命の重み 2
その日の夜は、魘されて何度も飛び起きた。起きる度に汗だくで、その為、朝までにスポドリを3本も飲み干した。
翌朝いつもの時間になったので、ベッドから出た。
顔を洗い、体を濡れタオルで拭いて、服を着替えた。
食欲は無かったが、ガイルの言葉を思いだし、朝食に出掛けた。
「おはよう、タケル」
社食の前でララが待っていた。
顔は笑顔だが、雰囲気はいまいちだ。
相当心配させているみたいだった。
「おはよう、ララ」
無理やり笑顔を作って、そう返した。
後で聞いた話だと、相当引きつった顔をしていたとか・・・
2人で朝食を取り、受付に向かった。
小さい女の子に心配を掛けるなんて・・・と恥ずかしい気持ちで一杯だった。
「お!来たな!」
ガイルは、今日も元気そうだ。
背中をバシバシ叩かれた。彼なりの激励らしい・・・が、痛かった・・・
ゴブリン討伐を受け、ドアを抜ける。
「今日からの目標は、戦闘に慣れることだ。」
「解体は、俺らでやってなるから、タケルは、兎に角ゴブリンを倒しまくれ!最低10体だからな?」
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時間内に12体倒すことが出来た。途中3体の群れに遭遇したが、苦戦しつつも、1人で倒しきった。
相変わらす気悲観があり、倒した後は、手が震えるけど・・・
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一週間後・・・3体以下の群れなら、無傷で倒せるようになった。
今だに、倒した後はいやな気持ちになる・・・
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2週間後・・・半日で目標の10体を倒せるようになった。
倒した後はまだ、いやな気持ちになる・・・手は震えなくなっていた。
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そして、ついに1ヶ月
ゴブリンを、倒しても何も感じなくなった。
ゴブリンに襲われてた子供を助けた辺りからだっただろうか、やつらを[生き物]としてではなく[害獣]として見れるようになったのが、大きかったと思う。
「もうゴブリンは、大丈夫だな!」
と、問うガイルに
「ああ、問題ない。」
と、素直に返せた。
「そういえば、討伐報酬や魔石の売却益、全部もらってたけど、良いのか?」
「今更ね。」
ララは、笑っていた。
「私達は、[新人教育]の依頼を受けてるから、お金は、会社が払ってくれるの。だから、なにも問題ないわ。」
所持金は、軽く100万Mを越えている。なにせ使うのが、食事しかなかったからだ。
「明日は、タケルの装備を買いに行くからな!そこで、パーと使え!」
「朝飯が終わったら、そのまま社食で待ってろ。8時迄にはいくわ!」
明日はようやく、おやすみ。買い物みたいだ。
この1ヶ月休みなく、ゴブリン討伐をやっていた。
よっしゃー!
軽く拳を握った。心の中では、思いっきりガッツポーズをしていた。
克服方法が、上手くまとまらなかったので、時間を飛ばしてみました。
1ヶ月でタケルは、相当強くなったのですが、チート化はまだ先です。
どの程度強くなっのかは、次あたりで、書けたら良いな~と思っています。