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少女・浄見(しょうじょ・きよみ)  作者: RiePnyoNaro
浄見と時平の事件譚(推理・ミステリー・恋愛)
152/505

EP152:清丸の事件簿「至極色の光彩(しごくいろのこうさい)」 追記

「至極色の光彩(しごくいろのこうさい)」のストーリーは『その9』で完結しており、以下は付け足しです。

R15?R18?でしょうか?ご不快な場合は、無視していただけますと幸いです。

 その日の夜、大納言邸の自室で兄さまが帰宅するのを待っていると直衣姿の兄さまが遣戸を開けて姿を現し

「着替えを手伝ってくれ」

というので私は急いで走り寄って直衣を脱ぐのを手伝っていた。


不意に私の首元に顔を寄せクンクンと匂いをかぐと

影男(かげお)の匂いがする」

というので『えっ?まさか?』と焦って自分でも衣を摘まんで匂いを嗅ぎながら

「そんなはずないわっ!だって水干(すいかん)から単衣(ひとえ)に着替えたものっ!馬に一緒に乗っただけなのに匂いって移るものなのっ?」

言いながら確かめたけど影男(かげお)さんの匂いがついてるとは思えなかった。


兄さまが私の目をジッと見つめ

「今日は影男(かげお)とどこに行った?」

私は兄さまの脱いだ直衣をたたんで衣装箱にしまいながら、大納言の命を人質にとって実の兄と名乗る人物に屋敷におびき出されたことやその時に影男(かげお)さんや竹丸に馬に乗せてもらったこと、その人物から大納言は悪党で私は洗脳されていると言われたと話した。


兄さまは水瓶から器に白湯を注いだあと器を口まで運び、ピタリと手を止めた。


しばらくじっと考え込んだあと

「で、浄見はどうする?悪党の大納言から逃げるなら今のうちだけど。」

私に背を向けたまま、でもキッパリとした声で訊くので、衣装箱のふたを閉め立ち上がって兄さまに近づいた。


器を持ったまま私の答えを待っている背中が覚悟を決めているようでいて怯えているようにも見えた。


私は膝をついて座り後ろからお腹に手を回して背中にもたれかかり抱きしめながら

「私はもう兄さまの色に染まってしまったわ。洗脳されてたとしてももう他の色にはなりたくないの。」

呟くと兄さまは胡坐をかいたまま体ごと振り向き私を腿の上に座らせた。


兄さまの肩に腕を回して顔を見つめていると、私の衣の裾を(はだ)け素肌の脚を腿まで露にした。


足首からふくらはぎ、内腿とゆっくりと手が這い上がり腿の付け根まで指が触れ、腿を軽く揉まれたとき、思わず身をよじりその刺激から逃げようとした。

「動くなっ」

鋭く命じられ、手の触れた部分から湧き上がるゾクゾクとした痺れに思わず吐息を漏らすと、指がもっと奥に触れた。


指でつままれたり撫でられたりするとその部分からの刺激が身体の奥に伝わり快感となってそこを潤した。

その部分を自分ですら触ったことがなかったのに、兄さまに触られることでこんなにも快感を生じることが不思議だった。


自然と足を開き触れられやすくするような角度に姿勢を変えると、指が律動的に一つの部分を刺激し始めた。

そこに指で力が加わるたびに快感が突き上げ喉の奥から鼻に抜けるような声が漏れた。

段々と頭をぼぉっとさせる痺れが広がり、指の動きに合わせて声が漏れるままにしているとそこが細かく震え始めた。

下腹部の奥がギュッと締め付けられる感覚があり、筋肉が収縮した後に開放されるあの感覚がそこで起こり、無意識にその収縮と弛緩が繰り返しおこり不安になった。

自分の体の思いがけない反応に驚いて、気が付くと兄さまの衣の衿を握りしめ強く引っ張っていた。


下腹部の痙攣がおさまり我に返り兄さまの顔を見ると、上気してぼんやりとした見たことのないくらい気の抜けた表情をしてた。

私もこんな顔をしてるのかしら?

恥ずかしくなって

「何をしたの?私の体はどうしたのかしら?」

(はだ)けた裾を戻して脚を隠しながら呟き、腰かけてた兄さまの腿から立ち上がろうとすると腕を掴まれ押さえつけられた。


顎を摘ままれ顔を上向きにされ

「こんな顔、他の男に見せちゃダメだよ」

言いながら口づけられた。


頸に腕を回してしがみつきながら口づけを交わしたあと、唇を離して

「どんな顔?私の顔って変?」

というとまだとろけそうな表情で

「うん。変、というか男が欲情する顔。だからダメ。」

って何?私が悪いの?


「兄さまのせいでしょっ!」

ムッとするとまたぎゅっと抱きしめられ手がモゾモゾとお尻を触るので

「はなしてっ!変な気持ちになるからっ!」

怒ると、ピタリと動きを止め心配そうな声で

「本当に嫌?ごめんっ!」

腕を開いて私を解放したので背中の支えを失った私はちょっとお腹に力を入れて起き上がり胡坐から降りて座り直した。


気まずい沈黙のあと兄さまが恐る恐る

「あの・・・本当に嫌だったなら二度としない。ごめん。」

ポツリと呟いた。


私は『本当に嫌だったか?』と考えてみるとさっきの指の動きと、下腹部の疼きと痺れる快感を思い出し頭がぼぉっとし顔が熱くなった。

「・・・・そういうワケじゃ・・・・ないけど。あんなふうになったことがなかったから。その・・・触るとああなるの?誰でも?」

素直に口に出してみた。


兄さまはホッとしたあと、ニコニコして

「さぁ?でも他の男と試すのはダメ!よしっ!もう寝よう!」

腕を引っ張って立ち上がらせると私たちは寝床へ向かった。


兄さまの匂いや体温を感じるとドキドキしたりムズムズするので、

抱きしめられながら眠りにつくことが

この頃ますます難しくなった。


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