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日暮れ古本屋  作者: 楠木静梨
一章   古本屋篇
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光の先に

 しばらく歩くと、丁度扉程度のサイズの光が一つあった。


 試しに風を飛ばしてみると、光に入った瞬間光は全く別の場所に。

 しかし危険性はなさそうだった。


「やだなあ」


 そう一言だけ呟いてから、僕は光に足を踏み入れる。


「やーやーやー、あの赤顔倒したらしいね。これでまだ全盛期の一割にも満たないとか、化け物じみているね。御伽噺じみていて、馬鹿げている」


 光の奥は広めの部屋になっていた。

 部屋といっても家庭的なものではなく、店の地下にある空間を狭くしたような部屋だった。

 そして、その部屋に居た先程の声の主である少年は言った。


「僕はあの赤顔より弱いからね、大人しく道を譲らせてもらうとするよ。ほら、この奥の道を歩けばお仲間さんのところだ」


 そう言って、少年は自分の背後にある道を手で示す。


「ああ、じゃあ遠慮なく通るよ。一応言うけど、騙し打ちなんて考えないことをオススメする」


「ハハ、なにそれかっこよ。言ってんじゃん、僕はあの赤顔より弱いんだってば」


 そう言って、少年は道を開ける。


「じゃあ、二度と会わないことを願ってるよ」


 僕が開けられた道を進もうとした瞬間、少年は一言発する。


「まあ、騙し打ちしますって言う馬鹿はいないよね」


 瞬間、道の天井が僕目掛けて落下する。

 急いで引き、それを回避。

 少年の方に羽団扇を構えて振り向く。


「下衆か、じゃあ殺す」


「騙されるのが阿保なだけでしょ」


 そう言うと同時、背後の壁が突如として一部こちらに飛び出す。


「まあ、もう分かっただろうから言うけど、これが僕の術。自分が妖力でマーキングした空間を意のままに操る術さ。さっきの君がいたボロ店から平原に変わったのもこの術が理由さ」


 すると、突如として前後左右の壁に小さな穴が開く。


「一斉発砲、開始!」


 少年が叫ぶと同時、全ての穴から銃弾となった元壁らしきものが飛び出す。


「火吹きの左腕、炎柱!」


 発動と同時に四方向に炎の柱を飛ばして、銃弾を防ぐ。

 炎柱は、よほど強い攻撃でなければ表面に触れると小さな爆発が発生して触れたものを弾く。

 そして、銃弾を全て弾いたことからあの攻撃は一撃一撃は大して強くないことが分かった。


「終わってないよ!」


 少年が叫ぶと、先程のように天井が僕目掛けて落下。

 羽団扇でそれを刻み、その破片を一つ声のした方に蹴飛ばす。

 しかしその瞬間、天永貴景に焼かれた胸の傷が痛み、狙いが逸れる。


「ノーコンかよ! 雑魚エイムすぎるけど、FPSとかやらねえのかよ!」


 少年は叫ぶ。


「なにそれゲーム? 知らねえよ!」


 僕も答えるように少し大きめの声で言う。

 瞬間、壁の一部が生き物のように変形する。

 大きな視覚っぽいシルエットの人型で、漫画などで見るゴーレムを連想するような見た目だ。


「どうだ、僕のゴーレムは!」


 ゴーレムだった。


 ゴーレムの右腕振り下ろしを蹴りで弾き、首を切断。

 しかし、無機物のゴーレムだからだろうか、首を切断してなお動き続ける。

 瞬時に胴を蹴り、壁に向かって飛ばす。

 すると、激突した壁が一部崩落し、ゴーレムの動きを封じる。


「マジか〜それは嘘でしょ」


 少年は言う。


「じゃあ、最後の手!」


 言って、少年はあるものを取り出す。

 ああ、これは知っているパターンだ。


「これは、最悪のパターンだ」


 僕は一言、呟いた。

ふみふむ生意気ショタ

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