主要登場人物紹介 ※ネタバレあります
まだ未登場の重要人物がいます。登場次第記載します。
○アトル(〈インケルタ〉→ミラレークス)
主人公。19歳。亜麻色の髪に琥珀色の目。〈運送屋インケルタ〉で働き、同僚のアリサとは幼馴染み。
戦災孤児で、4、5歳のときに戦争被害で親を亡くして浮浪児をしていたところを、9歳のときに〈インケルタ〉のゼーンに拾われた。
目敏く小賢しいが、妙に情に厚いのでそれが目立たない。
銃器の扱いに慣れており、剣もそれなりに扱える。〈インケルタ〉で鍛えられた戦闘のセンスはちょっとしたもので、判断力もある。魔力は魔力法協会の指定魔術師に並ぶほどであり、特等指定魔術師となった。
レーシアを発見し、目覚めさせた張本人。ついでに巻き込まれて物語開幕早々重傷を負い、満足に動けなくなる。(回復しますが)
レーシアの保護者のようなものであり、あれこれと世話を焼いている。かなり過保護。
○レーシア
ヒロイン。一応17歳。濃紺色の髪に薄青い目の絶世の美少女。
幼い頃から「サラリス」という人物と各地を巡り歩く旅をして暮らしていたらしい。「サラリス」のことを心から大切に思い、自分の全てと慕い、依存している。そのため現在の至上命題は彼女に再会すること。
10年前に終結した「百年戦争」前夜に眠らされ、時さえ留めて110年後、アトルに発見され、目覚めさせられる。自分を眠らせた人物のことを、殺したいほど憎んでいる。
臆病かつ好奇心旺盛。行動の指針は「サラリス」抜きでは決まらないため、あっちへふらふらこっちへふらふら、案外どこへでも行ってしまう。へらへら笑うことが多いので、幼く見られがちだが、「サラリス」への依存心を除いては、それほど子供というわけでもない。のほほんとしている。
その魔力は、史上類を見ない莫大さ、強靭さ、純粋さ、上質さを誇る。〈器〉と呼ばれる特殊な立場にいる人物である。
○アジャット・レーヴァリイン(ミラレークス)
ミラレークスの高等指定魔術師。フードを深く被った怪しい風体のため、容姿・年齢不詳。
生真面目で空気が読めず、要らない一言をよく投下する。同行者のグラッドには特に目を掛けている。
高等指定されるだけあり、その魔力はアトルを上回り、いざ戦闘となると、戦い慣れはアトルに負けるが、魔力量に物を言わせた活躍を見せる。が、その魔力量もレーシアと比べては雀の涙である。
○グラッド・ルオン(ミラレークス)
ミラレークスの特等指定魔術師。30代後半、金髪に緑の目の美形。だが、腰が残念なまでに低い。
特技は広域戦闘における殲滅。だが、初任務失敗により、組織から声が掛かることは稀となっていて、今回の任務に身の進退が懸かっていたりもする。
一行の財布の紐は彼が握っている。
○ミルティア(ミラレークス)
ミラレークスの中等指定魔術師。16歳。小麦色の髪をツインテールにし、凝った飾り紐で結っている。目の色は鳶色で、独特の抑揚で喋る。
気が強く、実力もあるので高等指定魔術師に間違えられることもある。
大の馬好きで、馬車を牽く6頭の馬に並々ならぬ愛情を注いでいる。
○リーゼガルト(ミラレークス)
ミラレークスの下等指定魔術師。20代。黒髪を後頭部で1つに纏め、大刀を担いだ傭兵風のにいちゃん。目の色は青。
