表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
落第学園  作者: 雨宮ヒカル
学園との出会い~ゲームバトル~
6/13

裏切り者の正体

「みんな、裏切り者が誰か分かった。」

「本当か?誰なんだ?」

「あぁ、まずはかくれんぼの時、最後まで見つからなかった俺と健吾は違う。裏切り者なら確実に見つかってるはずだからな。それからクイズの時、最後まで残った上野も違う。ここまではすぐに分かった。それから裏切り者ならどう動くか考えた。かくれんぼは、見つかるように動く。クイズは、わざと間違える。双六は、イベントのクリアに時間をかけてゴールを遅らせる。バスケは、点を取らない。こう考えたが甘かった。」

「どういうこと?裏切り者ならそう動くと思うよ?」

「普通なら…な。かくれんぼで裏切り者が鬼だったら?バスケで点を取っても確実に負ける方法があるとしたら?」

「それって、まさか。」

「あぁ、裏切り者はお前だよ。…平山。」

「…私?ちょっと待ってよ。裏切り者ってチームにマイナスになることをするんでしょ?私は結構貢献してると思うけど?」

「そうだな。それに騙されたよ。説明するよ。かくれんぼの時、鬼になったお前はまず、メールで(みんなにも聞いてるんだけど、隠れてる時にほかのチームの人見てない?)こう聞いた。そして俺は見ていないとだけ言えばいいのに場所まで教えちまった。ほかのみんなも場所を教えたんじゃないか?」

「だって、見てなければその場所教えた方が探さなくて済むからね。」

「そう、それである程度誰がどこにいるか把握したんだ。そして別のチームの鬼と接触し、俺たちの隠れてる場所を教える。ほかのチームの奴を1番多く見つけても俺たちがそれ以上に見つかれば負けれるもんな。お前の頭の良さを表してるよ。鬼で1番多く見つければ、裏切り者だと疑われにくくなる。」

「ちょっと待ってよ。でも、私は内藤君を助けたでしょ?裏切り者だったらそんなことしないんじゃない?」

「(最初に意外と逃げないで教室にいるんじゃないかって思って、ほかの教室入ろうとしたらドア開かなくてさ。自分のチームの教室はそんなことないみたいだけど。)こうも言ったよな。おかしくないか?最初に教室に入れないことを知ったのにその後、自分のチームの教室に入ろうとしてる。普通は他のチームの誰も隠れてないことが分かってたら、入らないんじゃないか?それと双六の始まる前、お前はこうも言った。(モニターで見ればいいんじゃない?ゲーム中もその都度更新されるみたいだし。)俺はゲームが終了した後に全ての情報が出るもんだと思っていた。みんなはどうだ?」

「私も全部終わった後かと思ってたけど。」

「俺も。」

「そう、あの時点では大抵そう思うんだよ。クイズの時はみんな廊下の方をずっと見ててモニターを見る奴はいなかった。つまり、かくれんぼの時しか確認するチャンスはない。

かくれんぼ、ラスト5分、お前モニターを見たんじゃないか?それで俺が見つからなくても最下位になれそうだった。だからあえて助けたんだ。より疑われにくくするために。実際、4位になってるしな。」

「そんなの…たまたまでしょ?バスケの時は?私が1番点数取ったんだよ?」

「お前がいくら点数を取ろうが関係ない。先取点を相手に先に取らせればいい。あとは逆転しないように、点数を稼ぐ。2試合とも先制されて1度もリードしないで終わってるしな。あと、バスケが始まる前、4チームとも競ってたんだ。あの状況だと確実に1勝するために、初戦に主力を入れるのが普通じゃないのか?それに2試合目、お前のディフェンスは美沢だった。運動が苦手なのはみんな知ってる。お前を止めたきゃ赤田が付くのが普通なんだよ。あいつら知ってたんだよ。かくれんぼの時接触してるから、お前が裏切り者だって。」

「赤田君をオフェンスに専念させるためにそうしたのかもしれないでしょ?私だってそのために、赤田君には付かなかった。」

「にしてもだ。美沢以外を付ける。お前は活躍した…が、お前が出た時は4位になってる。裏切り者としては4位にするのが目的だろうからな。まさか裏切り者が活躍するなんて、こっちは思わない。まんまと騙されたよ。」

「…今、言ったこと全部推測でしょ?確実な証拠はないじゃん。私はチームのために…。」

「5116の謎が解けたんだよ。」

「え…。」

「やっぱり、名前にヒントはあった。みんなの名前を漢字で書いた時の画数をまず数える。

相川健吾なら相が9画、川が3画、健が11画、吾が7画。こんな感じで全員の名前を数えるとこうなる。」


相川 健吾:9、3、11、7

上野 真希:3、11、10、7

大沢 香織:3、7、9、18

木下 智美:4、3、12、9

近藤 達彦:7、18、12 、9

鈴木 里佳:13、4、7、8

内藤 涼太:4、18、11、4

平山 希美:5、3、7、9

渡辺 哲也:12、5、10、3


「みんな漢字4文字だ。これを1文字ずつ画数の少ない順に並べる。1文字目だったら、3画の上野と大沢が1、2人いるから4画の木下と俺は3になる。この要領で出た数字がこれ。」


相川 健吾:7163

上野 真希:1743

大沢 香織:1639

木下 智美:3186

近藤 達彦:6886

鈴木 里佳:9415

内藤 涼太:3862

平山 希美:5116

渡辺 哲也:8541


「5116は平山 希美、お前だ。」

「…。」

「希美が裏切り者…?」

「平山、どうだ?まだ違うって言うか?」

「……ゴメン。全部…内藤君の言う通り。」

「てめぇ。」

「よせ。これで、最終ゲームは裏切り者はいないってことだ。1位とるぞ。平山、正体を突き止めたんだからキッチリ働いてくれるだろ?」

「うん。分かってる。」

「どんなゲームか分からないが、1位取りに行くぞ。」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