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信永編第6話〜武田信玄と上杉謙信〜

「さて…信永編なのに長いこと信永を放置してきたわね…」

「すいません外康さん…俺のせいで」

「前田さんのせいじゃないです!」

「何言ってんの高政ぁ!このバカ慶二のせいだよ!」

「ガッハッハ!慶二も青春しとるんじゃのう!」

「まあ慶二は学校でも一番人気だしな」

「拙者ほどではござらんが」

「本当か兼次!?それが本当だったら俺は女遊びを始めるぞ!」

「あら♪慶二ちゃんにはアタシがいるのに♪」

「アハハ…」

「お前らうるせぇ!俺は今雑誌の袋とじを作ってるんだ!静かにしろ!」




こんにちはみなさん。前田慶二です。土曜日の昼、いかがお過ごしでしょうか?

俺と兼次は今、外康さんの家に来ています。と、いうのも信永についての話し合いです。信永編なのに信永放置しすぎましたね



「さて、信永が来たらどうしましょうか?」


この家の主である徳川外康さんがこの場を仕切る



「慶二と忠海に任せれば安心じゃい!」

「あと拙者も」

「そうです!前田さんは無敵です!」

「たしかにそうだな」

「ちょっと忠海は頼りないけど」

「うるさい兼次!」

「そういう直正さん達も強いでしょうが…」


実際強い。外康さんと兼次以外は皆Sの上に近い中級だ



「たしかにわしらも強いが…」

「お前らは別格だろうが」

「そうよん♪」

「まあ頭脳では俺の方が上だけどな」

「兼次の頭に対抗できるのは山本完助と竹中全兵衛、黒田どん兵衛くらいじゃからのう」

「山本缶助に竹中全兵衛に黒田どん兵衛?」


俺はその三人を知らないから聞いてみた。

…うどんみたいなやつがいるな



「なんじゃ慶二は知らなかったのか?」

「缶助は名軍師と言われた山本勘助の子孫だ」

「それで竹中全兵衛と黒田どん兵衛は豊臣の名軍師だった竹中半兵衛、黒田官兵衛の子孫です」

「たしかに俺に対抗できるのはそいつらくらいだな…」


有次さんと高政が説明してくれた



「多分全兵衛とどん兵衛は来るわね♪」

「拙者が全員倒してやるでござるよ」

「Sの下級に何ができるんだよ」



俺がそう言った瞬間、四分蔵が分裂した



「ハッハッハ惑うがいいでござる!」

「本体はどれなんだ!?」



さすが四分蔵だ…これが分身の術か…しかし一向に攻撃を開始してこないな



「はぁ…はぁ…」




あっ一人になった




「降参…したで…ござるな…?」


「…」



「ビビって…声も…はぁ…はぁ…出ないで…ござるか…?」


「…」



「超級も…たいしたこと…ないで…ござるな…はぁ…はぁ…」


「…」



「たしかに慶二も忠海もいるが…信永は強いぞ」

「たしかにそうじゃのう!」

「家臣も強敵ぞろいって聞いたよ」

「実際慶二と忠海でも危ないんじゃないか?」



あいつが強いのは当然だろう…あの能力があるからな…



「…」

「前田さん?」

「んあ?」

「なんか恐い顔してましたけど…」

「そうか?」

「はい…」

「慶二殿はビビっているでござるよ」



あ〜あ〜ウザったい忍者だな〜



「でも本格的にやつらはやばいですよ」

「慶二でもやばいのかのう?」

「だったら俺達はどうなんだ…?」

「戦う前からそんなこと言ってちゃダメだよう!」

「たしかに忠海の言うとおりでござる」

「忠海もいいこといいますね」

「さすが忠海ね♪」



しかし兼次が



「…何か俺達に隠していることがあるな?慶二…」



その場にいた全員がこっちを見た




「ああ…その通りだ…」



まったく兼次は勘が冴えているな




「それは何だ慶二?」



「どうせ後で言うことになるんだけどな…」



「隠していることって何だよ慶二?」









「敵は前田慶次だ…」




「え…?」

「それはいったい…」

「何を言っているの慶二?」

「…それはどういうことなんだ慶二?」



「俺が小二の時に一回襲われたんだ…」

「それは何故じゃい!?」



「特殊継承か?」



「兼次…知っていたのか?」

「ある人に聞いた」

「おい兼次!?特殊継承って…」

「…兼次の言う通り。俺が特殊継承だからだ」

「特殊継承って何?何?」

「特殊継承なのか…」