声が嗄れんばかりに突っ込みを入れることもある。
一行の中で唯一ミルティアのことを「ミル」と呼ぶ。
アジャットのことを何気に尊敬している。
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○アリサ(〈インケルタ〉)
アトルの幼馴染み。〈インケルタ〉の「餓鬼」の1人。
金褐色の髪に菫色の目。
アトルのことを非常に慕っている。
銃器の扱いが上手く、魔術師級の魔力を持つ。
○アルディ(〈インケルタ〉)
〈インケルタ〉の「餓鬼」の1人。
茶色い髪に緑の目。
よく先陣を切って動く。
魔術師級の魔力を持つ。
○ジャスミン(〈インケルタ〉)
〈インケルタ〉の「餓鬼」の1人。
金髪に紫の目。
魔力量は人並み。
○デリック(〈インケルタ〉)
〈インケルタ〉の「餓鬼」の1人。
黒髪に黒い目。
腕っ節は「餓鬼」の中で1番。
魔力は全く無い。
○レアル(〈インケルタ〉)
〈インケルタ〉の「餓鬼」の1人。
灰銀の髪に褐色の目。
魔力量は人並み。
○シェラ(〈インケルタ〉)
〈インケルタ〉の「餓鬼」の1人。
金髪碧眼。
魔術師級の魔力を持つ。
○ミーシャ(〈インケルタ〉)
〈インケルタ〉の「餓鬼」の1人。
赤い髪に灰色の目。
容赦のない物言いをし、結構情が薄い。
魔力は全く無い。
○ラッカー(〈インケルタ〉)
〈インケルタ〉の「餓鬼」の1人。
茶色い髪に茶色い目。
左腕に派手な傷跡がある。
魔力量は人並み。
○ゼーン(〈インケルタ〉)
〈インケルタ〉の「オヤジ」の1人。
黒髪黒目、顔に傷跡のある強面。
アトルを拾った張本人。
アリサのことを可愛がっている。
○アレック(〈インケルタ〉)
〈インケルタ〉の「オヤジ」の1人。
最年長。
○リィゼア(〈インケルタ〉)
〈インケルタ〉の女神にして鬼神。
金の管理は全て彼女がしている。
○シーナ、グレイス(〈インケルタ〉)
〈インケルタ〉の「母さん」。
○キース、ジェシカ、グレン(〈インケルタ〉)
〈インケルタ〉が擁する魔術師。
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○リリファ(樹国)
20代前半。金髪に青い目。
刀身が水で出来た変わった大剣を遣う。かなり残酷かつ気が短い。
○ディーン(樹国)
20代前半。赤い長髪に灰色の目。
苦労性。彼の苦労の殆どはリリファが担っている。
剣の腕も立つ騎士。
○ベルディ(樹国)
50絡みの白髪の男。帽子にステッキは標準装備。
蛇の幻を生むのが得意。この幻がなかなか厄介。
魔力の感触が恐ろしく悪い。
○オリア(樹国)
茶髪に片眼鏡装備の20代の女。
蝶々の幻を出したりするが、威力はそんなにない。
○ディアナ(樹国)
黒髪に緑の目の、色っぽい女性。
「でしてよ」「だこと」口調。
アジャットと同郷らしい。
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○ケヴィン(ミラレークス→???)
ミラレークスの中等指定魔術師。金髪。
まだ10代なのに家族に仕送りをしているらしい。
ミルティアの同輩。かなりのお喋り。
○イヴァン(ミラレークス→???)
