信永編第1話〜新たな転校生〜
「みなさんおはようございます」
「おはようございまーす」
みなさんおはようございます。月曜日の朝、いかがお過しでしょうか?前田慶二です
今日は久しぶりに朝のホームルーム風景です。と、いうのも今日は転校生がやってくるとの噂だからです。いえ、実を言うと噂ではなく、日曜日に本人からメールでお知らせがありました。もちろんメールアドレスを教えたつもりはありません。何故バレたかは、あのクソ忍者のせいでしょう。非常に忌ま忌ましいクソ忍者です。
「前田君、そろそろいいかしら?」
「あ、はい。すいません長々と」
「いえ、構いませんよ」
もう俺は心を読まれることに慣れ…あきらめた
「それでは転校生を紹介します」
「ウォー」
「誰だ誰だ!!」
「ピューピュー」
「イェーイ」
「うるさいぞセバスチャン!」
「それでは入ってください!」
そうして二人の転校生が入ってきた。予想通りの二人だった
「やっぱりあいつらか…」
女の子の方はまだいいとして、もう片方は本当に酷い
「はーい!それじゃあ紹介しまーす!」
クラス中がうるさかったので先生も大声を出す
「えーっとこの子が…」
「カワイー」
「かわいいな」
「キャーカワイー!」
「うるさいぞセバスチャン!」
「うるさいのはテメエらだろうが!少し黙りやがれ!」
先生はついにキレた。非常に怖いです…はい
「この子は本多忠海ちゃんです」
「本多忠海だよ…よろしくだよ…」
「キャーカワイー!」
「おいセバスチャン?さっき私が言ったことが聞こえなかったのか?」
「…すいませんでした」
セバスチャンはいいとして、あいつは本多忠海。俺をこの町に呼んだ張本人だ。もう髪形とかを言うのも面倒なので読者に委任することにする
「みなさーん忠海ちゃんに何か質問はありますかー?」
と、里美が手を挙げた
「はい里美さん」
「前は何処に住んでたの?」
「えーっと愛知だよ」
ちなみに俺は西側であいつらは東側に住んでたんだな
「はーい」
「はい、七美さん」
「特技はなんですか♪」
「槍…だよ」
「槍?」
クラス中がクエスチョンだ
「は〜い」
「澪さん」
「好きな食べ物はな〜に?」
「特大キャンディーだよ」
「わたしと一緒だ〜」
「え?キミも特大キャンディー好きなの?」
「うん、大好き〜」
そうして二人は仲良くなったとさ…
「はいっ!」
「はい、男子A君」
教え子に向かって男子A君ですか!?
「スリーサイズは何ですか?エヘヘヘヘ…」
気持ち悪っ!下心見え見えじゃねえか!つーか下心隠す気ないだろ!
「え…スリーサイズって何?何?」
「忠海殿のスリーサイズなら拙者に任せるでござる!」
隣にいる忍者の格好をした変態が何か言い出した。ちなみにこの薄汚い黒豚は忍者の服装をしているが、顔は隠していない
「あれ?あれ?」
黒豚が何かを探し出した
「拙者の女の子ノートがないでござる!」
「ああ、昨日有次が燃やしてたよ〜。有次、最近紙を燃やすのが趣味だからね」
「なんと!あのノートを燃やしたでござるか!?」
「うん!」
「最悪だー!!!!」
隣にいた黒豚は膝を付いて絶望していた。というか有次さん…今度はそんな事にハマってるのか…
「拙者の名古屋美人が…」
少し黙れよ!!!!
「それじゃあみなさん、忠海ちゃんと仲良くね♪」
「よろしくだよ」
「よろしくー!」
「よろしくねー」
「週末一緒に遊園地でも行きませんか?」
「うるさいぞセバスチャン!」
セバスチャン手をつけるの早っ!!!
