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みっかめ。用語解説-1

あくまでも、作者の理解に基づくものです。正確さは保証しません。詳しくは、各分野の専門家の著述等でご確認ください。

また、本文の文脈で使われた意味とは、必ずしも一致しません。

※今回は用語数が多いので、これまでに比べて説明を簡略化した上で、二回に分けます。

あくまでも、作者の理解に基づくものです。正確さは保証しません。詳しくは、各分野の専門家の著述等でご確認ください。

また、本文の文脈で使われた意味とは、必ずしも一致しません。

※今回は用語数が多いので、これまでに比べて説明を簡略化した上で、二回に分けます。


【問い詰め女】

ゲーム『Wind -a breath of heart-』(minori)のヒロイン、鳴風みなものこと。オープニングムービーを(当時はそれほど有名ではなかったとはいえ)新海誠が担当したことが話題になったが、その冒頭で、彼女が語った言葉が印象的(著作権法上、この場では公開しない)。ただし受け止め方によっては、ストーカーの妄執一歩手前と言えなくもなさそう。ちなみに“問い詰め”の意味については説明省略、検索すればすぐに出てくる。


【コリオリの力】

回転運動をする物体の表面上で観察できる、見かけの力。コリオリ力、転向力とも。回転角速度と、物体の速度に比例する。地球の北半球で、滑らかな平面上を南から北への向きで物体を転がすと、地球の自転に伴って右側にそれて進む。具体的には、低気圧(台風などを含む)のほか、水を張った水槽の底にある栓を開けて排水してできる渦などが、すべて反時計回りになるのは、この作用による。ジャイロセンサや加速度センサなどの慣性センサは、これを応用したもの。


【ブーヴィーヌの戦い】

1214年、フランス王フィリップ二世が率いるフランス王国軍(実態はフランス諸侯連合軍)が、神聖ローマ帝国・イングランド・フランドル連合軍を、ブーヴィーヌで撃破した戦い。神聖ローマ帝国オットー四世は皇帝位を狙うホーエンシュタウフェン家への対抗を、イングランド王ジョンは失陥していたアンジュー領の奪還を図り、この両者がフランスを挟撃する形で始まった。戦後、敗戦側となった皇帝オットー四世はローマ教皇から破門宣告を受けて皇帝を退位、イングランド王ジョンはアンジューの領有を事実上放棄、フランドル伯フェランはフランス軍捕虜となり、フランス王国が強国としての地位を踏み出した契機になる。


【レイ・クライン方程式】

CIA分析官であるレイ・クラインが提示した、国力を測る量的算出式。具体的には、国力=(人口・領土+経済力+軍事力)×(戦略目的+国家意志)とされる。国力維持のためには継続的な人口増加が必要という理由の根拠にもなる。かなり粗い計算式で、基本的に国家以外のアクターの多くが排除されているなど、他にも加味すべき要素があるのは、主人公が言及したとおり。


【コア・コンピタンス】

経営用語で、競合他社を圧倒的に上回るレベルの強みや、他者が追随できない強みのこと。狭義では、製造業における特定の技術力や製造能力を指すが、現在では組織論全般に使われることが多く、経営分野以外の領域でも用いられる。企業戦略においては、自社の持つコア・コンピタンスを見極めることが重要になる。逆に、コア・コンピタンスの活用を誤った場合や、その限界を把握しない場合には、高度な技術を持ちながら経営が行き詰まることも少なくない。某国の大手製造業によくある話。


【エレベーター・ピッチ】

エレベーターに乗り合わせる、十五秒から三十秒程度の時間で簡潔かつ的確に行うプレゼンテーションの手法。エレベーターに乗り込んでから降りるまでの短い間に、乗り合わせた社長や重役、投資家に興味を持たせるための手法として提案された。多忙かつ膨大な業務を抱える者に対して、シンプルかつ明確なメッセージを送ることは、どんな場合でも重要。「業務上の書類は一枚紙にまとめる」というのも同様の発想。


