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Chapter1.5 -第一章ノ裏-

「いらっしゃいませ~…って。君か」

「何?御客さんだとでも?まだ書いてんの時間じゃないでしょう」

「そうだね。で?用事は?」


とある商店街のとある建物の二階、時刻は午前十一時

2人の男女がそこに居た。


互いの事を「マチカ」や「ミドリ」と呼び合う仲である。

しかし名前から受ける二人の印象は全く違う。


男性の方―――成峰真知香は見た目は10代の女子高校生が憧れるのような容姿。

普段は駿河商店街で店を開いている。

店はなかなかの評判のよさで、近年普及して居るSNSではちょっとした話題の雑貨店。


店では「マチカ」という愛称で親しまれている。


女性の方―――本名非公開、歳は19とまだ若い。

見た目はボーイッシュでいつも一眼を首からさげている。


「用事は特にないんだけれど」

「じゃあ何市にココにきたんだ。…お前の家からは遠いはずだろう?」

「まぁ。マチカが得する情報があるから来たんだけど…」

「アイツ…のことかい」

「ちぇ…。その様子だともう聞いちゃったカンジ?」

「っはは…。情報網の広さはダテじゃないからね」

「まぁいいや…これみてよ」


ミドリがポケットからスマホを出し、それをマチカに向ける。


「これって…」


ミドリに見せられた動画をみてマチカは絶句した。


「ナヨ…と誰?」


画面に表示されているのは何かを投げる青年…と、先程「ナヨ」と呼ばれた女性。

動画が終わり、写真も見せられる。

ミドリ曰く、咄嗟の事で一眼で撮る余裕が無かったそうだ。


「これ、何投げてるの」

「うーん…棒?かな?…パイプ?」


最後の一枚はかろうじてピントが合い、はっきりと顔やもっているものが見える。

そしてそれは何か棒状のモノが刺さっている自動販売機だ。


「で?…ナヨさんはなんでこんなに笑いながら逃げてるんだい」

「知らないよ。…歩いてたら偶然見かけたんだ」


ミドリは苦笑いしながらスマホをポケットへと戻す。


「もう一人の男なんだけど、これ」


次は持っていた小さなショルダーバックから取り出した小さな紙をマチカに渡す。


「彼、ユキムラ君って言うんだ…へぇ…指名手配…?じゃないな、なんだぁ、子供を助けた?」


見かけによらず、良い事してるじゃねぇか、なんてブツブツつぶやきながら紙を見ている。


「これ、彼の今の写真ね。少し調べたらいっぱいヒットしたよ。…なんせ、前科持ちみたいで」

「一体なにしたんだ…。クスリ、クスリ、クスリか…」


再び差し出されたスマホの画面にはスクリーンショット。

そこには顔写真とともに彼の経歴が載せてある。


「16歳青年…、交際相手の女性と…」

「そ」

「で、なんでこんなヤツとナヨが一緒に居るんだ」

「さーぁね?…そこまでは知らないよ」

「しらねぇのかよ…。で?彼はまだしてるの?見た所は大丈夫そうなの?」

「そうねぇ…、ナヨさんに危害が無いならいいんだけど。僕」

「あんまり首突っ込むんじゃないぞ、ミドリ。後処理が大変なんだから」

「わかってるって」

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