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私立白川大学付属高等学校生徒会・短編シリーズ

逆ハーレム生徒会の日常

作者: 楠木 翡翠

 私が初めて彼に出会った時、何だか複雑な気持ちになったのかなと思われる……。

 まぁ、ここにいる女子は私ぐらいしかいないからすっかり慣れてしまってるけど、変な気持ちですよね。



 *



 それは入学式が終わって1週間くらい経ったある日でしょうか?

 私はその日の放課後、授業が終わったため、生徒会室に向かって歩いており、そこのドアの近くに男子生徒が辺りを見回しながら立っていました。

 新しそうな上履きだったので、1年生だと思います。

 きっと彼は部活動見学に行こうとして迷子になってしまったのかと思ったので、私は彼に声をかけてみました。


「こんにちは。どうしたんですか?」


 彼は私の方を向き、


「あっ……こんにちは。あの……生徒会室ってこちらですか?」


と少々緊張したような口ぶりで言いました。

 生徒会室に用がある人ってそうそういないはず、むしろまったくもっていない場所なので、珍しいなと私は思いました。


「ええ、こちらですよ。私も入りますのでどうぞ」

「すみません。ありがとうございます」



 *



 私は生徒会室のドアを開けました。

 そこにはモニターやパソコンが並んでおり、4人の男子生徒がモニター監視をしていました。

 それが私達の仕事なんですがね……。


「こんにちは」


と私が、


「こ、こんにちは」


と彼が、


「こんにちは~」


と他の3人が、


「やあ、鈴菜クン。おっ、君は新しく生徒会役員の吉川(きっかわ)クンと一緒だね?」


と会長が言いました。


「ハイ」

「えっ、えーっ!?」

「どうした? 鈴菜クン」

「会長、私、そんな話、聞いてませんよ!?」

「俺達は知ってたよ? 鈴菜ちゃん?」

「鈴菜ちゃん、動揺中ー」

「私、今の今まで知りませんでしたよ!?」

「僕もこの高校の生徒会に女子がいるとは知りませんでした」


と吉川くんも私ほどではないけど、少し動揺していたらしかったです。

 私は少しばかりムッとしました。

 すると、


「では、吉川クン、自己紹介頼んだ」

「1年の吉川(きっかわ) (しゅう)です。よろしくお願いします」

「みんな、分からないこととかがあったらフォローするようにな」

「ハイ(ハーイ)」


読んでいただきありがとうございました。


誤字等の指摘がありましたら、教えてください。


2014/08/24 本投稿

2015/08/09 読みやすく改稿

2015/10/31 タイトル変更

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短編シリーズ版はこちらからどうぞ。
― 新着の感想 ―
[一言]  黒川さんこんにちは。  逆ハーレムというタイトルに心惹かれてしまった不埒者です。(^_^;)  何度も読み返しているうちに冒頭の文章の意味が理解出来ました。凄く奥深い言葉だったんですね。…
[一言] こちらの短編を読ませていただきました。masa-kyと申します。 生徒会を舞台にしたラブストーリーの序章のような展開ですが、このあと続きがあるのでしょうか?ぜひとも期待したいですね。 ラブス…
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