【W.M.ヴォーリズ】

学校や教会を中心に、実に数多くの西洋建築を手掛けた、日本建築史上有数の建築家。豊郷町立豊郷小学校(滋賀県)二代目校舎(通称旧校舎。現存する初代校舎はヴォーリズとは無関係)はアニメ等の舞台で使われた他、校舎改築問題で町長の施策が町内外で大きな議論を呼んだ末、最終的に耐震改修工事の上、別途新校舎を設置することで決着。神戸女学院(兵庫県西宮市)のキャンパス内にあるヴォーリズ建築群は、一括して国の重要文化財に指定されている。日本国籍取得後は「一柳米来留」を名乗る。プロテスタント伝道師として日本各地を回る、実業家としてメンソレータムの販売を手掛けるなど、幅広い分野で活動。


【スパニッシュ・ミッション様式】

一説に、スペイン人がアメリカ西海岸にもたらしたと言われる建築様式。クリーム色の外壁とスパニッシュ瓦が特徴的で、左右対称、バロック風切妻壁のペディメントが目を引く。本場アメリカでは鉄道駅に使われていることが多いというが、日本では学校建築での採用例が多い。


【モダニズム建築】

鉄、ガラス、コンクリートなどの工業製品を用いて、機能的、合理的精神のもとで作られた建築様式で、形態を機能に従わせた点が画期的。ゴシック様式やバロック様式に見られた装飾性やメッセージなどを排し、すっきりしたデザインになっているのが特徴。日本では、代表的建築家であるル・コルビュジエの建築作品群が世界遺産登録され、その一つに上野の国立西洋美術館が含まれたことが話題になったが、一般的には、装飾性が少ないこともあって景観形成に寄与する度合いが引くこともあって、文化財としての認識が希薄になりがち。このため、名作とされるモダニズム建築も他の様式に比べて解体されるケースが多いが、そのコンセプトが機能第一にあることを鑑みると、耐用年数を過ぎその機能を減じた場合、保存する意義をどこまで認めるべきかという見方もできよう。


【ルイ十四世】

十七世紀後半から十八世紀初頭にかけてのフランス王(ブルボン朝)。フランス王国の最盛期を築き、太陽王と称される。ネーデルラント継承戦争、フランス・オランダ戦争、プファルツ戦争、スペイン継承戦争など対外的にはひたすら戦争を続けたが、戦争や戦後処理を含め、外交はお世辞にも上手だったとはいえない。伝統的な歴史観では、彼の治世が絶対王政の典型例とみなされてきたが、行政運営は上級貴族との妥協で行われており、また都市部を除いて国王の権威が定着していたとはいえず、現在では政治体制の評価が大きく変わっている。経済的には、コルベール主導による重商主義を展開、整備された海軍力をもって植民地建設を進めた。ヴェルサイユ宮殿を建設したことでも有名だが、民衆に威光を示すよりも、怨嗟えんさの対象になったという説も。その晩年には財政逼迫により、子孫の国家運営を困難にさせる原因となる。七十二年に及ぶ治世は史上一位、これも問題だが、満足な後継者がいなかった不運には同情の余地も。なお、彼が発したとされる“朕は国家なり”という言葉は後世の作り話の模様。


【万暦帝】

十六世紀後半から十七世紀前半にかけての明皇帝。即位当初は名宰相張居正の補佐を受け、大規模な税制改革による財政再建を成し遂げる他、インフラ整備や異民族対応にも成果を上げる。一方、張居正死後は別人のようになり、中国史上稀に見る民間への搾取と皇帝個人(国庫ではない)の極端な蓄財、宦官による内部抗争、新興勢力女真族の侵攻への無策、皇太子冊立を巡り家臣の党派対立がエンドレス化などなど、暗君あるあるを地で行く。政治全般に対して全くの無関心を貫き、このため皇帝にこびへつらう佞臣ねいしんが誰も出なかったことだけは褒められる、という声も。四半世紀の間後宮から一歩も外に出なかったといわれるが、彼の死後四半世紀経過後に明は滅亡、それも、万暦帝の孫である崇禎帝が、反乱軍が王宮にまで攻め込まれた末、首をつって自死するという悲惨極まる形で。親の因果が子に報いるという言葉が実によく当てはまり、「万暦において明滅ぶ」と評されるのも当然か。ちなみに“引きこもり皇帝”でGoogle検索すると、彼がトップに出てくる。


