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第十話 魔物の森の支配

アレクは雷帝から放たれた雷を紙一重で避ける。


「〈転移〉」


アレクが雷帝の右に転移するとスッと雷帝の首に剣を添える。


「まだ、続ける?」


アレクが問いかけると雷帝は目を見開きこちらを見る。


「お主、いつの間にそこに。」

「転移で君の横に来たのさ。これで認めてくれたかな。」


アレクが問いかけると雷帝はアレクの正面まで歩き伏せをした。


「我はお主に負けた。そのためお主に付き従おう。なんなりと命令してくださいませ。」

「分かった。僕の名前はアレク・フォン・ガルシアよろしくね。」

「アレク様、よろしくお願いいたします。アレク様にお願いがございます。」

「なんだい。」

「私に名前を付けてください」

「名前?」

「はい。名前を付けていただくことによって絶対服従をしたいと思っております。」

「うーん。名前かぁ、、、。」


僕に名前のセンスは全くない。かつて日本に住んでいた時はペットを飼う時間がなかったし、ゲームでモンスターに名前を付けるときも『あああああ』とかにしていたレベルだ。

さすがにユニークモンスターに『あああああ』はまずいだろ。


「雷帝のままではだめなの?」

「主がそうしたいのならそれでもかまわん。」

「じゃあ、ネーミングセンスないし雷帝で。」

「分かった。」

「じゃあ、雷帝にはこの森で魔物たちを統治してほしいんだ。」

「なぜじゃ。我は主の下で力をふるいたいんだが。」

「この森に絶対的強者がいないと魔物が暴れちゃうんだ。」

「ならば、我が眷属たちに統治させよう。ホォォォォォ!!」


雷帝が吼えると地面が光り雷帝より少し小さい虎が三体現れた。


「こいつらは私の意思で動く。そして、我とは意思疎通ができる故、何か異変があったら知らせることができる。」

「すごいね。この子たちも結構な魔力を感じるよ。」

「まぁな。こいつらは我が血を分けた分身みたいなものだからな。」

「子どもじゃなくて?」

「我は契りを交わしてなどいないから子どもではないな。」


雷帝は三体の分身に何か指示をすると三体の虎はそれぞれ森に散っていった。


「明日にはこの森は主の思いのままになるだろう。」

「あぁ、ありがとう雷帝。」


こうして僕は魔物の森の一件を片付けることができた。


翌日、雷帝が魔物の森の統治に成功したと報告があった。

雷帝の分身は、魔物の森で絶対的な強さを誇り、反撃してくる魔物は殲滅したらしい。雷帝が言うには、すべて僕の指揮下に入ったらしいけど正直、つかいみちなくね?って思ってしまった。


「とりあえず、人里には降りてこないようにしておいて。森に入ってきた人に対しては防衛として反撃してもいいけど自ら人間に攻撃することは禁止する。」

「はい。眷属にもそのように伝えます。」


数日後に父上とアルフォン王子は魔物の森の鎮静化を確認して、僕たちはやっとの思いで王都に向かうことになった。

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