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詩集 寂しさにたへたる人の

石になる

作者: 小日向冬子

ほんとうの

ことよりも


非の打ちどころのない

正しさよりも


マシュマロみたいに

優しくて

甘い


そんなことばが

欲しいときだってある



いいんだよ


ウソでも

その場しのぎでも


だって

もう

わかっているから


そう

わかっているのに



ありがたいね

ご立派な君のアドバイス


熱くなった喉元から

すーっと涙がひいていく



震える手を

ただ

ぎゅっと

握りしめ


「そうだね」って

穏やかな

笑みさえ浮かべ


無防備だった自分を

嘲笑いながら


薄くやわらかだった皮膚を

ゆっくりと

変質させていく


石のように固く


そうして僕は

僕自身を

ずっと深いところに

しまいこむ


誰の声も

届かないように


もう二度と

傷ついたりなんかしないように



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