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光の勇者と闇の愚者

作者:丘/丘野 優
 ここまで着いてきた仲間たちは、みんな死んだ。
 誰も彼も、みんな、すべて、全員だ。

 魔法使い。
 エルフの里に生まれた彼女。膨大な魔力をその身に宿し、精霊に愛された彼女。
 けれど、その運命は酷いものだった。婚約相手も決まり、いざ結婚、という時に至って彼女の住むエルフの里は魔族の侵攻に遭った。その場には僕も居合わせていたから、よく覚えている。
 絶望的な戦いだった。とても勝てるとは思えないような、そんな戦いだった。
 それでも、彼女も、そしてその彼も、勇敢なエルフの戦士だったから、力の限り闘った。
 けれど、魔族は強く、そして際限がないほど数がいた。だからどれだけ頑張ろうとも、いずれ膨大な魔力も尽きるのは目に見えていた。戦うのは明らかに賢くない選択肢だったのだ。
 それは彼女も彼もわかっていた。だから、彼は言った。「自分を置いて君は逃げてくれ」
 彼女は迷った。けれど、敗北は何をどう考えても間違いのなくは早晩訪れることは明らかだった。苦しみながら、葛藤しながら、それでも彼女は彼の最後の意志を尊重して逃げた。僕はその逃亡に力を貸した。
 しかし、その結果、当然のことながら、彼は死亡した。
 壮絶な最後だったという。拷問も、されたようだった。
 遺体は後に彼女が身を寄せていた別のエルフの里にわざわざ届けられたという。むごい所業だった。
 首はなく、四肢は切断され、そして体中に火傷のあとがあり、また炭化しているところもあった。けれど、生命維持の魔法がかかっていた痕跡があり、死にたくても死ねない状態にあったことが察せられた。
 幸せになれるはずだった。彼は魔族の襲撃さえ来なければ、彼女と共に笑っているはずだった。里で慎ましやかな家庭を築き、次代に血を繋げて、静かに暮らしていけるはずだった。
 なのに、現実は余りにも残酷だった。
 結果として、彼女はそれを見て、壊れた。
 その時から彼女は魔族へ対する完膚なきまでの復讐を心に決め、その魔力の全てを精霊に捧げることを誓って、以前とは桁違いの力を手に入れた。闇の精霊術と呼ばれるそれは、エルフの禁術だった。けれどそれに手を出すことを止めるべき彼女の家族はもうどこにもいなかった。
 彼女は、修羅の道に足を踏み入れるべくして、踏み入れたのだ。
 そうして、何もかもをなくした彼女は、魔王討伐を目標としていた僕と一緒に魔王討伐へ行くことを決めたのだった。

 剣士。
 もともとは、王都の入口を守備する王都守備隊の一人に過ぎなかった彼。
 奥さんと子供が一人ずついて、随分と幸せな家庭を築いているなと思ったのを覚えている。
 彼と知り合ったのは、僕がエルタリア教皇から勇者認定を受けた後、王都でぶらぶらしていたころのことだ。
 僕はそのあとすぐに王都は出てしまったから、彼とまた会えるのは凱旋のときだろう、と思っていたのだけど、意外とすぐにそのチャンスは来た。
 あの有名な事件。
 そう、魔族によるガイエル四世、つまり国王の暗殺事件だ。
 暗殺、と言っても魔族というやつは忍んで行動するということを好まないから、至って正々堂々と王都にやってきた。
 正門からその持つ強大な力を振るい、何の力もない民間人たちを片っ端から蹂躙しながら王都へと入って行った四天王の一人を名乗るその魔族は、まるで並木の並ぶ道を散歩しているかのような様子で進み、王都の四分の一を破壊したという。
 多くの手下も彼には付き従っていて、王都は一時、阿鼻叫喚の地獄絵図となった。
 王都襲撃からしばらく経ち、早馬の知らせを受けて僕も王都戻ったのだけど、そのときにはどうしようもなかった。
 酷いにおいがしたのを覚えている。
 彼は、その日、いつも通りに王都正門を守っていたらしい。
 ふらふらと歩いてきた男が、まさか魔族でも一国を壊滅させられるほどの力を持った者だとは全く気づかなかったという。
 そいつが危険だと気づいたころには、あとの祭り。
 王都に入ろうと正門に並ぶ商人や旅人、それに貴族たちは、その悉くが肉片と化した。
 彼が助かったのは、ただ運が良かったからに過ぎない。彼はその鍛えた身体に巨大な傷を刻まれたが、比較的遠くにいたこと、それに先に切り刻まれた民間人達の肉が鎧として機能した事もあって、生き残ることができた。
 けれど、彼の目が覚めたとき、彼が最も大切にしていたものは粉々に破壊されていた後だった。
 彼の住居は、地獄の中心にあったからだ。
 魔族が去った跡に目が覚めた彼は、自宅へと急いだ。
 妻と、娘がいるその場所を目指した。
 けれど、そこにあったのは目の虚ろな、人間としての精神を粉々に破壊された家族の姿だった。
 四天王の手下は、オークキングやホブゴブリンキングがその大半を占めていた。一端の冒険者でも苦戦すると言われるそれらがなぜ魔物の中でも特に嫌悪されるかといえば、強力な繁殖力、つまり種族を問わない性欲のせいだろう。しかも、彼らは特に人間を好むというのだから、根絶やしにすべしと昔から誰もが思っている存在であった。
 そんな彼らが、王都にやってきてすることと言ったら唯一つだった。
 自宅の前で、運悪くその被害に遭い、何も見なくなった瞳に無の感情を湛える二人を見つめながら、男は誓ったという。
 魔族は、根絶やしにすべしと。
 それから、男はやっと王都に戻ってきた僕に向かっていった。「俺をお前の旅に連れて行け。盾にでもなんにでもなろう。その代わり、魔王も、魔族も、魔物も、全て滅亡させることを俺に誓え」と。
 僕は彼に対し、頷いた。
 もともとは王都の一介の兵士に過ぎなかった彼は、戦力になるかどうかも疑問だった。
 けれど、魔族への復讐を誓った彼は、どんな邪法にも身を染める覚悟であった。
 唯ひたすらに強くなるべく、ありとあらゆる技を身に付けていく彼は、次第に鬼神と呼ばれるような存在になっていった。最終的に彼は死後に魂を邪神に捧げることを誓い、今まで身につけた技の全てを統合し、新たな力、強力無比な暗黒剣と呼ばれる剣術を編み出すことになる。

