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思い思われ、フリ、フラれ。

誤字報告ありがとうございます。

 それから、五日経ちました。もう三月になったよ。

ここは隠れ家レストラン。

(ほとんど王妃様専門の。)

王妃様は、辛味噌ラーメンを食べてらっしゃる。

鶏ひき肉を辛く煮たものを乗せてるよ。

ラー油が赤くひかっているよ。ニラもやし入りです。

茹で玉子も半分にしてのせました。


ラー油が飛んでお洋服にシミをつけないように、紙エプロンを装着されています。

(一風○とかでもエプロンあるよね。)


「担々麺みたいよね。勝浦名物の。」

「あれは練りゴマが必要ですね。これはゴマは入ってないんですが、今度やって見ますか?」

「うん!是非。勝浦はね、朝市とか取材に行ったの。

そこで担々麺を食べたわ。

以前行ったときは、偶然「いんべやぁー祭り」ってのをやっていてね、アシスタントのお子さんがゲームでカニをもらったの。ボールをついたりジャンケンしたりしてね。確かカギをあけてカニをもらおう、だったかな。

あとは秋刀魚を振る舞うイベントもあったわ!」

「目黒の秋刀魚祭りみたいですねえ。」

「その後も何回か行って、海中公園とか行ったわよ。わりと好きな街なのよ。」

「海中公園。海中を展望する塔ですよね。九州の唐津にも同じものありませんか?九州の従兄弟達と行ったことあります。」


「あら!これは杏仁豆腐?」

「いいえ、王妃様。牛乳寒天です。」

「どこまで昭和!そうよ、学校給食はこれだった!」

楽しい前世トークをしていたが。


「ねえ、レイカ。それから。どう?」

完食された王妃様。口元をナプキンで拭いながらの質問だ。

「それからですか?門と三四郎ですか?」

「誰か夏目漱石の三部作やねん!テストの時散々覚えたわ!

じゃなくて!おほほほ。貴女もボケが上手くなったわね。」

「王妃様。ありがとうございます。」


「それから、あの二人マーズとサマンサはどうなったの?詳しく。」


さっ。


また懐からメモと、鉛筆をお出しになった。

「ランクがねえ。最近打ちひしがれているの。

とうとうアランに怒られたわ。しっかりしろ!って。」


うわあ。


「ま、クビになったり首を切られたら大変だからアランをたしなめてあげたのよ。」


最初のクビは失職で、その次の首は絶命の危機だった訳ですね。


「さあさあ!詳しく!」

王妃様の瞳はランランと輝いている。

本当に恋バナがお好きだ。

「こほん。一昨日はお買い物デートしたらしいんですが、マーズさんが結婚を考えていただけませんか。

と言ったら、サマンサちゃんは、はい。とりあえず婚約で。

しばらく婚約期間が欲しいです。と答えたらしいです。」

「まああ!そうよね!いきなりの見合いからの結婚じゃなくて、恋人の期間というか、恋愛する時間も欲しいわよね!」


「ええ。そしてショッピングセンターでお茶をしたらしいんですが。

マーズさんがここのカフェで使ってるミルクや生クリームも、ウチの牧場のなんですよ。

今度見に行きましょうねと言ったらしいんです。」

「さりげない自慢!」

「そしたらサマンサちゃんがはい、私はそこに研修に入るのですか?と答えたと。」

「 ? 」

「こないだアリサさんがアイスの売り子に扮して驚かせたらしいのです。」

「おほほほほ。会社の社長が掃除夫に扮して新入社員の品定めをするやつね!

TVドラマや漫画で見た見た!

アリサもそんなのが好きなのね!」


「ですね。だけどサマンサちゃんは素で信じたらしいんです。

マーズ様のお母様はこちらで働いてらっしゃるんですね、人手不足なのねと。」


「おほほほほほほ!面白い子ねえ!

会って見たいわ!」


子守りをしていたサマンサちゃんを呼び出した。


「ぐ、グランディの華の中の華にご挨拶申し上げます。」

可哀想に。滝の様な汗をかいている。

「ほほほ、お忍びだから気楽になさい。

確かにレイカ達に似てるわねえ。

ねえ、貴女。うちの護衛のランクを振ったんですって?」

「ひえええ。お許しを。」

わあ。足が産まれたての子鹿のように震えているよ。

 

「ま、良いんじゃない。マーズにも良い伴侶は必要だし。」

「ははっ。」

「ねえ、私恋バナが好きなのよ。詳しく!

ランクは貴女に告ったの?」

王妃様の目はランランと輝いている。


「えと、はっきりと告白されていないような?」

「ま!それなのに振られ気分でロックンロールみたいになってるの?」


懐かしい。TOM⭐︎C●Tですね。


「うーん、1番それらしいのは?

サマンサちゃんのコーヒーが毎朝飲みたいでやんすねえ。ですかね。」

「…うわあ。そうでやんすか。」


「ねえ、レイカ。そんな昭和な口説き言葉。

味噌汁じゃなくてコーヒー。

伝わらないことこの上なし!」


そうですねえ。めぞ●一刻にもそんなシーンありましたねえ。ちゃんと、味噌汁って言ったのに伝わりませんでしたねえ。


「だから常連になって通ってくるのかと。

私はシフトがあるから、毎日出勤じゃないですよ、

コーヒー、毎日は無理ですよ。と答えました。

シフト教えるのはなんか怖いし、逃げました。」


……うわあ。やはり1ミリも伝わっていねえ。




「おほほほ!あのランクがねえ。愉快!愉快!」

王妃様がお喜びになって何よりでございます。


「ははうえー!カフェの方まで美しい笑い声が響いておりましたよ!

