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転生して魔王になったら  作者: 揚羽
1章 幼女時代
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初めての仕事

俺の仕事はやはり、地底人の食料問題解決だった。

しかし、どうしたものか。

地底人は農業をしていないようだった。

だから農業を教え込むことも考えたがそもそも日が射さない迷宮の中で作物は育つのか分からない上に農地なんて作る場所があるのか、あったとしても魔物の被害はないかなど不安だらけだ。

だからといって狩猟採集だけではどうにもならない。


「アン、迷宮の中の環境で植物は育つと思う?」


「はい。私が置かれていた台座の周りには花が咲いていました。……それと、何故迷宮の中という前提なのですか?」


「地上はもう土地が足りないから」


でも、アンのおかげで思いついた。

花が咲いていた所には光が射していた。

あの辺りなら植物が育つ。

でも、村の地底人を飢えさせないかといわれたら自信がない。

だから商品をつくる。

なにも迷宮の中だけで賄う必要などない。

商品を売って、食料を買う。


「あの花は他に咲いている所はある?」


「おそらく“神器”の台座の周りと“祭壇”のような神に近い場所だけでしょう」


あの花の加工はよく分からないが、トガリに協力してもらおう。

村の為だと言えばすぐ、教えてくれるだろう。

思い立ったが吉日。

早速あの村に“転移”する。


***


「…そうだな。いつまでも閉じこもっていても状況は変わらない、地上と関わりを持つ」


嫌そうな顔(ネズミだけど)をしていたものの同意してくれた。

花についてはトガリもかなり調べたらしいのだが名前すら分からなかったらしい。

いっそ付けてくれと命令したらカトレヤにしたいと言い出した。それ、もうあるから。


「ただし、地底人は直接会わないのが条件だ。怖がりだからな」


それ以外は全面的に協力してくれる。

花の加工技術を地底人に教えるのも、地上と取引するのも。


「それじゃあ地底人たちに話を伝えてくる」


ひとまず何とかなりそうだった。


***


「そうか、よくやった。取引については周辺の魔族に話を通しておく」


戻ってきて魔王に報告。

案外簡単だった。


「今日はこれで終わりだ、明日も続けてくれ」


魔王は羊皮紙に何か書き込みながら言った。

俺の仕事は終わり、でも魔王は朝から晩まで仕事だ。ご苦労様。


「ラドルフとモリオンの所で訓練でもしてこい」


そうすることにする。

最近は尻尾や羽を利用した戦いが出来るように訓練している。

かなり便利なので早く身に付けたいものだ。








次回予告

五歳まで飛びます

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