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第11話〜じゅーきゅーまんはっせんえーん〜

「「ただいま〜」」

「おかえりなさ〜い」



家に帰った俺と里美を綾子さんが迎えてくれた。



「お母さん帰ってたんだ?」

「ええ、さっき帰ってきたのよ〜」

「綾子さんてどこで働いているんですか?」

「え〜っと〜。結構近い所よ〜」



そうなのか。それにしても俺はそんなことを聞いてどうするつもりだったのだろう…。



「あ〜そうそう。おやつがテーブルの上にあるから手を洗ってきてね〜」

「お母さ〜ん、おやつって何?」

「バウムクーヘンよ〜」


キーン!!!



「あれは何だ?F1か?アラレちゃんか? いやっあれは里美だ!!!」

「何言ってんのよ!!!」


ドガン!!!


久しぶりの流れだったな。




……



「「「いただきま〜す」」」

「おいしー♪」

「確かにこれは美味いな」

「やっぱりトーカ堂のバウムクーヘンは美味しいわね〜。ほっぺが落ちそうよ〜」

「ああ! あの有名なトーカ堂ですか?」

「ええ。このバウムクーヘンも、じゅ〜きゅ〜まんはっせんえ〜ん。だったのよ〜」


高っ! でもぎりぎり20万にはいってない。



「ところで慶ちゃん、なっちゃんと剛さんは元気なのかしら〜?」

「一応じいちゃんの所にいた時も手紙はきてましたよ」

「それで何て書いてあったの?」

「彼女はいるか? ちゃんとトイレにいってるか? 流れ星が来た時に3回願ごとを言ってるか?」

「って書いてあったの?」

「ああ。ていうかお前はもう食べ終わったのか!?」

「それじゃあ剛さんも元気そうね〜。よかったわ〜」

「綾子さんの所には手紙が来てないんですか?」

「手紙じゃなくてなっちゃんとメールをしてるのよ〜」



えっ!? やっぱりそうなんだ…。



「それでなっちゃんに、慶ちゃんをわたしにちょうだいって言ったら、いいわよって」

「それって本当に聞いたの!? 私てっきり冗談だと思ってたのに…」



確かにそれは娘として聞き捨てならないよな。


さて、説明が必要だろう。

俺の両親は今海外にいる。名前は堀奈津美ほりなつみ堀剛ほりつよし

前田家の子孫は俺の親父の方だ。母は…。後々分かる。

親父は能力に興味がなく、戦闘も好いではなかったので名前を変えた。じいちゃんは前田家に誇りを持っていて、さらに戦闘狂だったので、このことに相当怒ったらしい。


まあそれはいいや。そんで親父とお袋が知り合ったきっかけは、親父とは知り合いでお袋とは小さい頃からの親友だった、綾子さんのおかげだ。

両親が海外にいる理由だが、俺は小三の時にじいちゃんの所に行かなくちゃいけなくなった。俺はてっきり親父もお袋も一緒に来ると思っていたのだが−−。


「俺、あのじじい苦手だからここに残るわ」

「ねぇ。せっかく二人きりなんだし、どうせなら海外で暮らさない?」

「いいなそれ!」

「そういうことだからよろしくね慶二」

「強く育つんだぞ慶二!」

「お父さん! お母さん!」



「利勝さんの所に手紙を送るくらいだから二人とも一応心配はしてたのよ〜」

「そうだといいんですけどね…」

「その話には同情するわ…」


ありがとな里美。



「あ、慶ちゃん。お風呂はもう沸かしてあるのよ。一緒に入りましょうか〜?」

「ええ、入りますか」

「ウフッ♪ おっきくなった慶ちゃんが見れるわ〜」

「ええ、そうで…」



ん?何かおかしい…。



「って一緒にですか!?」

「そうよ〜」

「さすがに一緒に入るのは…。ちょっと…」



ほらほら〜、隣から物凄い殺気を感じますよ〜


「慶二、何か言い残すことは?」


「おっ」


「おっ…?何?」


「おっ…」


「おっ…何よ?」







「お友達内閣」




「しねぇ!!!」


ズッカーン!!!





……



「いってぇ…」



俺は結局、里美のジアースクラッシャーを喰らうはめになった。



「ったく、加減ってものを考えろよ…」



そして俺も綾子さんも風呂に入って、今は夕食の時間だ。



「もちろん別々だぜ!」

「何独り言言ってんのよ」



フンッ! うっせえ!



「それにしても慶ちゃんとお風呂入りたかったなぁ〜」

「ちょっとお母さん!」

「俺も綾子さんと入りたか…」



ドフッ!!!



「今何を言おうとしたのかな〜? 前田慶二く〜ん?」

「何でもないです…。ゴフッ!」



こりゃあ内臓の位置がずれたかな…



「ごちそうさま!」

「わたしもごちそうさま〜」

「ご…ごちそうさま…です…」


「さーて食器洗い器の出番ね!」

「食器洗い器? オイオイお前の目は節穴か? どーこに食器洗い器があるんだよバーカ! ヒャハハハハ!」



ハハ…ハ……うわしまった!つい口がっ!



「他に何か言いたいことはある?」

「アワワワワワ…」



ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい!


しかし里美は開眼した!



「食器洗い器はテメーのことだよ!!!!!!!!!」


チュドーン!!!!


「あらあら〜」



そうして俺は流れ星となった。






「世界一の医者になれますように世界一の医者になれますように世界一の医者になれますように」





俺に願い事をするなよヤブ医者!!!

次回は今まで出てきたキャラクターをまとめたいと思います。

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