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第五話 洗礼

五歳になった。


今年は行事がたくさんある。僕が五歳になったため洗礼があるのはもちろんのこと、長男のライオスが今年から王都にある王立エクスフォード学園に入学するためだ。

貴族は基本的に十二歳から十五歳まで学園に通うことになっている。各領地にも領主が経営する学園があるが、王立学園はその中でも群を抜いて高いレベルの教育を施される。貴族として認められるためにはこの王立学園を卒業することが一般的である。もし、王立学園の受験に不合格となった場合、上級貴族の子どもであっても、貴族として認められないため、教会に出家となる。どうして、ここまで厳しいかというと貴族という特別な階級に甘んじ、何の努力もしないと将来、国の情勢が悪化してしまうためだ。


「ライオス兄様。行ってらっしゃい。」

「うん。行ってくるよ。アレンも元気でね。父上の言うことをよく聞くんだよ。先に王都に行って待ってるからね。」

「はい。僕も洗礼が終わりましたら王都に向かいます。()()も行ってらっしゃいませ。」

「ありがとう、アレン。いい子にしてるのよ。」

「はい。」


ライオス兄様とお母様はこれから王都で学園を卒業するまで暮らすことになる。貴族の子供は、五歳になり洗礼を終わらすと王都で開かれる同じ五歳の子供がいる貴族が集まるお披露目会に出席する。そこで、貴族同士の子供自慢大会があるのだ。有力なステータスを持った子供と自分の子供を結婚させ家の力を強くするという目的がある。


************************************

それから数か月後


「アレク。これから洗礼を受けるわけだが、緊張しているか?」

「はい。貴族の責務を全うするためには良いステータスが重要になります。僕にそのステータスがあるかすごく不安です。」

「お前なら大丈夫だ。ガルシア家は代々ステータスには恵まれているし、お前はもう私より身体強化なしだと強い。恥ずかしい話だがな。」


そう、数日前に不安そうにしていた僕に対して()()は模擬戦をしようと提案してきた。五歳児と模擬戦をするなどどうかしていると思ったが、父上も加護があるかどうか洗礼まで待てずに確認したい気持ちがあったのだろう。

そして、模擬戦をしたのだが、父上が僕に自信を持たせてくれるために手を抜いて勝たせようとしていると思ってすぐに決着をつけた。そうすると、まさかの父上は全力で戦っていたらしい。五歳にして軍のトップである辺境伯に勝ってしまったのだ。


「ありがとうございます、父上。魔法に関しても少しでも加護があればいいのですが。」

「私は、火魔法しか使えんが、お前の兄弟たちやセリーヌは皆、二つ以上の適性がある。絶対とは言わんがおそらく適性があるだろう。」

「そうだと良いのですが。」


父上をはじめ家族には内緒にしているが、魔物の森で魔法が全属性使えることは確認済みである。


「では、教会に参ろうか。」

「はい。」


こうして僕たちは

教会に向かった。この世界の宗教は五柱教というそのままの名前である。


教会に着くと御者をしていた執事が扉を開ける。僕専属メイドのテレス、僕、父上の順で馬車を降りると教会の中に入っていく。


「こんにちは。本日はお祈りでございますか。」

「セドリック・フォン・ガルシアである。本日は我が息子、三男のアレク・フォン・ガルシアの洗礼を受けに来た。案内を頼む。」

「ご領主様でございましたか。大変失礼いたしました。お部屋にご案内いたします。」

「うむ。」


このやり取りが行われ部屋に案内されると父上は、テレスに合図し金貨が入った袋を案内してくれた女性に渡す。


「司教の準備が整いましたら、お呼びいたします。御用があれば、そちらのベルを鳴らしてください。」


そういうと一礼し、女性は部屋から出ていった。

部屋を見回すと高級そうなものはないがとても品があるのが分かるとても好感が持てる空間だった。

少し待ってい居るとノックがして扉が開いた。


「お待たせいたしました。準備が整いましたのでこちらえどうぞ。」


今度は優しそうな老人が獏たちを案内してくれた。


「司教自らかたじけない。」


まさかの司教自ら案内されることになった。


「いえいえ。お気になさらず。辺境伯様のおかげでこの領地は非常に安定しております。孤児や浮浪者など他の領地に比べ非常に少ないです。なので辺境伯様がお越しとなれば、私自ら案内したいと思ったのでございます。」

「であるか。」


そのような会話があり、開けた場所につく。


「ここで洗礼を行います。アレク様、こちらにお願いします。」

「はい。司教様、お願いいたします。」

「そう緊張なさらずに自然体で大丈夫ですよ。」

「はい。」


自分でも気づかなかったが肩に力が入っていたらしい。リラックスリラックス。

正面を向くと五体の像があった。正面に老人の像があり、左右に男女二人ずついる。おそらく、神様たちだろう。しかしなんだ、、、似ていない。なんか、めちゃくちゃ華美されてる。


「では、始めます。」

「お願いします。」


失礼なことを思っていると司教が開始を宣言し、洗礼が始まる。

司教が神に祈りをささげると神様たちの像が光りだした。


アレンはその光に包まれ、意識を手放した。

誤字脱字のご指摘お願いします。


アレンの両親の呼び方が変わり、少し成長を感じさせました。いかがでしたでしょうか?

目が肥えたなろう読者の皆様に少しでも認めてもらえるよう今後もアレンとともに作者も精進していきます。応援お願いいたします。

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