side 九仙
皆様ごきげんよう50年先の未来から来ました邪仙人の娘、九仙です。
いやあまさか過去へ行けるなんて夢にも思わなかったもので、制服来て学校行ってコンビニでバイトをしたり学校先、バイト先で友達ができたりと充実した日々を送ってます。
美さんと汐姐さんに頼めば偽造書類や免許の類いはちょちょいのちょい
山村九仙で通ってます。
「ねえねえ!きゅうちゃんは父子家庭なんだっけ?お父さんどんな人?格好いい?」
この子の名前は佐々木陽ちゃん。理想の相手は歳上なんだってそれもお父さんくらいのアラサーが好きな変わった子
「んーまあしっかりお洒落すれば格好いいとは思うけれど…うちのお父さん基本だらしないし、変な所にこだわるから振り回される私は大変だよ」
「えー!なんだか楽しそう~今度きゅうちゃんのおうちに遊びに行っていい?」
楽しそうってなんなんだろう今の会話の中のお父さんを楽しそうと思えるのが不思議だなぁ
「これからHR終わり暇?予定が空いているなら私んち来る?」
「行く!絶対おもしろそうだから行く!」
面白そうとは?首をかしげつつ陽ちゃんと午後の授業も終わり長い担任のHRが終わった後、
二人で帰路に着いた。
「ただいま~」玄関を開ける
「…ん、もう下校時間だったかお帰り~あら、後ろの子はおともだち?」
お父さんはすり鉢とすりこぎで黙々と何かを混ぜていた。
「うん、同じクラスの佐々木陽ちゃん」
私が促すと陽ちゃんは照れながら挨拶をした
「あの、佐々木陽です…きゅうちゃんにはいつも御世話になってます、、、」
さっきまでの威勢は何処へやらなに乙女の顔になってんの?こんなおっさんに…
「そうかあ九仙にも友達がねぇ…こんばんは何が食べたい?御馳走だな!」
「よ、余計な御世話よ!」
なんでいつもたいしたことない事でこの人はご飯を豪勢にしたがるのか…いやそういえば未来でも変わらないやこの人
「陽ちゃんだっけ、まあなんもないけれどゆっくりしてってね。今お茶でも入れよう」
「お、おかまいにゃく…」
陽ちゃん?なんで噛んでるの?まさか…いやないない