黄金の果実の日々。
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さあ、帰宅だ。一同外に出る。
うん?キューちゃんがマーズさんのフトコロに、顔を突っ込んだ。
そしてフンフンと、嗅ぎ回っている。
ま、まさか?
「ああっ!何をするんですかー!キューちゃん!
それはミノちゃんのなのにー!!」
フルーツが好きなキューちゃんが、あのレアな果物を見逃すはずはなかった!?
南無三!!
口に咥えたよ!そして口元を上げてニヤリだ!
「えー!」
「嘘…」
「やめてっ。」
「それは鬼畜だわよ!」
みんなの非難の声もなんのその。
パクリ。
「ああーああああああ〜!!」
「うわ。喰いやがった。」
神獣というものはやはり無慈悲なのか。
「や、やはり荒神。……仕方ない。」
なすすべもない人間たち。
膝から崩れ落ちるマーズさん!
だが。
―――ピッカピカピカッカリリリ!!!!
ピカキューキューキュー!
コ・コーン!
まるでピカ○ューのような音をたてて、金色に発光するキューちゃんだ。
「うわ?眩しい。」
…ぺっ。
そして光るタネを吐きだした。
しゅるるるる……
ジャックと豆の木も、かくやとばかり。
あっという間に巨木立つ!
幹は太く、枝は繁り、葉は青々と。
そして白い花が咲き、芳香が漂う。
その花も見る見るうちに枯れて実がなっていく。
だんだん色付く。濃い緑から黄色へ、
そして黄金色へと。
「す、すげえ。実が鈴なりだ。」
ひゅうううっ。
キューちゃんが息を細く吐く。
ぼと、ぼとぼとっ。
熟れた果実が落ちてくる。
「そうか!キューちゃん。増やしてくれたんだね!
ありがとう。
キミはサイコーだよ!」
キューちゃんに抱きつくマーズさん。
ドヤ顔だぞ!キューちゃん。
「キューちゃん!凄いわっ!」
母に撫で回してもらって目を細めるキューちゃんだ。
九個のしっぽがぶんぶん振られる。
風を感じるなあ。
「素晴らしい!マーベラス!エクセレントっ!ワンダホー、アンビーバーボー!」
「れ、レイカちゃん?何言ってんの?」
……しまった。また口に出てたか。
そして光に包まれて帰宅した。
母の家の前に立つ私達と神獣。
早速、マーズさんがミノちゃんを呼び出して、水晶の遺物と黄金の実を渡した。
カゴいっぱいある果物に涙を流して喜ぶミノちゃん。
「ゴレ、オレのチヂとハバの。ゾレニ、ゴノ、グダモノ!
パイセン、ザンキュー、ウウ。」
コーン。
キューちゃんは満足げに光る。
そして黄金の実をもう一個食べて、
またタネを吐き出す。
ズドドドォ。
先程と同じように木が生えて実がなる。
「ウワア。ダベホウダイダー。」
キュー。
「ナニナニ?キューちゃん?この実はミノちゃんと神獣しか取れないようにしたって。
そうか。優しいな。ミノちゃん、良かったね。」
頷くマーズさん。
キュキュー、キュウウウ。
「え?トカゲ野郎にはあまり取らせるなって?
それって龍太郎君のことか。うーん、彼は僕らでは止められないよ。」
困り顔のマーズさんだ。
少し心が狭いぞ!キューちゃん。
でも龍太郎君は大食いだからな。
「私から母さんに伝えるとしよう。龍太郎君は母さんの言う事なら聞くでしょう。」
父が微笑む。
そうだね、龍太郎君はウチの母の言う事なら聞いてくれるだろう。
それに母も、遠慮なく言うだろう。
「モルドールのおじさま。ではお願いします。
それではサマンサさん、今度このルビーをエリーフラワー様の所に持っていって、デザインを決めましょうね。」
「はい。」
「では、皆様お疲れ様でした。」
マーズさんはミノちゃんが引く人力車?で帰っていった。
キュー。
そしてキューちゃんも消えた。母のところに行くのだね。
ありがとう、キューちゃん。今日は本当にお疲れ様でした。
「黄金の日々」ってドラマがありましてね。
懐かしい。




