決着
対戦相手と互いの健闘を祈り固く握手を交わした。そしてまだ若い相手の
入場曲が鳴り響いた。会場中は歓声であふれ合えった。
対戦相手は入場曲とともにリングインした。続いて俺も同様にリングイン。
リングアナは対戦相手の紹介をしたが、対戦相手はまだ若い青年だから観客の反応は歓声と罵声の賛否両論だった。リングアナは俺の名前の前に「リビングレジェンド《生ける伝説》」と付け足してくれた。
ゴングが鳴った。互いに前かがみの姿勢をとった。相手が少しうなずいたのが合図で取っ組み合った。相手はすかさず俺の後ろに回ってバックドロップ。
会場は歓声と罵声が混ざった。インディー団体では会場は狭いが、今日の客はいつもより多く見える。相手は俺を立たせて、ロープワークを開始した。
相手は走ってる俺が近づくと跳んだり、伏せたり華麗によけ返した。
俺はクローズラインをかました。相手は命中され、一回転した。
すかさず俺はフォール。
レフリーがマットを叩く。
カウントは2.5。
しばらく、ブレーンバスターやパイルドライバー、DDT、パワースラムなど、互いの体を壊しあう激闘になり、ニアフォールの攻防が続いた。
俺が反撃にでる時間だ。
俺は相手を立たせ、コーナーへもたれかけさせた。
俺が勢いをつけてスピアーを命中させる寸前に相手はよけた。
俺は鉄柱に肩をぶつけた。ちょうどそのとき呼吸が苦しくなった。
相手は俺をコーナーに、もたれ掛けさせ、逆水平チョップ。
渇いた音が響く。また、逆水平チョップ。
俺は吐血した。口に鉄の味がする。
相手は俺の異変に気づいたみたいだ。
小声で
(俺が反則をするので…)
俺はかたくなに断った。
俺は逆水平をよけると空手チョップを打ち込んだ。
俺は相手とコーナーを上りスーパープレックスを敢行。
呼吸ができない。口から血が出てるだけだ。レフリーが俺に確認する。
俺は降参しない、断固拒否。俺はゆっくりとロープを上る。
ロープを一つ上るたびに
呼吸が苦しくなる。俺はもう後悔は無い。いつも夫婦喧嘩の被害者になっていた娘と話せた。
トップロープについた。
俺はとんだ。
俺は血と涙を流していた。




