指を通り抜ける黒髪と涙に舞う桜
愛しても愛しても愛しても愛しても愛しても愛しても愛しても愛しても愛しても愛しても愛しても愛しても愛しても愛しても手に入らないものは何だろうか?
答えは簡単、本人による片思いの相手である。
それに起因するのは偏りと物理的で無い重さ、それから、やはり一方的である点が関わっているのではなかろうか。
何故こんな回りくどく恋慕について語るかというと、やはり、僕自身が恋に落ちているからだと思う。
なんせ、彼女ほど美しい人を、1人も見たことが無いから。
美しい黒髪を風でたなびかせ、
時にロックに、時にガーリーに、まるで毎日別人になっているかのように七変化。
最近は、女性ストーカーまで着いて、最早カリスマと言えよう!
え?僕がストーカーだって?
馬鹿なこと言うんじゃない。
この天才の僕は、彼女のたった2つの行動パターンを瞬時に理解し、それに合わせて動いているだけさ!
言うなれば、彼女の「白馬の騎士」ってとこだね!
彼女が死んだ
その日はたまたまバイトで、彼女が倒れているところを後から見た
恐らく母親?と、近所の人?が駆け寄ってきた
しかし、何故だか知らないが、悲しくなかった
彼女はまだ生きている気がした
ほら、ね?
彼女は次の日、家から出てきた。
でも、これはちょっと喜べない。
彼女が向かうのは、ここ最近は隣の家の、幼なじみのところ。
僕じゃ駄目かな?
帰りに泣いている彼女を見て、僕も涙がでてきた。
3日、そんな様子を見て、僕は彼女に愛の大きさで負けたと悟った。
ばいばい、お姫様。
騎士は、剣と鎧を置いていくよ。
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騎士は、まだ気づかない。
自分が愛した人は、2人居ることを。