【短命】

上方、江戸両方で演じられる古典落語。商家のひとり娘に婿養子に入ってきた男が早死に、それが三人も続くという不可解な出来事に対して、ご隠居がその原因を説明するという噺。艶笑物で、内容的には完全にR15、というか、小学生の時にこのはなしを聞いた作者には意味不明だった。中盤以降の展開およびサゲについての説明は割愛。


【マインドマップ】

明確な一つのテーマから、それに関連する用語と放射状に広げ、視覚的に整理判別しやすくした図で、色分けして描くことが前提とされる。複雑な問題を、短い単語の連関だけで整理できることで、アイデア出しツールとして注目される。一方で、用語間における順位付けができない、各用語が重層的な意味を持つ場合にも乱暴に単純化してしまうなど、限界もある。なお、概念と概念の因果関係を矢印で結びつけるコンセプトマップは、マインドマップとは異なるので注意。


【KJ法】

情報カードを用いて、ブレーンストーミングなどで得られた意見やアイデアをグループ化して整理、データ分析を行う方法。一枚のカードに一つのテーマ(厳密に一単語である必要はない)を記入し、これを複数作成、次いで似たようなものや共通点のあるものをグループ単位でまとめ、各グループにタイトルを付す。続いて、各グループ間の論理的関連性を把握できるように並べ替えた上で、相互関係について記号を用いて清書し、これをもとに論文等に落とし込む。後半部分は適切な訓練を受けていないと困難。


【ゆびづめごちゅうい!】

かつて、近畿地方を走る私鉄電車の戸袋部に掲示されていた、自動ドア開閉時に手指を挟まれないように、という注意喚起。……なのだが、土地柄か、地元民以外からは“ゆびづめ”について特定の解釈ができると話題に。大阪市営地下鉄(現、Osaka Metro)のものが有名だが、某総本家の最寄りを走る阪急電車では「ゆびづめにご注意」で、イラストではご丁寧にも人さし指の第一関節に×印が付いていた。これって用語なのだろうかという疑問は却下。


【最高学府】

辞書的には、学問を究める最高の機関としての大学を指す。個人の学位を示すものではないので、学部だの大学院だの付属機関だのという区別はない。大学進学率が低く大学生自体が希少だった時代に生まれた概念で、そこに込められていたステータスも含めて、大学全入時代とも言われる現代日本では時代遅れの表現ともいえる。ただし、最高学府という表現自体、高度な研究および発表を行う場(高等研究機関)というイメージと、エリート候補生が学生として進学する先(高等教育機関)というイメージの二つを含んでおり、明治時代末期には両者が混同して使われていた面を考慮するべきではあろう。よく言われることだが、入学難易度とは何の関係もない表現。


【アレクサンドル二世】

十九世紀後半のロシア皇帝(ロマノフ朝)。クリミア戦争敗戦を契機に帝国の近代化を強力に推進するが、ツァーリズムを基礎にする経済社会改革には保守派、改革派ともに否定的意見が多く、皇帝の強引な措置への批判が終始強かった。もっとも、後進国において産業革命を起こし経済構造を転換させる政策の前例がない中、手探りで改革を進めた点は評価に値しよう。有名な農奴解放令も、長期的には工業労働者を育成し産業発展に寄与する一方で、当事者の同時代農民には不十分と思われ、かえって不満を募らせる結果になったという。晩年は保守派の勢力が強くなり、このため反動化したという評価も。ナロードニキ系テロリスト集団「人民の意思」によって、手投げ弾により爆殺される。ちなみに少なくとも七回は暗殺未遂を受けているというが、これって歴史的に珍しい記録ではなかろうか。


