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鬼処女との再戦

 火曜に鬼女のいた秘湯の宿に予約を入れ、その夜から、まいこはぼくの家に泊まる事になった

 一角獣の角は、まいこの女陰の中に収まっている

 落ち着かないから、明日にでも行こう、と彼女は言うのだが、一日休ませて欲しいと言って、明後日になったのだ


 五時に大学に迎えに行き、まいこを助手席に乗せて三十分ほど走った

 多田内はあとから来ると言う

「落ち着かないわ。中が一角獣の角で一杯で、指も入らないの。一生このままだったらどうしよう、なんて思ってしまう」

「明日か明後日には取れるよ。今夜も暫くは取れるし」

「指も入らないのに、あなたのが入るかしら?」

「呪文を唱えれば大丈夫だよ。木乃伊(ミイラ)の時はちゃんと入ったから」

「ああ、もう」まいこが怒ったように言い、不機嫌に黙り込んだ

 木乃伊の事を言ったのが悪かったようだ。千年前の木乃伊といっても、身体が冷たいのを除けばまるで生きているかのような死美人であった。死美人を抱いて、〇〇がまだ死美人の愛液で濡れた状態まま、急いでまいこの中に突っ込んだ。今夜は今夜とて、鬼処女とやる前と後に彼女とやる事になる。儀式的なセックス。そりゃ怒るわなあ、と思う。だからどうすればいいのか分からない

 宿に着くまでの間、色々話しかけてみたが、まいこは殆ど返事をしなかった


 食事をして宿の露天風呂にはいってと、暗くなるのを待った

「ごめんね」とまいこが突然言った「あなたの所為じゃないのは分かってるけど、自分の身体が道具みたいに扱われるのが辛くて。これが早く終わって、普通に戻れればいいのに」

「うん。普通に戻って、普通に愛し合いたいね」

 そうぼくが言っても、まいこは答えなかった


 多田内も来て、三人で離れた露天風呂の方に歩き始める

 宿を出た辺りで、多田内は待っていると言う

 さらに歩いて、露天風呂の百メートルくらい手前で止まる

「この辺でやろうか?」

「うん」

 と木の陰に入って、タオルを広げる。帯を解いて、浴衣を開くとまいこの裸身が現れる

 キスしようとすると、「いい、やって」と言う

 耳元で呪文を囁いて、挿入すると、まいこが悶え始めた

 前のように激しくではないが、身体が小刻みに震えている

 いい、いい、いいっ、と呻き乍ら時々痙攣する

 二人でよがってる場合か、とは思うのだが、それがとても気持ち良い

 終わると、「行って」と呟いた


 裸のまま、ナニをおっ立て、露天風呂に行く

 湯に浸かると、すぐに気配がして、鬼女が現れた

「どうしたの? また来るなんて」

「うん、今度こそ、やれると思ってね」

「そうなんだ、私もなにか誘われてるみたいな気がして、ここに来たわ」

「やろうか」

「おねがいするわ」

 前の時と同じに、木陰にタオルが敷いてあって、鬼女が横たわる

 そのまま挿れるとあっさり入った

 ゆっくり動くと鬼女が激しく悶え始める

 すべて一角獣の角の所為なのか、女が皆激しく感じるようだ

 やがて、ことが終わると、「ありがとう」と言って鬼女が去っていった


 露天風呂に浸かり、鬼の血を洗い流した

「終わったのね」

 声がして、振り向くと、裸のまいこがいた

「寒くて。入っていい?」

「いいよ」

 と答えると、横に座った

「鬼のよがり声があたしの処迄聞こえてた。聞こえなくなったから、ここへ来たの」

 ぼくの〇〇に触れて

「挿れたい?」ときいた

「うん、出来れば。結構きついんだ」

「お風呂の中ではよくないかな」

「そうだね」と縁の岩の上に座って「きて」と

 まいこがぼくに跨がり腰を浮かす

 耳元で呪文を囁いて、挿れると激しく悶え始めた


 終わって、長い間ぼくにしがみついていた

 やがて「またあたしの中ね」と呟いた

「うん。明日返しに行こうか」

「明後日にしよう。休みを取るから。それに疲れたし。あなたも疲れたでしょう」

「そうだね」

「部屋に帰りましょう。途中で浴衣探さなくては」


 木曜の朝から万骨寺に向かった

 遠くて、着いたのは夕方になった

 寺では暫く休んで、用意してくれた床でまいこを抱いて、別室に行くと死美人が待っていた

「また何百年か木乃伊に戻るの。最後だから楽しませてね」

 長い時間かけて、一角獣の角を死美人の女陰に戻した

「終わったら、絶対に振り向かないでね」

 そう言われて、前だけを見て、部屋を出た

 伊奘諾伊弉冉の神話を思い出したからだ

 

「長かったわね」

 まいこに言われ

「最後の儀式だからと、色々あって」

 と弁解して、泊まっていけという尼さんの誘いを断って、奥飛騨の温泉宿に泊まった


 ホテルの部屋付きの露天風呂に二人並んで入ってる

「大変な1週間だったな」

「そうね。木乃伊とやって、鬼とやって、合間に、何度も、あたしとやつて、さぞ疲れたでしょうね」

「嫌味を言わないで欲しいな。仕方なかったんだから。もう普通に愛し合える」

「でもねえ、会った頃には、この人こそ運命の人かもって思ったけど、なにか、あたしは運命の歯車の一つで、あなたと出会ったのも、あたしをあれを運ぶ道具にする為だけだったんじゃないかって気がする」

「逆じゃないかな。すべてはぼくたちが出会う為だったんだと思おうよ」

「そうだったらいいけどね」


 風呂から出て、ベッドの上で愛し合う

 その時心は不安でいっぱいだった

 一角獣の角を付けてからの性交では、まいこはいつも恍惚とした感じでよがっていた

 角がなくなって、どうなるのだろうと心配だったのだ

 しかし、彼女の反応は同じだった


 終わってから、まいこはホッとした様に言った

「よかった。一角獣の角があった時と同じように感じられるか不安だったの。あんないい気持ちになるのってなかったものね。あなたは?」

「よかったよ。実はぼくも不安だった」

「でも一つ気になるのは、あなたがどの女性に対しても同じかって事だわ。ドンファンみたいにならないか心配」

「それはぼくも同じかな。君がどんな男でも虜に出来るんじゃないかと心配してる」

「試してみようか? 旦那となら、いつでもやれる」

「そんな・・・」

「冗談よ。それにこれは、あたし達二人が世界を救ったご褒美かも知れないから、別の人としたらこの魔法が解けて、二度とこんないい思いが出来なくなるかも知れない。だから、お互いもう浮気が出来ないの。一角獣は愛の動物だから二人を結びつけてくれたのよ、そう思いたいわ」

「そうだね。そうでないと、二人で世界を救った意味がないね」

 そう言って、まいこをもう一度抱いた

 一角獣の角と云うのは凄い精力剤みたいなものなのかと思ったのであった


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