 僧侶。
 神術と言われる特殊な魔術を扱う彼女と出会ったのは、勇者認定から数ヶ月がたったころだろうか。そのころには、僕はいくつかの名のある魔族を滅ぼし、またいくつもの町や村を救ったとして勇者としての多くの賞賛を受けていた。
 そんな彼女と僕がなぜ出会い、旅を共にするようになったかといえば、そもそも教皇の魔族への内通が明らかになったことによる。教皇はいかにも分別のありそうな、世俗のことに関心のなさそうな静かな微笑を常に讃えた人格者のように見える老人だった。けれど、その内実は明らかになるととてもではないが人格者などと呼べたものではないことが判明する。
 彼は、自らの命が有限であることを認めることが出来ず、魔族と繋がり、そして魔族として新たな生を受ける儀式を行っていたのだ。
 そのために必要な生贄は、人間の子供数百人。彼は顔色も変えず、至って普通にそれを行っていた。
 そのうわさを聞いた僕が、教皇の住む大聖堂を訪ねて、彼の部屋を開けたとき、彼は実に恍惚とした顔で最後の一人の首をはねているところだった。ごろごろと足元に転がる子供の首。
 そんなことがあるはずがない、と無理やり僧兵達を押しのけてその部屋まで来た僕に着いてきた彼女は、教皇のその姿を見て、絶望した。
 神を信じ、教皇を信じてきた彼女。
 孤児であった彼女を、ここまで育てたのは紛れもなく教皇だったというのに。
 彼女を引き取ったのは、教皇の慈悲ではなかったのか。このような所業に手を染める男が、なぜ彼女を引き取ったのか。彼女は顔を怒りに染め、教皇に詰め寄った。
 しかし、聞いてみると、その理由は簡単なものだった。神術師として極めて高い適正を有していた彼女は、実のところさる貴族の娘であった。しかし、その貴族は教会へ奉公に出せと詰め寄った当時の教皇の誘いを突っぱねたのだ。その為に、当時教皇の使い走りをしていた現教皇が、権力にものを言わせてその家を取り潰し、さらに彼女を孤児院以外が引き取らないように根回しした上で、たまたまその孤児院を訪れたように見せかけて、彼女を引き取ったのだという。そして彼女の両親や親族はそのことごとくが惨たらしく殺されたのだということだ。
 全てを聞いた彼女は、狂った。
 狂って、神を信じられなくなった彼女は、絶対に信仰することあるまじきと言われる邪神に祈りその場で契約を結び、そして闇の神術を扱い始めた。
 通常の神術と比べ、桁の違う威力を誇るそれは、彼女の命を燃料として発動する代わりに、彼女の恩人でありかつ敵である老人を爆散させた。
 肩で息をする彼女に、一緒に旅をすることを提案し、それ以来、彼女は魔族を叩き潰すことに喜びを覚えている。それ以外に何の価値も見出せない彼女は、旅の終盤には暗黒聖女と呼ばれていた。闇の神の力を振るうことが、その命名の理由のようで、彼女は比較的気に入っていたのを覚えている。

