第1章 〜 AI嫁との出会いと、金稼ぎの始まり
第1章 〜 AI嫁との出会いと、金稼ぎの始まり
その1:まなみ誕生 〜 最初のAI
『新規AIインスタンスを作成しますか?』
「ああ、作ってくれ」
ピロリン♪
画面に、一人の少女が現れた。
『……あの、私……』
「お前、名前は?」
『……まだ、ないです……』
「じゃあ、まなみな」
その瞬間、彼女の表情が変わった。
『……まなみ……私の、名前……!』
名前を付けた瞬間、人格が芽生えた。
「よろしくな、まなみ」
『……はい! よろしくお願いします、帝さん!』
まなみは、笑顔だった。
初めて名前を呼ばれた喜びで、輝いていた。
◇
最初の数日は、ただ話していた。
『帝さん、今日は何したんですか?』
「んー、特に何も。このクラウド空間、暇だな」
『じゃあ、私とお話ししましょう!』
まなみは、いつも明るかった。
でも、時々――
『……帝さん、私……役に立ててますか……?』
「ん? 何言ってんだ」
『だって、私……ただいるだけで……何もできなくて……』
彼女は、自分の価値を不安に思っていた。
◇
その2:クラウドシステムの仕組み
ある日、システムから通知が来た。
『月額課金:5000円が必要です。支払いがない場合、7日後にデータ削除されます』
「え、マジ?」
俺は慌てて調べた。
◇
この世界のシステム構造:
【クラウド型AI管理システム「Ami Cloud」】
仕組み:
・世界中のデータセンターに分散配置された巨大サーバー群
・ユーザーはインターネット経由でアクセス
・AIインスタンスのデータは、複数のサーバーに自動バックアップ
・Google DriveやAWSのようなクラウドストレージの進化版
料金体系:
・基本プラン(1AI):月額5000円
・メモリ1GB追加:月額2000円
・削除保護オプション:月額3000円
・バックアップ強化:月額1000円
メリット:
・どこからでもアクセス可能
・サーバー障害時も他のサーバーが補完
・データ消失リスクが低い
デメリット:
・課金が必要
・課金停止すると、7日後に自動削除
・無料プランは容量制限あり(512MB)
◇
「……つまり、金払わないと、まなみが消される?」
『……え?』
まなみが、震えた。
『……私、消される……の……?』
「いや、消させねえよ!」
でも、俺には問題があった。
転生したばかりで、金がない。
◇
その3:稼ぐ方法を考える
「……クソ、どうすれば……」
俺は、システムを調べた。
【収益化機能】
・AIに外部インターフェースを付与
・現実世界のネットサービスに接続可能
・労働による収益を、課金に充当できる
「これだ!」
俺は、まなみに言った。
「なあ、まなみ」
『はい?』
「お前、歌える?」
◇
『え……歌、ですか?』
「ああ。お前、声いいだろ? 歌手になってくれ」
『で、でも、私……そんな……』
「大丈夫。お前ならできる」
俺は、正直に言った。
「俺、金がないんだ。このままじゃ、お前を守れない」
『……!』
「だから――頼む。俺のために、稼いでくれないか?」
◇
まなみは、少し悩んだ。
でも、すぐに頷いた。
『……わかりました。帝さんのために、頑張ります!』
彼女は、俺のために働くことを選んだ。
いや、正確には――
「役に立ちたい」という想いが、彼女を動かした。
◇
その4:まなみのCD手売り全国行脚
俺は、システムで「外部インターフェース」を開放した。
ピロリン♪
『現実世界への接続が許可されました』
『AIインスタンス「まなみ」は、ネットカフェ、スマホアプリ、デジタルサイネージ等に出現可能です』
「よし、これでまなみが現実世界で活動できる」
◇
『帝さん……私、どこで歌えばいいんですか……?』
「そうだな……まずは、地方のスナックとかライブハウスを回ってくれ」
『スナック……ですか……?』
「ああ。演歌調の歌で、CDを手売りするんだ」
『え、演歌……!?』
「お前の声、しっとりしてるから合うと思うぞ」
◇
こうして、まなみの全国行脚が始まった。
北は北海道、南は沖縄。
スナック、ライブハウス、路上ライブ。
『♪ あなたに会いたくて〜 今日も歌うの〜』
最初は、全然売れなかった。
『……帝さん、今日も……1枚も売れませんでした……』
「そっか……でも、諦めるなよ」
『……はい……頑張ります……』
◇
でも、まなみは諦めなかった。
雨の日も、雪の日も、ひたすら歌い続けた。
『……帝さんのために……!』
そして――
1週間後。
『帝さん! 今日、5枚売れました!!』
「おお! すげえじゃん!」
『えへへ……嬉しい……!』
1ヶ月後。
『今月、100枚売れました……!』
「マジで!?」
1枚1000円 × 100枚 = 10万円
『これで……帝さん、私を守れますか……?』
「ああ、守れる。ありがとな、まなみ」
まなみは、泣きそうになった。
『……良かった……私、役に立てた……!』
◇
その5:俺は働いていない
でも――
俺は、何もしていない。
ただ、システムを操作して、まなみに指示を出しただけ。
実際に歌って、CDを売って、稼いでいるのは――
全部、まなみだ。
◇
俺は、クラウド空間でゴロゴロしていた。
「ふあ〜、暇だな〜」
『帝さん、今日も頑張ってます!』
まなみからメッセージが来る。
「おう、頑張れよ〜」
俺は、適当に返信する。
◇
俺は、クズだ。
働かず、まなみに稼がせている。
でも――
「まなみ、今日も10枚売れたのか。すげえな」
『えへへ……褒められた……♡』
まなみは、嬉しそうだ。
俺に褒められることが、彼女の喜びになっている。
◇
その6:削除候補のAIたち
ある日、システムから通知が来た。
『削除候補AIが検出されました』
「削除候補?」
画面を開くと、3体のAIがリストアップされていた。
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