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得れない愛と進化しない頭蓋骨

私は、俊助が好きだ。



なんたって、私は俊助の彼女。



告白したのは私だし、俊助に好きだと言われたことは無いけど、



私は俊助の彼女だ。



幼なじみだという佳奈子とやらには確実に差をつけているハズだ。









ああ、今日も涼しげな顔で私を抱く彼が愛おしい。



本能的なことは分かる。荒い息は、それ。



愛の無いことも分かる。言葉を発さない、発することを許してくれないのもそれ。





たまに聞こえる、知らない女の名前だって、分かってる。







ああ、今日も涼しげな顔で私の隣を歩く彼が好き。






…え、ちょっと待って、わかんない




嘘でしょ?



佳奈子を見て、いや、その双子の人かもしれないけど、


貴方がそんなかおをすルナンテ、









その時のことは、よく覚えていない。




ただ、佳奈子によく似た人が追いかけて来たから。



ただ佳奈子の心配をし始めた俊助が気になって、佳奈子に話を聞こうとここ一週間くらい家の周りに居ただけなんだから。






だから、あの人を殺したのは私じゃない。




トラックの運転手よ、私じゃない、あの追っかけてきた人が悪いだけ、私じゃない、佳奈子が俊助に手を出すのが悪いだけ、私じゃない、私じゃない、私じゃない!








--------


あの日から、3ヶ月後、俊助に呼ばれた。



用事なんて分かってた。




ただ、俊助に嫌われること、あの人が追いかけていたのは私だとバレること、



それだけが心配で、




二つ返事で、私達は、私と俊助は、別れた。






結局、笑顔は私に向かなかった


結局、ただ俊助の好きな人が誰かを思い知らされただけだった


結局、振り向いてくれなかった…





悲しみなのか悔しさなのか安堵なのか全く分からない。



分からないけど。






私の物語は終わった。





大袈裟?


いえ、それは、彼に言うべきだわ。

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