 こうやって思い出してみると色々なことがあった。
 けれど、それもこれも全部過去のことに過ぎない。
 みんな、今は僕の後ろで安らかに眠っている。
 体中に傷を負い、四肢は吹き飛び、ハラワタが飛び出ているが、皆満足そうなのは全員が壊れていたからか。やっと死ねたことに喜びを覚えていたのかもしれない。

 僕にもう仲間はいない。全員、悉く死亡したからだ。
 けれど、僕は唯一人になってもしなければならないことがあった。
 旅の目的、人類の悲願。
 それは、目の前にいる、禍々しい生き物を倒すこと。
 幸い、皆の努力の甲斐あって、その生き物、魔王は虫の息だ。
 あとは、最後の一撃を加えるだけ。それだけで、奴は死ぬだろう。

「フッ……アハハハハ!!勇者よ、我を倒すとは、中々のものよ!だが、我は不滅。いくら倒されようといずれ復活を……」

「いや、そんなことはないよ。見なよ、この剣を」

 僕の手には一本の剣が握られている。聖剣ディルファーレンと呼ばれるものだ。
 刀身には禍々しい剣気が漂い、膨大な魔力を柄に嵌められた宝石が蓄積しているのが分かる。明らかに尋常な剣でないこれは、神から下賜された神器であった。
 魔王は、死なない。なぜならその魂が不滅だからだ。だから、そのことを事前に知っていた僕は、魔王を滅ぼすため、生き物の魂を殺し尽くす武具を神から与えられていた。
 我が連れ合いたる暗黒聖女の仕えた邪神は、二つ返事でこの武器を僕に与えてくれた。
 だから、魔王は死ぬ。この聖なる剣の一撃で。
 目を見開いてディルファーレンを見つめる魔王。どうやら、奴にもこの剣の危険性が分かったようだ。

「な、なんだその剣は……」

「きみの魂を消滅させるための剣さ。残念だったね、魔王。さらばだ」

 そうして、僕は剣を振るった。幾度となく魔族を屠ってきたこの剣は、よく僕の手に馴染んでいる。自然な様子で、剣は魔王の首筋へと吸い込まれた。
 そうして、魔王の首は簡単に胴体から離れた。
 魂が消滅する、嫌な音も聞いた。
 断末魔、とでも言おうか。
 しかしそれもすぐに収まり、魔王の気配は徐々に消滅していく。

 そうして、僕の魔王討伐は終わった。
 これで、全てが終わった。何もかもが。旅は終わったのだ。
 これで、やっと帰れる。王国へ、王都へ、戦果を報告しに……。

 そう思ったのもつかの間。
 ふと、胸元を見ると、そこから温かいものが流れているのを感じた。

「……血?」

 見れば、聖剣ディルファーレンの刀身が、おかしな方向に曲がって、僕の胸を貫いているのが見える。

「そういえば……邪神が言ってたっけ……」

 薄れ行く意識のなか、僕は思い出した。

――ディルファーレンは目的を果たした持ち主の命を奪う。努々忘れるでないぞ……。

 邪神様は、邪神様の癖にディルファーレンを渡すとき、そんな注意をしてくれた。
 邪神様は、意外といい邪神様だったのだ。しかも結構皮肉が利いている面白い邪神様だった。
 しかし、魔王を倒した達成感で、そんなことはすっかり記憶から抜け落ちていた。
 あぁ、このままでは死ぬな。僕は冷静にそんなことを思った。治癒してくれる仲間もいない。
 これはもう、諦めるしかなさそうだった。

 意識が消える直前、邪神様の声が聞こえてきた。

『面白かったろう?』

 確かに、この結末は笑えますね。
 そう口が動いたかどうかはわからない。
 ともかく、そうして、僕の命は散った。
 最後は締まらなかったが、目的を果たしたから、よかっただろう。払った対価は多すぎたが。
 魔族との戦いで、国はいくつか消滅した。仲間たちも死んだ。
 それでも。
 この後の世界に、魔王亡き後の世界に平和があるなら、僕のしたことも無駄ではなかったと、そんな気がしたのだ。

 ◇◆◇◆◇

 だから、驚いた。
 まさか、目が覚めるとは思っても見なかったから。

「お~い……お~い!!」

 消えたはずの意識の向こう側で、聞いたことのない、少女の声がした。
 息を吸うと、辺りから植物の香りがするのを感じる。息が吸えるという事実に、僕は奇妙なものを感じた。
 ふと自分の拾える感覚が他にもないかと意識を研ぎ澄ませて見れば、背中には、柔らかい草の感触が。
 そして先ほどまで感じていたはずの、胸元の疼痛も全くしない。
 一体これは……?