こちらにいらしたんですね!」


リード様。どうしていつも王妃様がいるところがわかるんだ。


「あら、リード。こちらサマンサ嬢。マーズとのことは聞いているでしょ?」

「ああ!君か!確かレイカさんの親戚だったね。

うん、マーズ君と婚約するんだって?おめでとう。

ネモ公が物凄く喜んでいたよ。」


「そそそそ、そうでございますか。」


増えたロイヤルなパワーに更に汗をかくサマンサちゃん。

そうなんだよ。マーズさんの伴侶になると言うことは

リード様とも関わりが出てくると言うこと。


そこにアンちゃんがやって来た。

「サマンサ、ちょっと良いかな。ウチの子がぐずっちゃって。」

あからさまな助け船に、

「は、はい!すぐ行きます!」

奥に引っ込むサマンサちゃん。


「ほほほほ。可愛らしい子ねえ。」

「ええ、素直な性格のようですね。マーズ君と上手くやるでしょう。」

そうだな。リード様もオーラが見える人だったかな。

うん、ヴィヴィアンナ様もそんな事言ってたか。


「まだ18の小娘ですから。御二方に会うとそりゃ緊張しますよ。」

ため息をつくアンちゃん。


「じゃあこの後エドガーとフロルとディアナに会いに行くわ。」

「はい!喜んで!」

居酒屋の店員になるリード様。


「あら、貴方はお仕事に戻りなさいよ。」

「えっそんな。久しぶりにお会いしたのに。」


青菜に塩とはこう言うことを言うのであろうか。

途端に元気をなくす、麗しのリード様。


「それに、マナカ国のアキ姫様はどうしてらっしゃるの。

先日からこちらに滞在してらっしゃるのでしょ。」

「ええ、才女殿の招きに応じて。彼女を声楽科の先生にしたいとか。」

「アキ姫様は次女。こちらに出しても良いとアアシュラ様はお考えよ。」

そこでリード様は静かに微笑まれた。

「…マーズ君との縁談も水面下であったのでしょう?」


なるほど!確かに。釣り合ってるね。


「…だけど正式に打診する前にサマンサ嬢と決まったのだから。」

「ええ、他国との縁談は慎重にしなければ。

それに、」

リード様はため息をついた。

「彼女は何より、ヴィーに夢中だ。」


何ですと?


「ここのところ付きっきりでヴィーが彼女の世話をしてますよ。」

あららら。アアシュラ様もだけどアキ姫様もか。


「彼女とは色々話してみたいわね。炭坑節とかね。」

「福岡人の転生者がいたのですねえ。」


「そうだね!レイカさん!あのダンスは素晴らしかったね!ソウルを感じたよ!」

「ありがとうございます。」

何とも言えない気持ちで頭を下げる私。

「あー、私も踊りたかった!サノヨイヨイ♡」

王妃様が手振りをなさる。


「良いと思います!母上!年末みんなで踊りましょうか!」


「「いえ、それはお盆に。」」


私と王妃様の声が揃った。




その後。

「レイカアネさん!凄いですね!

私、今日またアネさんを見直しました!」

サマンサちゃんが興奮して話しかけてきた。

「王妃様やリード様とご一緒しても動じないなんて!」


「慣れです。というか、王妃様とは転生仲間だからね。広いお心で接して下さるの。

それに前世では同年代だったから。

リード様はあの通り細かいことにはこだわらないお方よ。

王妃様はともかく、リード様はマーズさんとも接点があるから慣れるわよ。」


「…はい。私。もしかしてとんでもない人と婚約を?」


今更ジローという気もしないではないが。


「大丈夫さ。アンタ、ブルーウォーターの一族にすっかり受け入れられてるじゃん。

マーズさんにはアンタ以上の相手はいないワよ。」


アンちゃんが軽くウィンクをして太鼓判を押した。





タイトルは、ニキビ占い?ですかね。

おでこが、思われニキビ?

どっちにしろニキビはない方がいいです。


今更ジロー。小柳ルミ子さんですね。



勝浦の朝市。何回か行きました。

いんべやぁー祭りでしたかね?子供が小さい頃、毎年行きました。確か11月でしたかな?

コロナ禍で中止になったかも。


房総は好きで以前は良く行きました。マザー牧場や、フラワーガーデンの花摘みや、鴨川シーワールド。

そしてイチゴ狩り。

海中展望塔は視界が悪いときは割引してくれますね。

ところどころにあるさかなクンの絵が素敵です。


あとは鵜原理想郷でしたっけ。勝浦の名所。

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― 新着の感想 ―
「YAWARA」でも「君の味噌汁が飲みたい」といって、ウェイトレスってことかと通じていませんでした。これって、思いが伝わっていないと理解できないってことなんでしょうか? 単に鈍感なのでしょうか? 個人…
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