「忠海ちゃんは前田君の前に座ってね」
「わかったよ」
「はい、そして隣の黒豚は…」
「やっと拙者の出番でござる…って黒豚ー!?」
あっ、いつの間にか立ち直ってる
「…まあいいでござる。拙者の名前は…」
あの薄汚い黒豚の名前は服部四分蔵。特技は情報収集で、それ以外は何の魅力もないただの豚だ
「ちょっと前田殿!どうして拙者の出番を取るでござるか!」
「はい、彼は前田君が紹介してくれた通り、服部四分蔵君。特技は情報収集で、それ以外は何の魅力もないただの豚よ」
「HAHAHA!先生も冗談が上手いでござるな!」
「それじゃあ授業を始めます」
「拙者の名前はプリンス四分蔵でござる」
「それじゃあ今日は教科書三千ページからね」
「拙者は何故かモテてしまうでござる、やはりモテる男につきものなのが拙者の取り合い…」
「今日も戦国時代についてよ。小牧・長久手の戦いからね…」
「だからみんなも拙者の取り合いはやめてほし…」
「うっせぇんだよ!!!今私は授業をしているだろうが!!!さっさと涼子の前に座りやがれ!!!」
「…」
四分蔵は無言で席に着いてこっちを見てきた
「前田殿、今のはあれでござる、クラスを盛り上げようと…」
いきなり何を言い出すのー!?
「しかしモテていたのは本当でござるよ。あれ〜疑っているでござるか〜?」
「はっとりィー!!!」
四分蔵は机の上で土下座をしていた
「酷い…」
「慶二、あの人は…?」
「ただの忍者だ…」
…
……
………
「いっただきまーす」
「いや〜まさかキャンディー仲間がいるとは思わなかったよ〜」
「ボクもそう思ってたよ」
「よかったじゃない澪♪」
「ありがとう七美!」
七美と澪と忠海は仲良くなったようだ。しかし
「そこの野に咲く一輪のパンジーのように美しいお方。名前は何でござるか?」
何故にパンジー!?
「私ですか…?」
「その通りでござる」
「私は雪江で…ひゃっ!」
「雪江殿でござるか〜♪どうでござるか?今晩拙者とデートでも」
顔近いよ!もうこいつはダメだな!
「ほらほら、どうでござるか?」
「え…私は家事をやらなければ…」
「そんなものだったら拙者と暮らせばいいでござるよ〜」
違う違う!!!!
「ほらほら〜恥ずかしがらずに〜」
「…慶二さーん!助けてくださーい!」
今にも泣きそうな雪江さんが抱き着いてきた。う〜んとってもいい匂いだ
「おい四分蔵…」
「なんでござる兼次殿?」
「お前そんなので本当にモテていたのか?」
「え?それは…当たり前でござるよ〜拙者は顔も性格もいいでござる。それに身長も高い…どっちかと言えば高い…」
嘘だろ
「そんなの嘘に決まっていますわ!」
「たしかに私はこんな変態は勘弁してほしい」
「私もこんな黒豚嫌よ!」
「ボクも〜」
「わたしも〜」
「私もー♪」
「ガーンでござる!」
「雪りんは〜?」
「え…私…ですか…?」
「そうですわ!あれだけ散々ナンパまがいのセクハラをされておいて!」
とりあえず雪江さんは離れて俺の隣の床に座った
「私は…このまま…慶二さんの側がいいです…」
「へ?俺の側?」
いきなりどうしたんだ?
「雪りん…どうしたの…?」
「え…?今私は何て…」
「雪江さんは、慶二さんの側がいいと。そうおっしゃいましたわよ…」
「嘘…!?」
「本当ですよ♪このまま慶二の側がいいって♪」
「たしかに言ってました。兼次も聞いただろ?」
「ん?何だ涼子?」
兼次はご飯を食べるのに精一杯だった
「ボクも聞いたよ!たしか、野に咲く一輪のチーズのように美しい…とか?」
それ引用場所違う!そしてチーズは咲く物じゃなくて裂く物だよ!
