた。そして二人の姿が見えるとすぐさま基地の門を開門し海軍将校達が出迎えた。しかも海軍卿の宇喜多秀家も居たのである。
『御待ちしておりましたぞ。陛下、伊達卿』
「済まないな、海軍卿。時間がかかってしまった」
『いえいえとんでも御座いません。では中へ』
『頼みます。海軍卿』
秀頼と政宗は秀家の案内で基地を巡回した。日本一の海軍基地とあって軍船が多数停泊している。
「して、海軍卿。例の進捗はどうだ」
『はい。此方です。ゲートを開けよ』
ガガガガガガ
秀家の指示で重厚なゲートが開き中にある軍艦が登場した。
『未だに開発段階ですが、彼の信長公の鉄甲船を越えたのは間違いありません。これが詳細です』
秀家から艦の詳細を見せられた秀頼は暫く紙とにらめっこしていた。
試作新造艦 工事番号 呉ー0120
全長
120メートル
全幅
25メートル
重量
1100トン
速力
15knot(27㎞)
機関
石炭式蒸気機関
兵装
主砲 14糎単装旋回式砲搭 前部2基後部2基 4門
側面砲 12.7糎砲 前方4基 後方4基 右舷10基 左舷10基 28門
鉄砲・弓狭間 多数
装甲
鉄板厚さ5mm
艦橋
三重望楼型天守
「これが新型の性能か」
秀頼は詳細を読んで驚きを隠せなかった。彼の織田信長が造った鉄甲船を越える艦が完成した事だけではなく、秀頼の要求に応えられる臣下達が居ることに気付いたからだ。
「皆さんの努力は決して無駄にはしません。此れからも何卒宜しくお願いします」
『『有り難うございます』』
これで陸海両軍の最新兵器の開発に成功した日本国。これにより秀頼のよる世界進出に一歩つづ進んでいく。




