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犯罪的追尾者の恋

「春紀っ」

すぐ耳元で声が聞こえて、僕は飛び上がった。

夏の日差しで少し日焼けした彼方は、Tシャツの襟元を片手でぱたぱたさせながら空いた手を腰にあて、僕を呆れたように見ている。

「・・・びっくりした・・・・・彼方か・・・」

「もう、また図書館に籠もって。せっかくの休みなのにもったいないでしょ?」

だってーと僕が言うと、彼方は困ったような顔で微笑んだ。

「だってこの小説の作者が気になってしかたないんだ。」

僕は一冊の文庫本を掲げる。

「ねぇ、お願いっ。あともう少しでここ読み終わるから待って?ここ読んだらすっきりするはずだから・・・」

「そう言って今度はその作者の出身地のこととか本の中によく出てくる紅茶の原産地とか調べ始めるんでしょ?」

「う・・・」

図星。

「しょうがないなー。時間を区切ってしましょうね?」

笑いながら、彼方が隣に座る。

しょうがないと言った割には、彼方も興味心身で本を覗いてくる。

かわいくて、僕は彼方の小さな頭を撫でた。

「あとでアイス奢ってあげる。」

「マジで?!じゃあバニラね!あ、やっぱりラムレーズン!」

「はいはい。」

小声でのやり取りを終えて、僕は彼方の頬に軽く唇をつけてから本に戻った。

真っ赤になってこちらを見る彼方を、わざと見ないフリをする。

今の僕は気になったことを調べるよりも、大好きな人のことを知りたいから。

大好きな人を、何より大切にしたいから。


犯罪的追尾者=ストーカー

ストーカーの恋が書きたかったのですが、思ったよりそれらしくなりませんでした・・・(苦笑)

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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