ミラレークスの高等指定魔術師。黒髪黒目。
ケヴィンのおしゃべりに日々苛々している。
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○ゼティス(宝国)
レーシアの声を「この世の希望で紡がれた声」と言った人。
40代くらいの外見で、どこか儚げ。
黒髪に褐色の目。
部下を(表面上は)大事にしており、部下から心からの敬愛を向けられている。
穏やかで、笑みを絶やさない。
○レナード(宝国)
シェレスと呼ばれる規格外の戦闘力の保持者にして、その中でも最強。
ゼティスの付き人を務めている。銀灰色の髪で、顔に派手に走る傷がある。
冷酷そうな見た目。
主に対する忠誠は絶対。
○アディエラ(宝国)
シェレスと呼ばれる規格外の戦闘力の保持者の1人。
「ですわ」口調の18歳くらいの少女。赤金色の髪に琥珀色の目。
残酷かつ冷酷で、レーシアを見ると泣いてしまうくらいに感激する。
元素系魔術の天才。
主君に絶対の忠誠を誓っている。
○ジークベルト(宝国)
シェレスの名を持つ規格外の戦闘力の保持者の1人。
14、5歳くらい。黒髪に濃灰色の目。
常に怠そうにしている。
絶対防御の術式を誇る。
主君に誓う忠誠は絶対だが、同じくらいシェレスの名を持つ家族が大事。
○ハッセラルト(宝国)
シェレスの名を持つ規格外の戦闘力の保持者の1人。
蜂蜜色の髪に青い目。
病的なまでに色が白い。23、4歳。
非魔術師を舐め切っている。
術式構成に非凡な才を持つ。
主に絶対の忠誠を誓う。
○ウィルイレイナ(宝国)
シェレスの名を持つ規格外の戦闘力の保持者の1人。
黒い髪に緑がかった灰色の目。
ジークベルトの実の姉。15、6歳。
杖術と魔術を併せて凄まじい戦闘力を発揮する。
主に絶対の忠誠を誓う。
○エリフィア(宝国)
シェレスの名を持つ規格外の戦闘力の保持者の1人。
金髪に赤紫の目。
浅黒い肌の美女。20代後半から30代前半。
回避に天賦の才がある。
主に絶対の忠誠を誓う。
○シャレイエル(宝国)
シェレスの名を持つ規格外の戦闘力の保持者の1人。
灰色の髪に若草色の目の、年齢不詳の地味な男。
隠遁と称し、自分の姿を完璧に隠し果せるが、それに莫大な魔力を使うため、攻撃には一切の魔力を使えない。
主に絶対の忠誠を誓う。
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○ヴァルザス・グレイン
白髪黒目、黒い肌の老人。
ちょっとドン引くくらいに強い。
正義感と慈愛の念に溢れている。
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○ステラ
ごく普通の、10代半ばの少女。
イリの町で唯一の肉親であった父をハッセラルトに殺されてから、アトルたちと行動を共にするようになる。
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○オルゼイ・ルーヴェルド(ミラレークス)
ミラレークスの最高指定魔術師。
60代。厳格。
リアテードの名門、ルーヴェルド家当主(宰相)の弟で、
アジャットを瞬殺できるくらいに強いらしい。
だが、その魔力もレーシアと比べては雀の涙。
○イオデリック・バーニアン(ミラレークス)
ミラレークスの最高指定魔術師。
初老の男性。
ジフィリーアのシャッハレイ本部に配属されている。
○キャサリン・フェルデルタ(ミラレークス)
ミラレークスの最高指定魔術師。
リアテードのアルテリア本部に配属されている。
○アリシア・ファゴス(ミラレークス)
ミラレークスの最高指定魔術師。
リアテードのアルテリア本部に配属されている。
○セディール・バルトルア(ミラレークス)
ミラレークスの最高指定魔術師。
エミリアに決闘で負けたことがある。
ルルセットのデトリ本部に配属されている。
○エミリア・シャルト(ミラレークス)
ミラレークスの特等指定魔術師。
20代半ばの、蜂蜜色の髪に唐樒の色の目の美女。
特等指定事由は高速戦闘。
バルトルア最高指定に決闘で勝ったこととその美貌から、組織内でも最大規模の派閥を率いるに至っている。
○リカルド・スレイ(ミラレークス)
ミラレークスの特等指定魔術師。
30代半ばの、濃紫の髪に金色の目の男性。
特等指定事由は近接戦闘力と判断力。
元は傭兵であることから、組織内でも蔑視される傾向にある。
