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ワールドブレイカー(自称  作者: 天竺トマト
1章 ワールドブレイカー
2/28

2話 世界崩壊の始まりの日

 品川駅近郊オフィスビル内。


 映像制作会社レギオン。従業員数60人規模の中小会社である。主にテレビのコマーシャルを主軸で映画、ドラマの3D映像を作成してる会社である。


 社員は自分の仕事を終わらせるため、朝からパソコンと睨み合って仕事をしている。中には会社に泊まり込んでいる猛者がいる。全社員はこの会社を大きく成長させようと身を削りながら仕事をこなしていた。

 何故そこまでして会社に尽くすかとういと待遇がいいからだ。給料は勿論、休みは長期休暇で消費が出来るからだ、頑張ればそれに見合った報酬が与えられるからだ。

 そして、社長の人望もある、誰よりも仕事をこなし完璧に終わらせる。社員の悩みや相談にも真摯に聞いて会社の悪いことを改善してくれるからだ。


 あと少しで定時の時間が来ると、定時帰りの社長達がソワソワとしていた時、それは何の前触れもなく起きた。


 地底の断層が大きくズレだ音が鳴り響くと大地が大きく揺れる。スマートフォンの地震警報が鳴り響く。そして、建物の緊急非常のアナウンスが流れる。


 レギオンが入っているオフィスビルが大きく揺れる。オフィスビルは50階建ての高層ビルで耐震構造だ。そのため大きく揺れる。ビルが揺れる度に男性社員の戸惑いの声と、女性社員の甲高い声が聞こえる。

 

 社長は恐怖で足がすくむが動揺している部下達を冷静にさせるため、机を大きく叩き立ち上がる。


 「みんな冷静になれ。このビルは新築のビルだ。地震に強いはずだから冷静になるんだ」


 社員は社長の言葉を聞き少しずつ冷静になるが、しばらく待っても揺れは続いている。


 「おいあれおかしいぞ!」

 「どうした!」

 「海が.....津波だ!」


 津波の言葉を聞いて社長を含む全社員に激震が走った。地震と津波の恐怖で身を縮める者、家族の安否が不安になり携帯を何度もかける人、冷静になれず会社を出ようとする者、覚悟を決めた人。


 社長は会社を出ようする社員に厳しい口調で止める。


 「待ちなさい君達どこに行くんだ!」

 「社長何言ってるんですか、逃げないと津波が..」

 「ここは何階か忘れたのか? 48階だ。ここが一番安全だ。外に行ってどこに行くんだ」

 「あ......」


 社長の言葉で思い出した社員は自分の席に戻る。地震の揺れはまだ続いてた。


 津波は大きく成長していた。小さい津波を喰らいながら力を増やしながら大津波へと成長していった。


 大津波は高さ12mを超え東京湾を喰らうかのように迫って来た。中央防波堤を大津波が襲うと次の大津波が襲い掛かる。

 中央防波堤は大津波に飲み込まれると、次はお台場に大津波は襲い掛かる、人類が建造した建物は大津波の脅威に抗うことも出来ず生みの腹の中に飲まれていく。

 お台場を喰らい終わった大津波は大きく成長し高さ20mを超えていた。


 大津波がレギオンが入っているオフィスビルに激突すると、衝撃音と共に衝撃波が襲い、オフィスビルが悲鳴のような音が鳴り響く。

 オフィスビル内にいる人たちは恐怖で大きく叫ぶ者、神に祈る者たちがいた。

 

 大津波がオフィスビルの周りを流れていく。オフィスビルは大津波の攻撃に耐えて立ち続けていた。だが、大津波の脅威はまだ終わらない。

 押し波が終れば次は、海水を沖へ引きずる引き波だ。長い悪夢は続いた。


 何度目の大津波に耐えたオフィスビル内の社員は騒然としていた。48階から見る地上の風景が激変していた。都市はまるで大きな戦車に潰れたように建物を押し潰していった。


 地上の惨劇を見て泣きわめく者、呆然と眺めている者、自分の命が助かって安堵する者、祈りのポーズを取って神にいる人達がいた。


 この大災害は品川だけではなく、世界中で起きていた。今まで地震や津波の被害がなかった国や地域が大災害の被害にあった。


 日本中だけで約30万人以上の死者行方不明を出した。世界を合わせれば10倍以上になるだろう。


 この大災害を後世”世界崩壊の始まりの日”と語り続けられた。


 そう――これが序章に過ぎないからだ。


 世界はこの日から変質した。


 大災害で生き残った多くの人達は街の惨劇を見て、膝を大地に降ろし祈り続けた。その祈りが神に届くかは誰にもわからないが....。

 

