表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
闇の魔法使いにかけられたのは恋愛体質の呪いでした  作者: 希羽


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

22/34

第22話 魔法なしで名門校へ!?

 タイムリミットまで、あと258日――。


「ケン、良かったじゃないか。これで俺と一緒にアルカナ魔法学校へ留学に行けるぞ」


 リアムが落ち着いた声で言った。


「ありがとう、リアムくん」


 僕はまだ実感が湧かないまま、ポツリと返す。


「ケンくん、おめでとうございます!」


 ジェシカが満面の笑みで手を叩く。


「けど、呪いが解けてもあんな人とデートするのは許しませんよ!」

「ありがとう、ジェシカちゃん。エルマーくんとデートはしないよ……」


 エルマーの顔を思い出して、なんとなく背筋がゾクッとする。

 いや、あの人(?)にはもう関わらない方がいい気がする。


「それにしてもすごいよ、ケンくん! 魔法なしで戦うなんて!」


 アレックスが感心したように言う。


「ありがとう、アレックスくん。死ぬかと思ったよ」


 実際、何度もヤバかった。

 煙幕とスタンガンがなかったら、普通に負けてたし。


「でも、魔法なしでアルカナ魔法学校に行くって……大丈夫なのかな?」


 アレックスが不安そうに呟いた。


「ケン、アルカナ魔法学校は魔法界の超名門校。今のお前の学力や実力じゃ、強制送還される可能性もある」


 リアムが真剣な表情で言う。


「強制送還って……つまり退学みたいな感じ?」

「そうだ」

「……せっかく留学できるのに」

「アルカナ魔法学校は、学生に求める水準が非常に高い。学力だけでなく、戦闘技術、魔法知識、魔法具の応用力など、すべてにおいて一定以上の実力がなければ生き残れない」

「生き残れないって……学校ってそんな物騒なものなの?」

「アルカナ魔法学校の卒業生は、魔法界の政府機関に入る者も多い。その分、競争が激しく、脱落者も少なくない」

「……魔法なしの僕、大ピンチでは?」


 リアムは軽く肩をすくめた。


「留学開始まで3カ月ある。しっかりと勉強するぞ」

「うん、頑張るよ……」


(……いや、本当に大丈夫なのか!?)



 その夜――


 僕はベッドに寝転がりながら、現実を噛みしめていた。


 アルカナ魔法学校……魔法界の名門……。


 魔法が使えない僕が、そんな学校に入って本当にやっていけるのか!?


「うーん……」


 とりあえず、やれることを考えよう。


 僕が生き残るための課題


 1. 魔法の知識をつける → 魔法理論は必須。

 2. 魔法具を扱えるようになる → これが僕の唯一の戦闘手段。

 3. 戦闘技術を磨く → 魔法が使えなくても、身体能力と作戦でカバーする。

 4. 魔法の代わりに科学を駆使する → さっきみたいに自作の武器を作るのもアリ。


「……うん、やるしかないか」


 僕は決意を固めた。



 そして、翌日――


「おはよう、ケン」

「おはよう、リアムくん……」

「さっそく勉強を始めるぞ。まずは魔法理論の基礎からだ」

「はい……」


 こうして、僕の生存をかけたアルカナ魔法学校への入学準備が始まった――。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