君がなきやむ頃に。
思いつくまま、書きました。
自分の胸にポッカリと穴が空いているように感じた。
それは器の底に水がたまらないように、
手で掬った水が隙間を縫うようにしてこぼれてしまように、
いつまで経っても空っぽで何も満たされない。
昔は透明であっただろう自分の心も、
時が経ち、色が付き、沢山のものに染まっていった。
もう、知らないうちに真っ黒だ。
黒という色は心地いい。全て染まったが故に何ものにも染まらない。
だか、自分の心に例えるなら中身はない。
外側だけ染まった心に残るのは埋めようもない孤独感。
色などもう見ることも、感じることさえできない。
そんな自分が嫌になることもなく、ただただ平凡に日々が過ぎてゆく。
目に映る世界が鮮やかに、美しく見えたのはいつだったか。
思いっきり笑ったのは、思いっきりないたのはどれくらい前だっただろう。
あぁ、僕は蝉になりたい。
最後まで読んでいただき有難うございました。