始まり
初めてこんな文をかいたのでとてつもなく読みにくいでしょうけど、チョロッとでも見てくれると嬉しいです
夢を見ていた
とても長い夢を。
俺は飛行場でゴミ袋を持って、瓶や缶、落ちているゴミを回収していた。
様々な客が行き交う中、黒人の少年がこちらをじっと見て何を思ったのか、手に持っていた3〇Sを俺の持っているゴミ袋に放り込んだ。
言葉が通じるはずがないと思い、彼の背中を見送った。
サービスカウンターでサンタのコスプレをしたおじさんと普通のおばさんが言い争っていたが、面倒だと思い無視した。
すると、突然腹痛が襲ってきたので脇道にあるトイレに向かったのだが、大も小も出ないまま収まった。
「ったく、何なんだよ…」
ボソボソ呟きながらゴミ回収を続けようと戻ると、袋がない。
「誰か持っていったのか」
なんて馬鹿げたことを思って見渡してみると、人っ子一人いない。
冗談だろ?本当に?さっきまであんなに…
ふとそばにある階段が目に入った。
「こんな所に階段なんてあったか?」
恐怖と好奇心が混じりながらも進んで見ることにした。
が、登っても登っても階段が続くばかり。
ただ、普通と違うのは、頭の中で今が何階かなんとなく分かることだ。頭の中に今の階層の数字が浮かぶ。
不安なような、楽しいような謎の感覚が心地よく感じた。
50階と頭に浮かんだ時、ドアを見つけた。
進むと大広間のようになっていて、それぞれ端に階段があり、その左にまたドアがあった。
進もうとすると
「おい」
と、声をかけられ驚いて声の方を見ると、サービスカウンターにいたサンタが立っていた。
「こんな所まで来やがって、さっさと帰れ」
「ここはどこですか?」
「そんなことも知らねぇとは、さてはてめぇ 向こうから来たな?」
向こう?何を言っている?
「いいか、よく聞け。その扉の先にD-1と書かれた部屋がある。そこに行け、誰もいないことを確認してな。ほかの部屋には入るな。」
言われた通りにした方が良さそうだと思ってドアからこっそり見回してみると、床には畳が敷き詰められていて、壁はところどころ腐った古い木の板が乱暴に貼られていた。
「こんな所が…」
呆気に取られていると、向こうから龍が迫ってくるのが見えた。
「隠れろ!!」
声に驚いてドアを閉め、急いで階段下に隠れた。
「頼む…頼む…」
サンタの声が聞こえる中、目をギュッと閉じ心の中で祈った。ヤバイ空気が伝わってきた。
目を開けると龍がいて、
「お前と関わりがある女が死ぬ呪いをかけた。そしてお前にも呪いをかける。助けなければお前も死ぬ呪いだ。せいぜい時間内に頑張るんだな」
呪い?時間?単語が途切れ途切れで聞こえ、意味を理解した瞬間、龍が時間を示す腕時計と、女性の悲鳴が聞こえる謎のハンカチのようなものに変わった。
「どうすれば…」
迷った矢先、サンタの言葉を思い出した
「D-1に行け」
その言葉を信じるしかないと思い、時計とハンカチをもって部屋に向かった。
幸い、部屋は近くにあったが、かび臭い匂いのするドアがあった。
ドアを押し、ギギギと音が響く
中に1歩踏み出すと、世界が変わった。
自分の部屋にいたんだ。
夢オチとか…
その瞬間ハンカチから悲鳴が聞こえた。
時計も動いている
「夢じゃない、現実なのか!?」
急いで部屋を飛び出し来た道、階段を下に下に全力で駆け下りた。
気付くと自宅の5階にいた。
正確には2階だが、頭に浮かぶ数字は5階だった。
一歩一歩階段を踏みしめ降りていくと数字が4、3と変わっていく。
靴箱に行き、行かなくては、と靴を探してもいつも履いている靴がない。
そこにあったのは3年前に履いていて、今はもう捨てたはずの靴が、新品で置いてあった。
「タイムスリップ…なんてな(笑)」
時計を見ると、もう残りが3時間しかなかった。ふざける時間なんてない。
急いで新品の靴を履き、玄関を開けると生暖かい風と、紫色の見慣れた風景があった。
空気が違う。気持ち悪い。でも気にしてはいられない、急がなくては