「雪江さん…もしかして、このバカでアホで湿布をハの字にしか貼らない慶二のことが…」
「おい里美、何か言ったか?」
「ううん!何も言ってないわよ!」
「…そお?」
なんかハの字がどうとか聞こえたような気がしたんだけどなぁ…
「…私はそんなことを…?」
「言ってたよ〜」
「…」
そうして雪江さんは俺の顔を見ると
「さようならっ!」
行ってしまった
「しっかし何だったんだ〜雪江さんは」
「え?もしかしてあんた気付いてないの…?」
「はぁ?何にだ?」
「何にって…私からは言えないけど…」
「じゃあ言うなよな」
里美まで変になったぞ…
(慶二は昔っから鈍いわね〜。はぁ…)
(この鈍さなら私も気付かれていないですわね…)
(はぁ〜雪りんもかぁ〜ライバルが身近だよぉ〜)
(私があの雪江さんに勝てるのか?いや、剣道を通してなら可能性は…)
(雪江さんもだったんだ…ライバル多いけど頑張ろう♪)
(俺の…兼次だけの慶二が…他の人にィー!!!)
ってお前は違う!!!!!
あれ?俺は何にツッコんだんだ?
…ん、そういえばさっきから静かだな
「さっきからやけに静かだが、四分蔵は何処にいるんだ?」
「四分蔵ならあそこだよ〜」
どれどれ…
「ナンパしてるのかよ…」
そこには昼ご飯を食べている女の子達と、まだ九月なのに黒服長袖の見ているだけで暑苦しい男が一人。そして暑苦しい男は一人の女子に狙いを定めた…
「拙者の名前は…」
「服部四分蔵君よね?」
「覚えていてくれたでござるか〜?」
「あったりまえじゃない!新しくクラスの一員になる人だからね」
おっ!なかなかいい調子じゃないか!
「拙者とお茶しない?」
早いんだよ!!!
「キャー!近寄らないでこの馬糞!」
「アイター!!!」
ダーウーン!!!!!
服部四分蔵!TKOかー?
「へへっ…むしろ気持ちよかったぜ…」
ドMだァー!!!
四分蔵はドMだァー!!!
「拙者は…」
「四分蔵よね?」
「覚えていてくれたでござるか!?」
そしてめげずに二人目行ったァー!!!
「今日の夜に…」
「キャー!近寄らないでこのフンドシー!」
「ちょっ!拙者まだ何も…アンギャー!」
ダーウーン!!!
立つんだ!立つんだ四分蔵!
「…もっと拙者を殴って下さい」
真性だァー!!!
四分蔵は真性ドMだァー!!!
「この焼豚!!!」
「ハゥン!!!」
「この青椒肉絲ー!!!」
「アヒーン!!!ちなみにチンジャオロースって読むでござるよ〜」
「この…」
「モハーン!」
…
……
………
「ただいま〜」
あの後はとてもじゃないけど言えないようなことばかりだった…
「おかえり慶ちゃん♪」
いやぁ天使の声だなぁ〜
学校でどんなに嫌なことがあっても、それを全て洗い流してくれる天使の声。ララララ〜♪天使の声はララララ〜♪天使のブラ〜♪天使のブラジャ〜ララララ〜♪
「そうそう、お隣りさんに引っ越して来た人がいたわよ〜」
「綾子さんのブラジャ〜ラララ…ゴホン!それはどんな人だったんですか?」
「普通の…」
「普通の…?」
普通の…何だろうな?
「普通のオカマさんだったわよ〜」
「普通のオカマ!?」
「確か名前は…」
「徳川…ですか…?」
「そうそう♪もしかして慶ちゃん、知り合いだった〜?」
「はい…残念ながら…」
「そう〜。なんでも六人で生活するんですって〜」
もう絶対徳川四天王と四分蔵じゃねぇかよ!!!
「それで今日、一緒に夕食食べませんか?って」
「それは…もちろん断りましたよね…?」
「ご一緒させて頂きますって言ったわ〜」
うああああああああ!!!!!!!
感想に返信できなくて申し訳ありません。何故か携帯から返信ができず、只今パソコンも使えない状況です。なのでパソコンが復活次第返信させて頂きます。