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第三百五十二話 開拓地の港へ行こう

「「「「「「海ー!」」」」」」


 今日は北方の開拓地の拠点になる港に向かうため、ノースランド公爵領に来ています。

 俺とレイアの他に、ミケとララとリリにフェアとオリヴィエも来ています。

 子ども達は、久々の海というか港ではしゃいでいます。

 港では、空に海鳥が飛んでいて、沢山の漁船が行き来している。

 着いてきたバハムートとスラタロウも、子ども達と一緒になってはしゃいでます。


「公爵、朝早くからうるさくてすみません」

「いやいや、港は朝早くから動くので、このくらいは大丈夫ですよ」


 確かに、港にはもう漁を終えて帰ってきている船も多い。

 中には海竜の人間バージョンもいるので、海竜達も無事に漁を再開したようだ。


「じゃあ、そろそろ行ってくるね」

「お昼前には着くよ」


 そう言って、空が飛べるララとリリとオリヴィエに加えて、バハムートに乗ったスラタロウが開拓地の港に向けて出発した。

 船を使って行こうかと話があったのだが、空が飛べるメンバーが先行して行く事になった。

 スラタロウがいればワープも出来るし、戦力でも何も問題はない。

 ララ達が行っている間に、公爵と色々と話し合いをする。

 これもれっきとした仕事です。


「人神教の後釜の新神教の話は、私も聞いています。お布施をすれば、極楽浄土にいけるとの噂です」

「どう考えても、新たな資金稼ぎですね」

「胡散臭い」

「正にその通りです。幸いにしてこの街は聖女部隊の活躍があった為に、街の者も胡散臭いと新しい宗教には手を出していません」

「パパの女装姿の方が効果的」


 皇女一行を出迎える前に、徹底的に取締をしたからな。

 これは、ミケやエステル達の成果でもあるだろう。

 だから、新しい宗教にはだいぶ慎重なんだろう。

 

「先日のブルーノ侯爵領で、新神教が開会式に乱入したことも既に広まっています」

「ルキアお姉ちゃんが、一撃で倒した人の事?」

「そうです。領主を襲った上に返り討ちにあったと、かなりの話題になっています。あの祭りには国中から人が集まりますから、一気に話が拡散しました」

「しかも、噂ではなく事実ですからね」

「帝国や公国からもお客様が来ていたので、同様の話が広まっています。たまに帝国や公国からのお客様から、話を聞いておりますよ」

「いきなり、もう駄目じゃん」

「終了」


 あの祭りは、お客さんが多かったからな。

 そりゃ一発で噂が広がるだろう。

 残念と言っていいのか不明だけど、新神教はいきなり躓いたな。

 そんな事を話してお昼にしようとしたら、血相を変えたララとリリがスラタロウと共に現れた。


「お兄ちゃん、大変!」

「港が怪我人がいっぱい!」

「え? 何だって!」


 どうやら、少しキナ臭い事になっていそうです。

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