【国民国家】

nation stateの日本語訳で、かつて「民族国家」と呼ばれていたものの代替表現。比較的同質的な国民が、他の支配を受けない主権国家を形成している国家を指す。一般的に、ブルジョア革命や対外的危機などを契機に国民的一体性が自覚された効果といえる。ただ、主権国家においては、国民が国家を形成する第一要件なのは当然であり、この用語を時代遅れの表現と評する向きも。そもそも「国家あっての国民なのは当然」と考えれば、この日本語訳自体意味不明ではある。


【ヴェストファーレン条約】

英語で「ウェストファリア条約」とも。ヨーロッパに荒廃をもたらした三十年戦争の講和条約で、イングランド王国、ロシア帝国、オスマン帝国を除いた有力国が全て参加するという、スケールの大きいものになった。主要国の領土や爵位の配分が決定されただけでなく、ドイツの各領邦君主は外交を含めてほぼ完全な独立主権が認められる、スイスとオランダの独立(神聖ローマ帝国からの離脱)が承認されるなど、主権国家同士が相互に牽制しながら勢力均衡を図る体制(ヴェストファーレン体制)が成立。また、カトリックとプロテスタントが法的に同権とされた他、プロテスタントのルター派の他にカルヴァン派も認められ、全ヨーロッパ単位での宗教戦争は終息することとなった。


【社団国家】

国民的凝集性を基とした近代主権国家が成立する前段階において、支配階層上の中間組織を形成する人間集団(社団)を核とする秩序に注目し、その機能を国家に擬制した表現。ヨーロッパの封建制における地方領主や都市参事会員、日本幕藩体制における藩主などが一般的に想起される。伝統的な身分制と移動制限を前提とした体制ともいえ、表面的には王権による絶対主義体制が確立していても、実際の支配は中間団体止まりで、個々の人民には及んでいないことを示す概念でもある。


【北宋】

十世紀末から十二世紀初頭にかけて成立した中華帝国。滅亡後、帝室の一族が江南に亡命政権を樹立し、これが「南宋」と称されたのと比較して「北宋」と呼ばれる。皇帝独裁と、それを支える文民官僚支配が体制の特徴で、完全な実力試験である官吏登用試験(科挙)を通過した者(進士)のみを官僚に登用するシステムが完成、進士は名誉と財産を得られるもののそれは一代限りで、世襲的支配層=貴族が存在しなくなった。帝王一族を除き血族支配を全否定したのは、有力国としてはもちろん世界史上初。この結果、政治エリートとしての世代交代が自動的に進む支配体制に至る。官僚主導型政治の下で経済力が強くなる一方、初代皇帝が軍人出身だったにもかかわらず軍事力は弱体化、金で平和を買う形で繁栄を謳歌おうかするという、どっかで聞いたような体制に落ち着いたが、外交がダメダメになると亡国一直線、皇族は悲惨な末路を迎えることになった。


【カペー朝】

中世フランスの王朝名で、西フランク王国のカロリング朝断絶に伴い、諸侯の推挙でパリ伯ユーグ・カペーが即位したのが端緒。当時のフランスは大半がノルマンディー家(イングランド王)の支配を受け、他の地域も諸侯が乱立、実効支配はパリ周辺のみだった。その後、フィリップ二世の時代にアンジューを奪取するなど領土を大きく拡大、ルイ八世およびルイ九世によるアルビジョワ派討伐はフランス王権が地中海沿岸まで広めることになった。小領主が覇権領主へ成長した一例。


【アールパード朝】

中世ハンガリーの王朝名。八世紀末、マジャール人の大首長であるアールパード大公がハンガリー平原に定着したことに始まる。十一世紀にはイシュトヴァーン一世がキリスト教化のうえローマ教皇から戴冠を受け、ハンガリー王国を建国。同世紀末には有力国に列するも、その後は貴族勢力の伸張によって王権は弱体化し、モンゴル軍の侵入とそれに伴う王室の混乱で末期症状を呈し、十四世紀初頭に断絶。大国が貴族の台頭により分裂状態に陥るさまは、神聖ローマ帝国をよりコンパクトにしたモデルともいえる。

※続きます。

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