○アドルト・デル(ミラレークス)
ミラレークスの特等指定魔術師。
銀灰色の長髪、金褐色の目の、40代くらいの騎士風の男性。
特等指定事由は遠隔地へ魔術を飛ばす効率の良さ。
四角四面に服を着せたような性格。
○デイジア・ゴルソン(ミラレークス)
ミラレークスの特等指定魔術師。
橙色の髪に黒にも見える深紅の目の、妖艶な美女。
年齢不詳。
特等指定事由は炎熱の術式の温度を史上最高にまで上げたこと。
特等指定事由が地味過ぎるので、何か裏があるのではないかと疑われている。
○ファラ・シャンディエ(ミラレークス)
ミラレークスの特等指定魔術師。
まだ20歳になったばかりと若い。
純白の長い髪に瑠璃色の目の、儚げな女性。
特等指定事由はアルナー水晶に術式を籠める技術の高さ。
彼女が術式を籠めたアルナー水晶は、相場の5倍の値段で取引される。
特等指定魔術師の中で最も裕福とも言われている。
○レティオ・ジーン(ミラレークス)
ミラレークスの特等指定魔術師。
30代半ば。きちんと切り揃えられた灰色の髪に青い目。
特等指定事由は念動魔術を駆使した斥候の技術。
○オーレック(ミラレークス)
ミラレークスの下等指定魔術師。
23歳前後。
レーシア確保の任務を失敗し、組織内で株が下がった。
黒髪に、黒にも見える深青の目。
アトルに命の恩がある。
○ヴィンセント(ミラレークス)
ミラレークスの中等指定魔術師。
愛称ヴィンス。20代半ばでがっしりした身体つき。
赤髪に飴色の目。遠慮のない態度を取る。
「呑む・打つ・買う」が過ぎ、組織内で株が下がった。
○イシュ(ミラレークス)
ミラレークスの下等指定魔術師。
金色の髪の奥に風貌が隠れている。
陰鬱な、ゆっくりとした口調で喋る。
随分以前に任務で失敗した相方との連帯責任で、組織内で株が下がったという。
○ルエーナ(ミラレークス)
ミラレークスの中等指定魔術師。
真紅の長い髪に柘榴石の色の目。
レーシア確保の任務に失敗し、組織内での株が下がった。
アトルに命の恩がある。
○フィリップ・バーセル(ミラレークス)
ミラレークスの高等指定魔術師。
20代後半。顎の高さまで伸ばした栗色の髪に空色の目。
どこか気障で、芝居がかった調子で話す。
また、部下には高圧的で厳しい態度を取るが、どちらも演技らしい。
演技中の1人称は「私」、素では「僕」。
ミラレークスに全うに忠誠を誓っている。
ルーヴェルド最高指定の信が厚く、名門の家の出。
○エドウィン・タイレス(ミラレークス)
ミラレークスの高等指定魔術師。
30そこそこ。灰褐色の髪に青緑の目。
ルーヴェルド最高指定の信が厚く、また忠誠心にも富む。
アトルとの決闘においては、代闘士を務めた。
○シェリル(ミラレークス)
ミラレークスの下等指定魔術師。
20代半ば。白金色の髪に黄玉の色の目。
非常に丁寧な人で、フィリップのことは若干恐れている。
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○シルヴェスター・アラン・デイザルト(???)
外見年齢20代。金髪に緑の目の美男子で、腕も大変よく立つ。
レーシアに並々ならぬ憎悪を向けるが、基本的に人殺しは慎む。
正義感の強い鬼。
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○サラリス・エンデリアルザ
当代エンデリアルザ。銀色の真っ直ぐな髪に緑色の目の絶世の美女。
レーシアを眠らせた張本人らしいが、レーシアはそれを頑として信じようとしていない。
また、100年以上を生き永らえているとは考え辛いのだが、レーシアは生きていると固く信じている。
その魔力は、レーシアには大きく劣るものの十分に甚大。
話す人によって人物像が変わる、物語の謎の根幹を成す人物の1人である。
○エンディ
??????????
○カイン
??????????
その他の〈器〉(?)の人々
ファリシャ……レーシアが〈糸〉を繋いだ封具が彼女の記憶を宿していた。
ロジアン……レーシアが〈糸〉を繋いだ〈静〉の宝具が彼の記憶を宿していた。
ティニス……サラリスが〈糸〉を繋いだ〈静〉の宝具が彼の記憶を宿していた。
フェレアーナ……サラリスが〈糸〉を繋いだ封具が彼女の記憶を宿していた。
なお、レーシアが最初に〈糸〉を繋いだ封具からは記憶の伝達は一切なく、〈動〉の宝具からは多くの人の記憶が伝わったらしい。