***


 星乃 輝星(ほしの べが)


 輝星が乗っていた電車が地震の揺れに耐えきれず大きく揺れる。地震の恐怖で乗客たちは騒ぎ出す。中には運転士がいる先頭車両に向かって行く者たちが居れば、床に座り込んで頭を抑えて泣き出す者もいた。子供連れの家族は子供を守ろうと抱き寄せていた。


 時間が経つにつれ振動が強くなる。電車だけではなくトンネル全体も揺れ天井から砂がアスファルトの隙間から水のようの流れていた。


 電車内では緊張と恐怖の中、スマートフォンの地震速報が鳴り響く。緊張のピーク時での突然の緊急サイレンに驚き、恐怖度は増し泣き叫ぶ。


 緊張と恐怖で緊迫した車両の中で輝星は、俯き不敵に笑らいながら自分の言葉に酔いしれていた。


 「僕が....”こんな世界ぶっ壊れちまえ”って言ったから..世界が動いたんだ。ふふふっ、みんな驚いているなこの揺れに地震にね。こんな....つまらない世界(じんせい)なんて壊れてしまえ」


 運転士は前面ガラスの風景から見えるトンネルの姿を見て恐怖する。地震の揺れでトンネルのアスファルトにヒビが入る。地震の揺れに耐え切れなかったトンネルは次々と新しいヒビが入る。ヒビが出来た隙間から砂が流れる。


 運転士はトンネルの崩壊崩壊という恐怖で正常な判断が出来なくなってくる、本部に連絡しても電波が悪いのか通じない。その時、背後のドアが激しく叩く音が聞こえる。運転士は後ろを振り向くと――乗客たちが鬼の形相で睨んでいるように見えた。


 「うわぁぁぁぁぁぁぁ!?」


 運転士は恐怖の余り騒ぎ混乱する。この運転士は2年目で新人である。近くに頼れる先輩もいない、頼りの本部の連絡もつかない。彼は逃げるように電車の速度を上げる。


 電車は速度が上がりガタガタと大きく揺れる。そこに地震の揺れが融合するように合わせて大きく揺れる、車輪とレールは悲鳴を上げ耐え切れず破損する。


 車輪が破損した電車は飛び跳ねるように脱線する。電車は横向きになりトンネルに引きずるように激突する。電車とトンネルがぶつかり金属とアスファルトを削る音が鳴り響き、火花が散る。

 

 電車は壊れ電気が消え真っ暗になる。中いた乗客たちは目の前が暗くなり騒ぎ出す。その一瞬、浮揚感を感じるが、息を吐く前に身体は地面の叩き付けられる。電車が横向きに倒れると、乗客たちは身体が一回転するように周り天地が逆になる。

 

 先頭車両が横向きに倒れると、後続車両は先頭車両を潰すようにぶつかっていく。その後ろの車両がぶつかり、すし詰め状態になる。


 輝星が乗っていた車両が先頭車両にぶつかると、衝撃で窓ガラスが一斉に割れる。乗客たちは恐怖で泣き叫ぶ者、我が身を守ろうと天井にしがみつく者、そして、許しを請う者たちがいた。


 輝星は態度を一辺して泣いていた。


 「ご、ごめんなさい。許して下さい。調子に乗って”こんな世界ぶっ壊れちまえ”って言ってごめんなさい。ばっちゃん助けて....」


 輝星が乗っていた車両が横向きになり一回転する。輝星は車両の中で転がり頭と尻を強打する。


 「あ、頭と尻が痛い! ばっちゃん.......う、うわぁぁぁぁぁぁっ! お、おばけ....」


 暗闇の染まった車両の中で輝星の視線の先に、赤くぼんやり光る人魂のように見えるが触手のようなものが下に何本も垂れ下がっている。


 人魂の中央に二つの赤い強い光が生まれると――忽然に姿を消す。


 「ば、ばっちゃんが天国から叱りに来たのかと思ったぞぁ! あ、あつい胸が....あ!?」


 輝星は熱い鉄の棒を背中に押し付けられたような熱さと痛みを感じていた。顔は火傷の痛みで顔を歪めるが、痛みを感じる背中を確認したいが不可能だ。


 背中には、忽然と消えた人魂が身体の中に入り込んでいた。人魂の身体半分は既に輝星の身体に侵入していた。背中に熱さと激痛が酷くなる。

 

 輝星は火傷の痛みで苦しんでいたが、車両が大きく弾け飛ぶ。衝撃に耐えられず吊革を掴まっていた手を放してしまう。

 