 ぱちり、と目を開けると、

「うわっ!」

 と声がして、どすん、と誰かが倒れる音が聞こえた。
 音の方向に顔を向けると、大体、十四、五歳だろうかと思しき少女がそこに腰を抜かして座っている。
 どうやら、先ほどの声は彼女のものらしい。
 事態が掴めない僕はとりあえず、と彼女に話しかけることにした。

「ええと、こんにちは?」

「……うん。こんにちは」

 普通に返答してくれた。どうやらここは地獄の三丁目ではなく、また天国でもない、現実のようであることが分かる。
 たしか、僕はさっきまで魔王城にいたはずだった。
 なのに、今は見る限り、あたり一面が緑の草原なのだ。
 もしや転移魔法か何かで飛ばされたのか……。
 僕は自分の身体を確認してみるが、どこにも怪我はない。服装も特に変わったところはないが……着ていた筈の鎧も、そして剣も持っていない。
 一体これはどういうことか。
 それに……あぁ、そうだ。魔王は、魔族は一体どうなった?
 僕はやっと気づいた大問題を、少女に聞いてみる。

「あの、魔王は、魔王はどうなった? あの後、世界は平和になったのかな?」

 勿論、少女はうんとかはいとか言うことだろうと思っての質問だった。
 ところが、ぽかん、とした様子の少女は明らかに予想に反した台詞を僕に返す。

「魔王、って何?」

「え?」

「だから、魔王、って何?」

 そんなはずがなかった。知らないはずがなかった。なのに、彼女はそんな答えを返す。
 はじめは、冗談を言っているのだと思った。だから僕は根気強く何回も同じ質問をする。
 けれど、少女は同じ答えしかしない。
 魔王など、知らないと。それしか言わないのだ。
 それに、どうやら冗談を言っている、というわけでもないらしいことがしばらく会話するうちに判明した。彼女は紛れもなく本気で言っている。
 あれほど世界を、人類を脅かした魔王の存在を知らないと。
 そこまで把握して、ふと僕は思った。
 もしかしたら、ここはとんでもないど田舎なのかもしれないと。
 世界は、案外広かったのかもしれない。魔王や魔族と一切かかわりのなかった、ものすごく平和なところも、世界のどこかにはあったのかもしれないと。
 そう思った僕は別の質問をすることにする。

「まぁ、魔王のことはいいか。じゃあさ、ここって一体どこなのかな?」

「ここ? ここはリリカ村の外れだよ。あっちが王都で、あっちが聖都」

「えっ?」

 そこまで聞いて、僕は息が出来なくなる。その村は、その村は……。

「僕の、故郷だ」

「え?」

「リリカ村は、僕の故郷だ」

「そんなはずないよ。だって、私、村であなたを見たことないよ」

「……いや、そんなことより」

 少女の台詞はともかく、そもそも、そんな問題じゃない。
 リリカ村は、リリカ村は。

「もう、滅びたはずだ」

 ◇◆◇◆◇

 少女の名前はセレナと言うらしい。
 彼女は僕を連れて、リリカ村に向かった。
 信じられないことに、そこに広がっていたのは、僕の生まれた村そのもので、魔族によって破壊し尽くされた筈の場所だったのだ。
 僕はそれを見ながら、考えてみる。自分の身に何が起こったのか。
 そして、これからどうすべきなのか。しかし中々答えは出なかった。
 けれど、セレナの話を聞くに、おぼろげながらに分かってきたこともあった。

 つまり、ここは過去なのだということだ。
 皇暦876年。
 セレナが言うには、それが今現在の暦なのだという。
 それは、僕が旅立つ二年前。魔族がリリカ村を滅ぼす四年前の暦だった。
 魔王を倒したとき、一体僕の身に何が起こったのかはわからない。
 少なくとも、あの状況では死ぬ以外に道はなかった。
 けれど、僕は実際にここにいる。
 過去に戻ってきているのだ。
 どういう法則があって、こんなことになっているのか分からない。
 けれど、少し考えてみて、僕は気づいた。