「そうだったんかい…」

「前田さん…」



「前田慶次と誰だ?」


と、兼次が俺に聞いてきた



「…父親の前田慶次と」









「…母親の武田信玄だ」



「あの武田のじゃったんか!?」

「どうりで武田の居所が分からないわけだわ…」



「それで敵が前田慶次とはどういうことだ?」



「ああ」


兼次に嘘はつけないだろうな…




「前田慶次の能力はやつに取られた…」




「なっ!…そうか、やつに取られたのは上杉のじゃないのか…話が違うぜ綾子さん…」


「何だ兼次…?」

「いや、なんでもない」



「それで…慶二ちゃん…能力を取られたの?」

「たが、たしか片方の能力を取られると死ぬはずだったが…」


「そう、どうやら死ぬらしいですね」

「ならどうして今生きているんじゃい?」


「上杉の能力を貰ったんです…」

「上杉の…?」

「はい、死にかけていたので顔を見ることはできませんでしたが…上杉の能力を授ける、と聞こえました」


「その人は今?」

「わかりません。もしかしたらいないかもしれませんし」

「たしかに…能力を譲渡すると寿命が減ると言われているからな」


「だけど俺に力をくれた謙心さんの子供は生きているはずだ。だから今、俺は上杉を探している」

「そうだったんですか…」

「じゃあ慶二に前田慶次の能力は無いの?」

「…ああ」

「そうなんだ…」


「でも、俺の中には…母さんの武田だって、命の恩人上杉だっている。そしてあの時の…」

「そうだよね!慶二の中には武田と上杉がいるからね!」


「…ああ。なんとしても慶次の能力を取り返して上杉を見つけ出す。俺はなんとしても上杉を探して…恩を返したいんだ」

「慶二ちゃん…」

「なるほどのう…」

「前田さん…」


と、不意に兼次が立ち上がった



「おい慶二」

「…どうした兼次?」


「…お前が貰ったのは命だ。お前はそれをどうやって返す気だ?」


「…」



そうか…そういえば上杉は兼次の主君だったか…



「…それはわからない」

「分からない?」

「ああ。でも…まずはお礼を言いたい」

「そうか…」


「前田さん…」

「慶二ちゃん…」


「だから俺はなんとしてもやつに勝たなきゃいけない…命をくれた謙心さんの為にも…。だから皆さんの力を貸してください」


「ガッハッハ!それが漢ってもんだ!」

「一緒に頑張りましょう慶二ちゃん♪」

「ボクも頑張るよ!」

「俺もやってやるぜ」

「前田さんカッコイイです!」


「そうか…それじゃあ俺は帰るとするよ」

「もう帰るのかよ?」

「あら兼次ちゃんもう帰っちゃうのかしら?」

「兼次ー!後で人生ゲームするって言ったのにー!」


「いや、帰るよ。長年の謎が解けたしな」


「そうか…じゃあな兼次!」

「次は人生ゲームをやろうよー!」

「さらばでござる」

「それじゃあのう!!!」

「じゃあな」

「さようなら兼次さん」



そうして兼次は家を出て行った



「それで慶二」

「なんですか有次さん」

「そのこととお前が愛知に来たことは…」

「ああ、まぁ…関係あると言えばありますけど…あまり関係ないです」

「そうか…」


「ねえみんなー人生ゲームをしようよー!」

「いいぜ」

「じゃあアタシは出掛けてこようかしら」

「人生ゲームをやるぞい!!!」

「拙者の人生みたいに輝かしい人生ゲームでござるな」

「人生ゲームか…10年ぶりだ」

「前田さんと一緒にやりたいです!」





……



「そんじゃあお邪魔しました」


「またねー」

「じゃあのう!」

「さらばでござる」

「じゃあな」

「また来て下さいね」



バタン




「伊勢敏雄…」




慶二は隣の家へと帰って行った





……




「ここが米沢か…久しぶりだな…」

「そうですね信永様」

「ところであいつは来ないのか?」

「光ですか?」

「ああ」

「今日はファミレスのバイトだそうです」

「そうか…世の中お金か」


そうして信永は後ろを向いた



「お前ら!この町にいる子孫を手当たり次第探すんだ!」

「はっ!」



そうして部下達は散っていった




「ククク…前田慶二…」

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