 「い、いやだ。し、死にたくない....」 


 輝星の身体は窓枠から外に放り出される。


 「あああああああああああっ!?」

 

 外に放り出され勢いのままトンネルに後頭部をぶつける。そして、地面に落ち転がりうつ伏せの状態になる。


 後頭部の痛みと全身の打撲、そして背中の尚も続いている火傷の痛みで、指一本動けない状態で口を動かしていた。


 「ごめんなさい、ばっちゃん。世界の崩壊を望んでごめんなさい。つまらない人生だったんだ。ばっちゃんがいなくなって、空っぽになった感じでつまらない人生になったんだ。ばっちゃ....ごめんなさい..ごめんなさい....」


 輝星は同じ言葉を繰り返していた。意識が朦朧としている中、突然――荒々しい口調で面倒臭そうに男の声が聞こえてくる。


 『あぁーー、念話聞こえてるか? 100億年ぶりの念話だから上手く言ってるかわからねぇがな! 100億年ぶりだから..途中聞きずらいだろうけど黙って聞けグレートな俺の言葉お! 俺は..六大王(ろくだいおう)破壊神(はかいしん)閃怒(せんど)のアグナイド様だ!』


 念話の言葉一つ一つに相手を破壊し破滅を連想させる畏怖を感じる。命の危険な状態になっている輝星は恐怖を感じながらも――破壊神という言葉の意味を知っているため反応した。


 『それにしても..グレートな俺が管理してる世界と繋がるとはなグレートな俺でも驚いたぜ。まぁ、関係ないか....人間にはな。とりあえず閃決(せんけつ)に答えるぞ。グレートな俺は超短期の上の閃短気(せんたんき)だからな!」』


 閃決(せんけつ)とは即決よりも早いという意味。閃短気(せんたんき)とは超短期の上位版めちゃくちゃ気が短いという意味。この言葉の意味は閃怒(せんど)のアグナイド様が考えました――by世界の声。


 『お前は全ての世界を合わせて......100兆と1番目に”こんな世界..ぶっ壊れちまえ”と発した奴だ。褒美にグレートスペシャルでグレートスーパーレアなギフトが与えるぜ。今から言う数字を選べ! 

 1、これを着ければあなたもスーパーヒーローデスマスク。

 2、4649日から魔王。

 3、TS転生これであなたもロリ幼女。

 4、美悦の女神プリズムの握手券とプロマイド&BD。

 5、聖天破邪セットと薬豊穣の女神マギ特性健康茶水筒付きで生涯元気ハツラツ。

 6、ロマン武器。即死針有。

 7、ユーもこれでゴッドだよ(海賊版)。

 グレートな俺が100億年考えた褒美だ閃決(せんけつ)に答えろ!』


 輝星は頭から血が流れ意識が混濁していた。そのため思考を巡るよりも早く先程まで呟いてた言葉が口癖のように出た。

 

 「ご..な.い.....」


閃怒(せんど)のアグナイドは閃決せんけつで答えたことで喜色な口調で声を上げる。


 『閃決せんけつグレート! 気分が最高な俺から閃決特典【天運凶運】をくれてやるぜ! ん? お前.....ずいぶんと面白い存在に”寄生”されてるじゃえねか。ははははははは....』


閃怒(せんど)のアグナイドは嬉しかったのか世界が振動するぐらお大笑いする。笑いが収まると機嫌が更に良くなっている。


 『100億年ぶりに大笑いしたぜ。人間のお前がこんなふざけた世界をぶっ壊わすっと言ったのは破壊神の俺を差し置いてなまいきだと思ったがグレートに面白いぜ。100億年ぶりグレートな”俺の加護”を与えてやるぜ! そろそろ念話も限界だな。グレートな俺は200億年前の借りを天神の奴等に返しに行くぜ!』


 輝星は意識が混濁する中、破壊神の確かな言葉を聞いて笑っていた。


 人間のお前が......世界をぶっ壊わす.と....は..............な.....................。


 と、頭の中に破壊神の言葉が残っていた。


 頭から流れる血がまぶた上まで流れてくるとカーテンに閉じられたように光りを失い暗くなる。

更新遅くなってすいません。



グループスペシャルでグレートスーパーレアなギフトを考えるのに時間が掛かりました。


ユーもこれでゴッドだよ(海賊版)は自画自賛になりますが、色々と妄想膨らませたら自分のつぼに入ってしまい笑ってしまいました。


同じ箇所で笑ってくれると嬉しいです。


次回の更新も頑張りますが時間がかかると思います。

よろしくお願いします。



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