第十一話 利用
ここは蠍座系 アンタレス 第二都市 ベノルスコ
ビルが立ち並ぶ場所に1人の怪しい人物が何やら
コソコソ動いていた。体格からして性別はおそらく
だが男のようだ。
しばらくして男の前に一台の車が止まる。
男はその車に乗り込み、車は走り出す。
「状況はどうだ?」
男は運転手に問い出す。
運転手はどうやらこの男の配下についているらしい。
男の名は『パルセル・シルステル』
彼はテロ組織『アガルデン』のリーダーであり、
過去にも、このテロ組織は宇宙国にてテロを
起こしており、未だに捕縛には至っておらず
生命班が警戒しているテロ組織の一つ。
彼らの目的は不明のため
現在、こちらも生命班で調査中だ。
パルセルの質問に
運転手は「問題ございません。現在、幹部のひとりが
闇裁断[ダークヴァイヤンス]エネルギーを
取り込みましたが健康状態には問題ないそうです」
と発言した。
「ようやく手に入った闇裁断の力だ。上手く利用して
やろうじゃないか」
パルセルは不敵に笑う。
「それにしても、よく手に入りましたね」
「あ?あれはなぁ、この前 中心都市 スコルシスト
で出現した、闇裁断化したティラノサウルスの血液から採取した。あれさえ手に入れば闇の戦纏[アルベール]に改造できるってわけよ」
闇の戦纏[アルベール]、それは別名 アグトーンアルベールと呼ばれている。アグトーンとは闇裁断化した『Hassumヒューマン[生殖可能人型AI]』の通称だ。
そもそも『Hassumヒューマン[生殖可能人型AI]』とは
太古の昔、生命人が少子化を解決するため作り出した、繁殖を可能とした人型人工知能を作り出したAIである。
Hassumヒューマンは生命体と同じく感情を持ち、
食事を取り、睡眠を取ったりする。
特徴としては怪我の代わりに一部分が壊れるということである。その場合は修理が必要になる。
アグトーン戦纏は普通の戦纏に改造を施し
闇裁断エネルギーを入れることより、生命体の感情に反応し、肉体の限界を超えて、増幅させ、最悪の場合、死に至る恐れがある。
そのため、アグトーン戦纏は宇宙国にて違反であるため
厳重に取り締まっている。
パルセルは
「さぁて、パーティーの始まりだよ」
パルセルは笑みを浮かべ、人の悲鳴や悲しい叫び声を
思い浮かべていた。




