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ブルーウォーター公国物語(続グランディ王国物語のそのまた続き)  作者: 雷鳥文庫


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結婚のお祝いに関するエトセトラ。

 次の日の朝。

「おほほほ。今日はこれからミッドランド夫妻に会うんですのよ。ま、カレーヌ様。大船に乗ったつもりでいらして?」

「エリーフラワー様……ありがとう。

私、今まで貴女がレイカと親しいから、ちょっとだけ嫉妬してたのよ。

でも、ごめんなさい。」

潤んだ目で見つめるカレーヌ様。

エリーフラワー様は慈母の様な顔で微笑んだ。

「良いのよ。私はね、貴女が素直に甘えてる姿が妬ましくも、羨ましかったのよ。」


おや。二人とも素直だこと。


「ねえ、レイカさん。貴女が間にいてくれたからよ。そうじゃなければカレーヌ様とは一生打ち解けなかったわ。」

「本当よ、レイカ。」


「「やっぱり貴女をみてると優しかったおばあさまを思い出すわ。」」


ええ、どうせ私はみんなのおばあちゃんですよ。

二人揃ってハモらなくてもねえ。


「ではね、ランちゃん、アスカちゃん。ふふ、二人とも私の妹も同然ですわ。」

ミネルヴァちゃん。ちょっと発言は気になるけどね。

ウチの子を可愛がってくれてありがとう。


「では、キューちゃん。子供達がいるから送ってくれるでごわすかな?」


キュー。


エドワード様の呼びかけで姿を現す白狐。


みんなを連れて消えていく。


「まあ、それで一件落着かなあ。」

アンちゃんが伸びをする。


「アンディ義父さん。」

「シンゴ、どうした?」


「レプトンさんが先程ブルーウォーターに、帰ってきたそうですが。」

「朝一番でご苦労だな。」

「龍太郎君が迎えに行ったんですが、レプトンさんのほっぺが腫れていたと憤慨していたらしいです。」


あらら。


「サードの野郎が殴ったのか!」

「そうみたいですね。とりあえず様子を見てきますか?」

「今どこに?」

「メリイさんのドラゴンハート邸に連れて行ったみたいですよ、龍太郎君が。」

「しばらくはホテル暮らしのはずだったがなあ。

まあ、ハイドが上手くやるだろ。」

「ああ、アイツだって傷の手当てに慣れてますしね。」

「それにメリイさんの所にはエリーフラワー印の最新型の軟膏があるんだ。大丈夫。」

「エリーフラワー様ご本人も、これからミッドランド様の所に、ドラゴンハート邸に行かれるんですよね。」


「うん。話が進むだろう。」



しかしなあ。レプトンさんも馬鹿正直にサードさんに報告しに行かなくてもなあ。


「とりあえず、明日以降はカレーヌ様のところに転がりこんでもらおう。嘘から出たマコトって奴だ。」


「あら。」


 


 更に次の日。

ちょっと頬の腫れが残っているレプトンさんとカレーヌ様がお揃いで来た。

ネコカフェ部分に通す。

ちゃんと、二匹の猫が二人に擦り寄って営業をしてるよ!偉いね!


「はは、随分と男前になったじゃないですか。

兄君にたれたので?」

アンちゃんがからかうと、

「ええ、まあ。サード兄には自分の口から伝えたくて。」

「まったく。サードさんがこんなに乱暴な人だったなんて。」

カレーヌ様はまた激おこだ。

「良かったわ、あんな人に嫁がなくて。」


「一瞬固まった後、うおおおっ、と叫んで両手を回転させて殴りかかってきて、そのうちのひとつが当たったという感じなんです。」


「サードさんは少しも武芸や護衛術の心得がなくて、殴り合いもやった事ないんですな。

子供が癇癪起こしたときのケンカですよ、それ。」


アンちゃんがためいきをつく。


「それでまだ殴ってこようとするのを、リーリエさんがひじ打ちをして倒してくれました。」


「アラ、そう。ククッ。」


「兄はポカンとしちゃって。その上さめざめと泣いたんです。」

「女にやられたからですか?アイツは忍びですからねえ。」


「いいえ、こんな事なら俺も仕事を捨てれば良かった。って。」


「無理な事を言いますなあ!従業員があんなにいるのに。」

アンちゃんは腕を組む。


「リーリエさんに、説教しておきますから、レプトンさんはお帰りになって。と言われて帰ってきました。」


「それでご報告に?」


「いいえ。ええと、レイカさん。ルビーの指輪を買いたいのです。カレーヌ様に。」

「ウフフ、レイカ。良いのを選んで。モルドール領の。」

二人でにこやかに微笑む。


「まあ、ウチのルビーをお買い上げなのね?すぐにランドに連絡するわ!最高のものを用意させますよ!」

母もウキウキしている。


そこにすっと、アンちゃんが口を出した。


「レプトンさん。私とレイカさんからプレゼントしますよ。二人のお祝いに。

何、シンゴだって龍の字から宝石を貰ったんだ。

今回、モルドール領のルビーを選んで下さったのですから。嬉しいですよ。」


「そんな。」

「あら、ダメよ。アンディ。貴方からは最高級の絹織物をもらう事に決めてるの。いつもみたいにね。」


「ははは!かないませんね、カレーヌ様には。」

本当。アンちゃんにおねだりできる人ってそういないぞ。


「ええ、わかりましたよ。

でもね、ソレイユ産のシルクは無理ですよ。ブルーウォーターの一族がサマンサのドレスの為に、今かき集めてますからね。」

「あ、それもそうね。」

「 ! そうだ、メリイや龍太郎君から白狐様に頼んだら手に入るかも?モスマンと仲が良いんですよね?」

レプトン様が手を打つ。


覚えてるかな?ソレイユ産のシルクは、モスマンという蛾のカタチのUMAの繭なのである!

その美しさと希少性から最高級のシルクなんである。


「あら、そうなの?キューちゃんに頼めばいいの?」

母が目をパチクリさせる。

そして指輪を擦り合わせた。


「キューちゃあん。いらっしゃああい!」


「ああ!お義母さん!また簡単に呼び出してる!」

アンちゃんのぼやきも他所に、


キューウウ。


キューちゃんが現れた。


「えっ、何それ?凄い。」

目を丸くするカレーヌ様だ。


「ねえ、今度結婚するお二人にね、モスマンのシルクを贈りたいの。なんとかならないかしら。」


そう言いながら母は、猫カフェの商品をドンドンキューちゃんの口の中へ放り込んで行く。

「まあ。ウチのクッキーをあんなに美味しそうに食べてくださるなんて。」


側から見ると遠くから丸めた紙をゴミ箱に放り込む小学生男子のごとし。

外したりしたら、

「今のノーカンね!練習、練習!」

とか言ってね。


そういえば某ファーストフードのゴミ箱はサンキ○ーボックスと呼ばれていると聞いたことがある。


サ○キューボックスならぬ、キューちゃんは満足したのか口を閉じた。


そして姿をかき消して残るのは青い光のみ。


「多分、これで大丈夫!そのうち手に入るとおもうわ!」


「ありがとう!おばさま!」


相変わらず、チカラわざで神獣を使う母なのだった。



パフィーの歌からですね。カニ食うのは良いけど、何故ハリソンフォード?と思っていました。

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― 新着の感想 ―
きっとハリソンフォードのファンで、偶然出くわして、だからこそラッキーガールと歌ってたのでは?今の若い子にハリソン・フォードがどのくらいわかるのか・・・ ほんとにこの三人の友情は良いですよね。レイカさ…
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