表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生して魔王になったら  作者: 揚羽
二章 アグネス大陸にて
53/61

エルフは素直

アンが実体化してすぐに勇者たちは突っ込んできた。

何というか、豪快。

一瞬で牢屋の外壁が吹っ飛んで青空教室状態になったり、余波で天井が崩落したりした。


「しまった、全壊させ損ねた!」


殺す気か。

アンのおかげで被害はなかったが。

当のアンはもうイヤリングに戻っている。


「リーダー、何も、ここまでやらなくても…」


「馬鹿、派手にやって見せ物にするのよ。それにカトレヤちゃんもモリオンくんも頑丈そうだし、イケるかな…って」


いや、イケないから。


「死んだらそれまで、ですか?」


「うん」


そういうノリでこいつはいつも行動してるから恐ろしい。


「リーダーは“封魔結界”で魔法の威力が落ちることも想定済み」


「そ、そうなのよ」


嘘だな。


「瓦礫が直撃するとか崩落に巻き込まれたりとか考えてなかったんですよね?」


「運も実力の内よ」


そういう問題じゃないよな?


「と、とにかく! 次行くわよ、次」


次ってなんだ?


「リーダーはまだ売られていない子供を助け出すつもりらしいです」


困惑する俺たちにカルロスが説明をしてくれる。

助け出す、か。

牢屋の目星はついているんだろうな?

というかそれ以前に一つ聞いておこう。


「また壊すの?」


「ここまで派手にはやらないと思います。カトレヤちゃんもモリオンくんもそれなりの実力者だから配慮が欠けたのでは?」


強いやつには容赦なしだな。


「何してんの? 行くわよ?」


とりあえず次とやらに行こうか。


***


一方、人売り側では絶賛仲間割れ中だった。

場所は検問所。

奥には攫って来た子供たちが、ひしめいている。

そして店側(人売り推奨派)と宿の従業員側(もうやめようぜ派)が揉めている。


「お前、もう少し、考えてやれよな?」 


店側の人が従業員側を責める。

実行犯はあくまで従業員側のエルフであり、そちらの落ち度だろうと自分勝手に喚く。


「それはこちらのセリフです。上玉だからチャンスさえあれば、さっさと攫え? こんなにあからさまにやっていたらバレるのは時間の問題だと最初に言いましたよね?」


それに真剣に反論するのはエルフ。

勇者にボコられてあちこちに痣や腫れが見えるため、迫力に欠ているが。

逃げ出さない辺り、無駄に真面目なのだと伺える。


「ねえ、人売りさん」


と、そこで子供たちの中の一人の男の子(獣の耳があるからおそらく亜人族)が怯える様子もなく話しかけてきた。


「お客さんだよ?」


検問所の奥からでは外は見えない。

固有魔法で透視でもしているのだろう。


「通行人だろ?」


「んと、勇者?」


危険を察知したのかエルフはいつの間にか逃げていた。

自分に正直でよろしい。










はい。

忙しかったんです。

本格的に授業が始まったのと宿題がわんさかでたので。

今後も間を開けることが有ると思います。


次回予告

修羅場?


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