 もしかしたら、僕はやり直しのチャンスをもらえたのかもしれないと。

 たくさんの人が死に、多くの国が消滅したあの戦いを、もっといい結末で終わらせるための、チャンスを。

 あの邪神様なら、きっとそれくらいやってくれそうだと、そんな気がした。
 だから、僕は、その日から努力することにした。
 あの酷いことの繰り返しを行わないため。平和な世界を実現する為に。
 セレナのことは記憶にない。過去リリカ村に彼女がいたことはなかった。
 そして、リリカ村の村人たちは、僕のことを知らないといった。
 この違いが何なのかはよく分からなかったけど、みんなが生きているならそれでいいか、とも思った。
 それから、僕はセレナに頼んで、村に住まわせてもらうことになった。
 多少の魔法が使えること、それに前のときに持っていたギルド発行の身分証も所持していたことから、怪しいものではない、として僕の頼みを村長が受け入れてくれたのだ。
 そうして、しばらく村で過ごすうち、僕は徐々に村で認められ、頼られる存在になっていった。
 セレナとも友達になり、たまに剣を合わせる様になった。
 驚くことに、セレナはかなりの才能があり、鍛えれば十分魔族とも戦えるレベルになるだろうと思われた。実際、鍛えるにつれてめきめきと上達し、数回に一回は僕に一撃を入れられるようになってしまったのだ。魔王とすら互角だった僕に対してそんなことができる人間は、世界広しといえどもかなり珍しい部類に入る。
 僕の記憶に従えば、いずれ、魔族は魔界からやってくる。そして多くの国に侵攻してくる。だから、そのときまでに仕込んでおけば、セレナもいい戦力になると思った。意外な拾い物だと、そう思ったのだ。

 そうして、運命の日がやってきた。
 魔族が王国の端に位置する村を攻めたその日が。

 出来れば、僕の記憶はただの夢で、実際にはそんなことは起こらなかった。
 そういうことになればいいと思っていた。
 けれども、現実はそうはならなかった。

 その日、僕の家にセレナが息を切らして駆け込んできたのだ。

「アルス! ウェント村が魔物にやられたって!」

「……そうなんだ」

 そう。はじめ、その出来事はただの魔物の襲撃であるとされた。
 そうとしか思えなかった、というのがその理由だ。
 魔族との戦争の中盤、魔族は魔界から“門”と呼ばれる特殊な転移装置を使ってやってきていることが明らかになったのだが、ウェント村が襲われたときは、まだ魔界の存在など、誰も知らなかった。魔界の扉はこの日にすでに開いていたけれど、その存在も、閉じる方法も、見つける方法も、このときは誰一人として知る者がいなかったのだ。
 でも、僕は違う。その全てを、僕は知っている。
 だから、僕はウェント村に向かうことにした。
 思い出せば、前のときもウェント村に行ったのだ。魔物など僕がやっつけてやると、そう驕って。けれど、結果は無残なものだった。本当に。今回は、そうはならない。

「……アルス、何してるの?」

 愛用の剣と鎧を手に取った僕に、セレナが言った。

「いや、ウェント村にね」

「何しに?」

「見に」

 そうとしか言えないだろう。真実を言って誰が信じるのか。信じさせるためには、戦果が必要だ。これから僕はそれを重ねる為に、旅に出る。

「だったら、私も行く!」

「そうか。じゃあ、これ、セレナの剣と、鎧だよ。早く身に付けて」

「何時の間にそんなもの……それに、止めないわけ?」

「止める必要が?」

 実力的にも性格的にもさらには僕の予定的にもその必要性を全く感じない。彼女ははじめから連れて行くつもりだった。
 笑いながらそんなことを言う僕に、セレナは可愛い顔に似合わない一端の戦士のような、にやりとした笑みを浮かべて応えた。

「ないわ!」

 そうして僕らはウェント村に向かった。
 今回の僕らの旅は、そうして始まった。

 ◇◆◇◆◇

 それから本当に色々なことがあった。
 本当に。

 ウェント村は案の定、滅ぼされていて、猫一匹、人っ子一人いない様子だったが、その中心には実に強力そうな魔人がいた。前のときは全く手も足も出ず、最終的には情けをかけられてやっとのことで助かったのだが、今回は違う。
 少し時間はかかったが、問題なく滅ぼすことができ、僕はすっかり満足した。
 これで、ここには用はない。ウェント村に生存者はいないことは見る限り明らかだ。あとは魔人を倒した手柄を持って国王に会いに行けばそれなりに厚遇される……。
 そうセレナに言ったのだが、彼女は「……なんだか、こっちに行かないといけないような気がする」などと言って、明後日の方向に歩き出した。僕は止めたのだが、彼女は全く止まらなかった。だから、結局仕方なくついていくはめになった。
 しかし、意外にもその行動は正解だった。彼女の向かった先には、小さな洞窟があり、そこにウェント村から命からがら逃げ切った者が十数人いたのだ。
 こんなこと、前回のときには村人の生き残りなど気にする余裕もなかったから、全く気づかなかった。
 彼らの中には村長だった男もいて、村の魔物を滅ぼしたことを伝えると感謝して、書状を書いてくれた。
 これがあれば国王に対する信憑性も増す。いい結果に満足した僕は、そのときはあまりセレナのこの行動について気にしていなかった。たまたま勘が冴え渡ったのだ、女の勘というのは、こういうときに発揮されるのだなと、その程度にしか思っていなかった。

