EP161:伊予の事件簿「不承の富貴栄華(ふしょうのふうきえいが)」 追記
「不承の富貴栄華(ふしょうのふうきえいが)」のストーリーは『その8』で完結しており、以下は付け足しです。
R15?R18?でしょうか?ご不快な場合は、無視していただけますと幸いです。
萄子更衣の本当の入内が終わり、大納言邸で兄さまと夜を過ごせるようになった。
脱がせた直衣をたたんでいると後ろから腰を引き寄せられ身体を押し付けられた。
「影男と馬に乗った時もこれくらい近かった?」
耳元で囁かれると、耳に感じる熱い息だけで体に力が入らなくなった。
ううん。首を横に振る。
後ろからお腹に回されていた手がゆっくりと上にはいあがり、胸のふくらみを包んだ。
鼓動が速まり呼吸が浅くなる。
胸を包んだ手が優しく動いた。
親指が何かを探すように這いまわり敏感な部分に到達する。
その刺激に下腹部が疼き思わず腰をくねらせた。
小袖一枚を隔てているのに
兄さまの指には快感を引き起こす魔力があり
硬くなりピンとした先端を
親指で何度も弾かれると
そのたびに
息が荒くなり喉の奥から声が漏れた。
荒い息遣いで身もだえ、
無意識に喘いでいると
もう片方の手が下腹部にのび
小袖の上から触った。
指を添わせて走らせる
そこから溢れる液体が衣にしみ込んでいく気がした。
何度も与えられる快感の刺激に
あの下腹部の痙攣が始まり
頭の奥がぼんやりとした。
背中に何かを押し付けた兄さまが
波打つように体を
私の腰に添わせて動かした。
全てが終わり恍惚としていると
「ごめん。小袖を汚した。」
呟くので顔だけで振り向き
「私よ。自分で汚したの。」
恥ずかしくて小声で答えた。
兄さまは上気した呆けた表情で
「違う。私のだ。」
囁く。
意味が分からなかったけど、落とした直衣を拾い上げて今度はちゃんとたたんで衣装箱にしまった。
添い寝しながら
「忠平様が使用済みの小袖が欲しいというけど、何に使うのかしら?汚れてるのに」
兄さまは寝返りをうち私を胸に引き寄せ抱きしめ
「これを?私の体液もついてると言えばどんな顔するかな?」
面白そうな口ぶりで呟いた。
忠平様が衣を手に取る姿を思い浮かべ
「匂いを嗅いだりするの?何だか恥ずかしいからあげないわ。」
兄さまはふぅっと息を吐き
「私には本物がいるから小袖は必要ない。」
言いながら、私の裾をはだけて腿を持ち上げ自分の腰の上に私の脚をのせた。
腿を裏から撫であげながら
敏感な部分に
指は近づくけど触れない。
その気配に焦らされ
疼きに堪えきれず無意識に腰が動いた。
吐息交じりの声で私が
「他の人にもこんなことをしてるの?忘れられないはずね」
呟くと
「ある人に、気が狂いそうなほど求められるのを、ずっと待ってる」
言いながら
奥に進んだ指が
もう一度
私を
楽園に導いてくれた。