ひたすら走った。誰かもわからない人を探して。
すると猫の面のようなものをつけた集団が現れた。
屋台のようなものも出していたり、列になって何か歌のようなものを歌っていたり様々だった。その歌が脳内に直接聞こえ、文字までもが頭に浮かぶ。
「猫が裏切った」
「猫が殺した」
急な頭痛に襲われた
気にするなと列を横切ろうとしたとき、
この集団に逆らってはいけない。
直感的にそう思って迂回しようと猫の先頭まで走って猫と反対方向に走った。
猫の目がすべてこちらに向いた
よく見ると腕時計に視線が集中しているようだ。
何かヤバイのが来る。逃げなくては。
思ったときには遅かった。
体は倒れて動かなくなり、猫に囲まれた。
『腕につけた真珠が8つ目に入ればおしまい』猫がそういうと、意識が遠のいていった
雀のなく声がする。朝日が眩しい。
ハンカチも腕時計もない現実だ。
「今度こそ夢だ……」
今日も学校がある。行かないと。
わかってはいたが、自分が死んだ通学路にはなにもなかった。
やはり夢、そう実感しながら学校へと向かった
そう、夢のはずだった。
放課後、友達にこの夢について話したところ、一人の女友達が昨日龍に殺される夢を見たらしい。
それだけならただの偶然で笑い話になったのだが、猫の仮面、紫の世界など共通するものが多く、念のため確認しておくことにした。
「なあ咲、もしまたその夢をみたら、学校近くの公園に来てくれないか?もしかしたら救えるかもしれない。」
「たかが夢でしょ?夢の中では怖かったけど今はなんともないから。」
拒否された。
確かに、今はなんともない。また夢を見るかどうかも分からない。
「それもそうか、ごめんな」
「なに謝ってんの?夢のことでしょw」
会話はここで終わり、家に帰ることにした。
本当に偶然か…
そんなことを考えつつ眠りへと落ちていった。
気付くとまた、紫色の世界にいた。猫も、時計もハンカチもある。
「やり直しってことか?じゃあ前回のようにならないように別の方法でいくか。」
今度は猫のいない方向に進んでいった。
「そういえば、公園に来いって約束を…断られたのか。いや、可能性はある」
独り言が増えたな、と思いつつとりあえず公園に向かった。
どこを見ても猫と紫で気が狂いそうだ、早く行こう。
公園までは一本道で猫とすれ違うこともなくたどり着くことが出来た。
「あいつは?」
見渡してみても誰もいない。
やはりたまたま似た夢を見ただけか…
諦めかけた時、
「お~い」
聞き覚えのある声がした
「ほんとに同じ夢を見るとは思ってなくて、その、ごめんね。」
「そんなことより、呪いを解く方法とか分からないか?」
「キスとか?」
「それで解けるのか?」
「多分解けない。」
冗談いう暇はないってのにこいつは…ん?
「何あれ」
「そう!なんかよくわからないけど、猫に追われてんの!!」
「先に言えよ!」
手を引っ張りながら急いで逃げた。知らない道をただひたすらに。
なんで猫はこいつを…?
前の夢を思い出した。
「腕につけた真珠が8つ見えればおしまい」
まさか!
咲の手を見ると真珠のブレスレットを付けていた
「このブレスレット、どこで!?」
「知らないおばさんがいて、その人がこれが必要だからって言って無理やり渡されたの!」
近くの草むらに見を隠し、猫がいないことを確認すると、咲にブレスレットを見せてもらった。
「なんか、これ真珠が足りなく無いか?こう、隙間があるというか…」
「やっぱり?おばさん無くしちゃったのかな?」
真珠が8つ…このブレスレットに付いているのは7つ…
「前の夢で、猫が真珠が8つ見えるとおしまい、って言っていたんだ。だから、あと1つ見つかればこの夢を終わらせることが出来るかもしれない。」
「どこにあるの?」
「それを探すんだ2人一緒にな。」
こうして長い夢が始まった
最初の目が覚めるところまでは実際に見た夢なんです。
そこからは完全にオリジナルなので、夢より変なことになるかも…?