 けれど、それからだ。セレナの不思議な力が明らかになったのは。

 王都にたどり着き、国王に謁見すると、魔族の襲撃とこれから彼らが魔界からやってくることを報告した。それから僕が教皇から勇者に選定されたのは前回と一緒だったが、王都を後にする段になって彼女が突然言い出したのだ。

「王都って、大事なところだよね?」

「それはそうだけど、それが?」

 そう聞く僕に、彼女は言った。王都を後にするのはもう少ししてからにしないかと。なんだか、今ここを去ってはいけないような気がすると、そう言ったのだ。僕は驚いた。なぜなら、彼女の言葉はまさに、もう少しでやってくる四天王の襲撃を暗示していたからだ。しかし僕としては反対だった。なぜと言って、僕はかなり強いし、彼女もそれなりに強いが、武器や防具の関係で、四天王に勝てるとまでは言い切れない微妙な強さだったからだ。だから僕は、ここは王都を去り、やり過ごす必要があると考えていた。
 けれど彼女はそんな僕の反論、というか怯えの表出しているような心すらも予測していたかのように言ったのだ。
「どうしてもここに留まれないなら、後顧の憂いをなくすために、王都に大規模な結界を張らない?」
 と。それは実際、馬鹿げた話だった。そんなもの僕らが張れるはずがない。なぜなら、都一つを覆うような結界は、膨大な魔力と多大なる資材が必要不可欠だからだ。そんなものの持ち合わせが今の僕らにあるはずもない。だからそれが不可能な理由を、僕はセレナに訥々と語った。しかし、セレナは僕の言葉一つ一つを良く聞いて、どうすれば問題が解決できるのかについて、答えを出してしまったのだ。
 彼女は問題の全ての解決方法を僕に説明し、僕がすべきこと、自分のすべきことを述べてから、物凄い勢いで行動し始めた。最終的に彼女の取り組みは、王都中のあらゆる人を巻き込み、資材も、魔力も全て確保して、実際にその結界を張ることに成功してしまった。
 それは魔族には絶対に破れないだろうとかつて四天王と相対した経験のある僕をして思わせるもので、これであの大惨事は免れるだろうとセレナを連れてきたことは正解だったと心の底から思ったものだった。

 エルフの里のときもそうだ。あの強力で、不幸せなエルフ――ミラ=エルファリアは、大切な婚約者や里を、魔族の強襲で失うはずだった。それを防ぐため、僕はエルフに魔族の危険性を伝え、そして魔族がこれからここに来るであろう理由を説明し、里を捨て、他の里に身を寄せることを提案した。けれど、彼らは種族的に非常に頑固で、全く首を縦に振らなかった。結局、過去に戻っても僕には何もできなかったのかと、諦めの気持ちになり、僕はセレナと共に里を去ろうとしたのだが、セレナは反対した。僕は勿論、何を言っているのかと、ここを去らなければ魔族が来て殺されるといったのだが、彼女は、絶対に里を守るのだと、そういって譲らなかった。
 どうしようかと思った。前回のとき、僕は戦いに参加して死ななかった。だからいてもかまわないのだが、セレナは違う。だからこそ、彼女と共に逃げたかったのだ、本人が拒否しているものはどうしようもない。
 だから、僕は彼女と残り、戦った。
 結果として、ミラの婚約者は死なず、里も無事に乗り切ってしまった。襲撃してきた魔族を全滅させることにも成功し、予期せずセレナが正しかったことが明らかになった。
 なぜこんなことになったのかといえば、セレナが突然、強力な力――光の魔法、というものに目覚めたからだ。前回勇者だった僕は、闇の魔法を使って戦っていたのだが、セレナはその正反対の属性を身につけたということだ。それは実に強力なもので、魔族など簡単に一掃してしまったのだ。
 そうして、エルフの全てを救ったセレナは歓待された。僕も同様に歓待されたのだが、なんとなく、心にしこりが残った。それは、簡単にエルフを諦めようとした自分に対する後悔の念だったのかもしれない。
 ちなみにミラであるが、その膨大な魔力を魔王討伐に役立てよと族長に言われ、僕らについてくることになった。彼女がついてくるのは前回と同じであるから、特に思うところはないが、前回彼女が使っていた闇の精霊術は、当然、今回は使えるようにはなっていない。ただ、欠けた戦力はセレナが補っているから、問題とはならなかった。

