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たのしいがっこう

『はぁスマホもねえ ゲームもねえ

 通信制限きつすぎる

 妹は いるけれど

 一緒に出かけたこたぁねえ

 朝起ぎで ひとりでな?

 2時間半の登下校

 グーグ○も ヤ○ーもねえ

 かじったりんごは何者だ?

 おらこんな家いやだ~

 おらこんな家いやだ~

 学校へ出るだ~

 学校さ出たなら成績上げて

 有名私立に進学するだ~ by黒』


歌いながら登校していると、学校が見えてきた。我が母校、平凡学園付属凡々学園である。

白を基調とした品のあるたたずまいの4階立ての校舎に足を踏み入れると、その玄関口は生徒でごった返していた。

男子校なので、とにかくムサい。

今日も真面目そうな顔をして銀縁眼鏡を指でクイクイ押し上げている奴がいる事に気が付き、あわててスルーしようとするも、

「おはよう、赤宮」

「よ、よう、速見」

声をかけられた。

「新入生歓迎会の話なんだけど、赤宮は太鼓叩くほうだっけ?」

「そうそう。ところで速水は?」

「おれは裏方だよチクショウ!」

上履きを履くのに苦戦しながら速水がぼやく。

速水は目立つ事が大好きで、高1の時から事あるごとに様々な役職に立候補してきた。

「生徒会選挙のために目立とうと思ってたのに!」

「生徒会長だぜ?()()夢の生徒会長になる第一歩だったのに!」

「生徒数は600人を超え、偏差値も65を超える有名進学校で、体育祭の棒倒しに命を燃やし、文武両道を掲げる学校の長だぜ!それから生徒会長になるといろんな特権がナンタラカンタラ」

すごく良いやつではあるのだが・・

いかんせん話が長い。

頃合を見て逃げる事にした。

「がんばれ。じゃな」

「ちょっと待ってくれ!そんなそっけないのはナシだろ!?」

追ってくる速水を無視し、ゾンビから逃げるがごとく階段を駆け上り教室へ入る。

キーンコーンカーンコーン。

授業の始まり始まり。

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