信永編第2話〜大集合〜
「ただいま〜」
里美が帰ってきた。全国優勝少女の練習は相当キツイだろう。苦しいだろう。疲れただろう
しかし里美には帰る家がある。帰る家があるというのはいいものだ。温かい家族、温かいご飯、温かいお風呂。疲れてた体を癒してくれる安息の地。明日への一歩を踏み出させてくれる場所。そして綾子さんのブラ。
の…はずだが…
「綾子殿は荒野に咲く一輪のパンジーでござるよ!」
「ガッハッハ!久しぶりだな慶二!」
「お久しぶりです…直正さん」
「うるさいぞ直正!今俺はティッシュに絵を描いているんだ!」
「直正…品格がないよ」
「慶二ちゃんも相変わらずカッコイイわねぇ〜ウフン♪」
「ハハハ…」
「キャンディー♪キャンディー♪」
「あら〜おかえりさっちゃん♪」
「何なのよこれはぁぁぁ!!!」
…
……
………
「…と、いうわけだ」
「これからよろしくね♪ウフン♪」
「よ…よろしくお願いします…」
「まさか綾子殿が里美殿の母上だったとは!胸が違いすぎるでござ…」
ガァン!!!
「ぶっ殺すわよ?」
「ガッハッハ!愉快じゃのう!」
「直正…うるさいよ」
「キャンディー♪」
「お前ら黙れ!今俺は高木ブーキャンプをやっているんだよ!」
最悪だぁぁぁ!!!
…
……
………
「いただきまーす」
今回は人数が多すぎたので、リビングにテーブルを用意した
「それじゃあ自己紹介をしましょっか♪ウフン♪」
「そうですね。そうしましょうか」
「たしかに名前がわからんと読者に申し訳ないからのう!」
「そうだね〜♪」
「うるさいぞお前ら!俺は今箸で豆を掴もうとしているんだ!」
有次さんも趣味が変わりすぎ…
「アタシは慶二ちゃんの徳川外康よん♪よろしくね♪」
さて、まず一人目の徳川外康さん。徳川家康の子孫でオカマだ。もちろん正式なお付き合いをする気はさらさらない
「僕は榊原高政だよ」
この徳川連合で一番まともな小学生が榊原高政だ。徳川四天王榊原康政の子孫です
「ワシは井伊直正じゃい!」
このうるさい人が井伊直正。井伊直政の子孫だ。それにしても本当にうるさい。黙ってくれ
「ボクが本多忠海」
説明はいらないだろう。徳川四天王本多忠勝の子孫だ。ちなみに徳川は名前を隠さない方針をとっている
「そして俺が酒井有次!」
このやることがコロコロ変わる彼が酒井有次。徳川四天王酒井忠次の子孫だ
「そして拙者が…」
「わたしは伊勢綾子です」
「私は伊勢里美よ」
「よろしくねーん♪」
「みなさんよろしくお願いします」
「よろしくな!!!」
「よろしくね〜」
「よろしく!」
「さてと、それじゃあ食べちゃいましょうか〜」
「そうじゃのう!!!せっかく奥方殿が作ってくれた料理じゃからのう!」
…
……
………
「いただきま〜す」
「うっわぁ〜おいしい〜♪」
「これはおいしいわね」
「たしかにこれはうまいな!」
「やっぱり有次さんもそう思います?」
「あぁ。慶二はいつもこんなおいしいご飯を食べているのか?」
「はい」
「うらやましい限りだな」
「前田さんはうらやましいです」
「うらやましいのう!」
「慶二は裏山でキノコ取りだよぅ!」
忠海がまた変なことを言い出した
それにしてもさっきから里美が…
「ねえねえ里美殿〜来年でもいいから拙者とお茶でも…」
最悪な状況にあっている。それにしても来年はちょっとどうかと思うぜ
「嫌よ!」
ですよね
「それでは里美殿の好きなタイプは?」
「えーっと、服装が黒じゃなくて…」
四分蔵が服を脱ぎだして、ブリーフ一丁になった
「かといってパンツ一丁じゃなくて…」
四分蔵は小学生の高政から服を奪って体に巻き付けた。小学生に本気を出すなんて最低なやつだ。高政泣いてるぞ…
「しつこくなくて、忍者じゃなくて、喋り方が拙者でござるとかじゃなくて、身長が高くて、名前が四分蔵じゃない人」
四分蔵は散った
…
……
………
「お邪魔しました♪ウフン♪」
「邪魔したな!!!」
「ごちそうさまでした綾子さん」
「美味しかったぞ」
「じゃあまた明日学校でね〜」
「綾子殿、拙者と愛のメロディーを…」
「それではまたいらしてくださいね〜」
「四分蔵は二度と来ないでよね!」
「ああ、四分蔵はもう来なくていいぞ!」
「それじゃあまた今度ね♪慶二ちゃん♪」
「ハハハ…」
そしてみんな隣の家に帰って行った
「さて、トレーニングに行くか」
「ちょっと!慶二…」
「なんだ里美?」
「あの…ね…」
「…?」
「一緒にトレーニング行っていい?」
へ?
「一緒に走るって言っても…42,195キロだぞ?それにお前部活で疲れてるだろ?」
「42,195キロ!?」
「ああ。そうだよ」
「そんなに…」
たしかにそりゃあビックリするよな…
でもあの里美が一緒に行きたいって言ってくれたんだし…距離を減らしても罰は当たらないよな?
「ん、ああ間違えたわ!4,2195キロだった」
「センチ単位で決めてるの!?」
「そうそう。じいちゃんが細かい人間でさ…。まあとにかく行こうぜ!」
「うん!それじゃあ着替えてくるわ!」
…
……
「フンフーン♪」
ここは里美の部屋だ。只今里美はお着替え中だが、読者にお見せできないのが残念
「それにしても毎日42,195キロか…すごいな慶二は…」
里美はもちろん慶二の嘘に気付いていた
「4,2195キロなんて騙されるわけないのにね…」
「でも…そんな優しいあなたが…あの時…」
「おーい里美ー!」
「なっ何!?」
「早くしろよー!」
「ごめんね!もうちょっと待ってて!」
「仕方ねーな!わかったよ!」
「ありがとう!」
「はぁ…」
「…私がずっと前から大好きな人…か…」
そうして二人は走り出した
…
……
………
「もしもし信っち?」
「おう光か。何か動きは……って信っち!?俺のこと?」
「徳川が来たわよ♪」
「…シカト。…ついに徳川が来たか!?」
「ええ、来たわよ♪」
「そうか…」
「そうよ…」
「…」
「…」
「他には?」
「何もないよ♪」
「そう…か…」
「…」
「……」
「……」
「………」
「………」
「なんか最近暑くない?残暑が厳しいって言うかなんて言うかさぁ…あ、そうそう残暑と言えば昨日隣のカミナリさんがジョイアンに窓ガラスを割られてさぁ…」
「それじゃあ切るわね♪」
「そしたらジョイアンが、おい大山のぶ代!って声優を呼んじゃ…プツンッ!」
ツーッツーッツー
「慶二なら大丈夫!だよね慶二?」
そうして今日が終わっていった