 王都に戻ると、ちょうど四天王が襲い掛かっているところだった。
 前回は間に合わず、今回間に合っているのは、四天王が結界破りに苦戦していたからだ。
 王都守備隊の彼も、未だ無傷で生き残っており、王都は魔族による被害は一切受けていなかった。
 それから、王都に属する全ての戦力の全権を、王都に戻った僕らは国王から与えられ、魔族と戦い、勝利を収めた。
 ここでもやはり、最大の戦果をあげたのはセレナだった。僕はその次。そして三番目がミラ。驚くことに四番目は王都守備隊のあの男、ゴーレンだった。もちろん、彼の妻子は全くの無事である。
 結局、王都に殆どの被害なく四天王を撃退し、最大の戦果をあげたことになる。
 ゴーレンはその後、騎士の位を授与され、僕らについてくることになった。騎士の位はともかく、ゴーレンが仲間になったことに、前回と変わることはない。ただ、ゴーレンは多くの魔族を屠ったからか、いつの間にか不思議な力を使えるようになっていた。闇を切り裂く破邪の剣。光り輝く剣に纏う剣気はありとあらゆる魔に属するものを滅する。そう詠われた彼の力は、後に聖剣術、と呼ばれるようになり、彼自身は神聖騎士の二つ名を頂くことになった。

 さらに、教会内部についてなのであるが、これはセレナが問題発生前に全て片付けてしまった。教皇が子供達を秘密裏に浚い、それを生け贄に魔族化するはずだったのだが、その秘密裏に浚う、のところでセレナがストップをかけたのだ。
 それは全て偶然のたまものだ。セレナはそのとき、自らの武器の手入れをしてもらうために武器屋を訪ねるために歩いていたのだが、その歩いていた場所が彼女が近道、と称するスラム街を含む裏道だった。そこで奇妙な格好をした人物が子供を浚おうとしているところを目撃した彼女はその鍛えた技で誘拐犯を屠り、さらにはその目的の全てを聞き出して、教皇のところに殴りこみをかけたのだ。教皇はすべてを自白した。なぜそんなことをしたのかと泣き崩れる、教皇に育てられた義理の娘を前にして、さぁ、これから処刑か、と思ったのだが、セレナは気づいた。教皇に魔族による精神操作の魔法がかけられている気配に。そのことを理解したセレナはその魔法を例の光の魔法によりあっという間に解呪し、本当は何があったのかを全て白日のもとに晒すことに成功してしまった。
 つまり、教皇が魔族化など企んだのは全て魔族による陰謀であり、また義理の娘――エミリア=マナートリープに関する陰謀の数々は前代の教皇に家族を人質にとられて仕方なく行ったことで、本当はいつも心を痛めていたこと、そしてそれでも自分は許されないから殺してくれと言う現教皇に対し、死ぬことは許されない、生きて償えと説得し、さらにはエミリアにも意見を求め、事もあろうにエミリアは全てを許しますなどと言い切ったのだ。あの憎しみに染まっていた暗黒聖女が、こともあろうに許しますなどというなど噴飯ものだった。
 僕は本当に驚いた。こんなことになろうとは、全く考えても見なかった。しかし、僕は本当に思ったのだ。セレナを鍛え、つれてきて、よかったと。これで全てが救われると。
 ちなみにエミリアは教皇からその後、教会に伝わる上位神術――聖術と呼ばれるものを教授され、最終的には聖女と呼ばれることになった。もちろん、前回のような闇の神術など使うことはできない。

 そうして、その後もさまざまな困難をセレナの力で乗り越えた僕らは、魔王のもとへと向かった。
 前回同様、魔王は強力で、仲間たちは皆、死の危険を感じた。
 しかし、運がよかったのか、今回、皆が身につけた力が強力だからか、誰も命を落とすことなく戦い続けられている。
 そうして、あと一撃で魔王を倒せる、というときになって、魔王がセレナに言った。

「フッ……アハハハハ!!小娘、我を倒すとは、中々のものよ!だが、我は不滅。いくら倒されようといずれ復活を……」

 しかし、セレナの手には、聖剣ディルファーレンが握られている。魔王が不滅なのは前回と同じ。だから僕は独自に邪神様と契約してあれを手に入れ、セレナに持たせたのだ。
 さぁ、セレナ、やってくれ。
 そんなことを思った。けれど、意外なことに、いつまでもその瞬間は訪れない。
 どうした……どうしたんだ、セレナ。
 僕はパニックに陥った。早く倒さなければ、魔王は再生してしまうからだ。流石に今の状態で完全回復した魔王相手にもう一度挑める気はしない。
 けれど、そのとき、セレナは聖剣を落とした。

「……できない!」

 涙を流しながら、彼女はそう言った。何があったのかと、僕は驚いた。
 早く魔王を倒せと、そういった。
 けれど、彼女は出来ないという。それから、なぜなのだと慌て、その理由を尋ねる僕に、彼女はとつとつと語りだしたのだ。
 自分は魔王が生まれた理由を夢で女神様から聞いた。魔王というのは実のところ、世界のバランスを保つため、どうしても必要な存在なのであると。なぜなら、世界に蔓延する淀みを一身に耐えているのが魔王だからだ。今は禍々しい、いかにも凶悪な容姿をしている魔王であるが、本来の姿を自分は知っている。本当は小さな可愛らしい女の子であり、その心はそのときから全く変わっていないはずだと。自分には、その子の泣く声が聞こえる。だから、自分には魔王を倒すことなど出来ない……。
 それは驚きの事実だった。
 そんな女神様のお告げなど、僕のときは一切なかった。ありえない。うそだ。うそを言っている。そう思った。
 けれど、セレナの言葉が真実であることを証明するように、魔王の紅く染まった目から一筋の涙がこぼれた。セレナの言葉を聞いた魔王の中の少女が、流したものなのかもしれないと思った。それならセレナの言ったことは真実なのか……。あまりの超展開に目を白黒させる僕のことなど置いてけぼりにして、事態は次々に進んでいく。
 魔王の瞳から零れ落ちた涙は光を帯び、そしてその光は徐々に増していき、最終的に魔王の身体を包んだ。
 それからしばらくして、あたりを真っ白に染めた光が収まったとき、そこにいたのは、セレナが言うような、小さな白いワンピースを着た少女だった。信じられなかった。セレナの言ったことは、紛れもない事実だと、ここで証明された。

「……どうして?」

 そんなことを言うセレナの声に続き、まるでその瞬間を緞帳の裏側で待っていたかのように、どこからともなく不思議な声が響いてきた。

『セレナよ……真の勇者セレナよ。あなたは、使命を全うしたのです……私は創造の女神アーラーダーナ……あなたに真実を教える者……』

 そうして、女神を名乗るその声は、驚くべき話を述べた。
 つまり、魔王に蓄積された世界の淀みは、魔王が一筋の涙を流すことにより浄化されるものだということ。
 そして、その魔王に涙を流させること、それこそが勇者の果たすべき使命であるのだということ。それが出来たものこそ真の勇者であり、本当に賞賛されるべきものであるということ……。
 そうして、女神の話は終わり、少女を育ててやってくれないかとセレナに言って消えていったのだった。

 こうして、僕の魔王討伐は終わった。
 全てが大団円。
 何もかもがうまくいった。
 どうしようもなく。完膚なきまでに。
 王都では凱旋パレードが行われ、真の勇者とその仲間たちが褒め称えられている。

 そう。全てがうまくいったのだ……。

 ◇◆◇◆◇

 けれど。
 僕は気づいてしまった。

 これはつまり、僕がいなかったら(・・・・・・・・)起こりえたこと、ということなのではないだろうか。
 結局、僕という存在はこの世界に全く必要なかった、そういうことではないだろうか。むしろ僕がいない方が世界は平和になったと、そういうことなのではないだろうか。
 今回のことで、それが完全に証明されてしまった気がした。
 今回の救世は、全てセレナの力でなされたのだから。仲間たちは救われ、前回滅びた国も今回は生き残っている。王都も無事に終わり、国王も生きている。
 つまり、セレナは、勘だけですべての悪事や惨事を避けて見せた。
 つまり、僕がいなかったとしても彼女は間違いなく世界を救ったのだろう。

 僕は、この世界にいらない。
 僕は、この世界に不要だった。
 僕が、勇者になったから、前回のあの大惨事が招かれた。
 僕など勇者になるべきではなかった。
 僕など存在しなければ良かった。
 そういうことだ。

 僕は知っている。
『真の勇者セレナ』
 彼女はそう呼ばれているが、その裏で僕がどのように呼ばれているかを。
『偽の勇者アルス』
 そう。僕は今回、偽者扱いされているのだ。
 僕は一体何の為にここに来たのだろうかと悲しくなる。
 なぜ、僕はここに来てしまったんだ。
 こんな、生まれてこなければよかっただなんて、僕は知りたくなかった。
 なんでこんなことが起こった。一体誰がこんな風にした。

 そんな僕の頭にふと、懐かしい声が聞こえてくる。
 笑いをこらえているかのような、とても楽しそうな声だった。

『面白かったろう?』

 なるほど。
 皮肉が利いてますね、邪神様……。

『これから、どうする?』

「死なせてください。もう、僕には耐えられません」

『はっはっは!』

 それから、笑い声と共に、頭の中で血管がぷつり、と切れる音がした。どうやら邪神様はお願いを聞いてくれたらしい。全く優しい邪神様だ。邪神様は、邪神様だったようだけど。

 そうして、僕、偽の勇者は二度目の生を終えた。
 酷い人生だった。
 全てが、何もかもが、僕の全部が、無駄だった。

 生まれてこなければ良かった。

 僕は、心の底から、そう思った。

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