The world changes at 0 minutes 00 seconds
プロローグ
「いつからだろうか……… 」
空の色も、空気の味も、視界に入る街も、全く変わらない。だが、大きく変わったことがある。それは、この世界に役職というものができ、戦うことが生活の中で普通の出来事となっているという現実だ。だが実際、みんながみんな戦っているわけではない。俺のように比較的若い連中が日々『公式戦』という戦闘を繰り広げ、勝敗によって賞金を稼ぐというシステムとなっている。まさか、おっさん、おばさん、お年寄りが戦えるわけがないからな。しかし、イレギュラーってのが、ものがたりには付き物だろ?『公式戦』があるなら非公式戦もある。こっちの戦闘はちょっとやばい。『コンバーテ』や『アゴーン』という名称で催されて、非公式というだけあって、ガチの殺し合いはもちろん……ってこれ以上はグレーなラインだな。お前がこっちの世界に来たらいやでも耳に入ると思うからそんときにこのネタはとっとくか。そろそろ、始めるとするか。何の変哲もなかった俺が、0分00秒で人生が大きく変わった物語を。
「あんま、いいもんじゃないけどなあ。」
と、少し微笑みながら、手で頭の後ろを数回ぽりぽりとかいた後に俺は少し太めの剣を手に取り小さいながらも、偉大な一歩を踏み出した。
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今は西暦20**年。君たちよりもほんの少しだけ未来の物語。僕かい?僕は、まぁこの世界の創設者とでも言っておこう。少年少女たちが当然のように学校に通い、学び、ときには恋をしたり、ときには………戦ったり………。あ〜、一番最後は普通ではないかな?そんな世界を、僕は改めて作り直した。
僕はね、普通の生活だけではつまらないと思っていたのだよ。どうだね?君達の周りではSNSやネットが普及していると思うが、実際に顔を見て交友関係を作ることは増えたかい?いや、逆だろう。ネトゲをしていても、直接面識のない人とチームを作ることはよくあること………そんな、つまらない世界を変えたのだよ。僕は、この”戦闘”という遊びを繰り広げることによってね。
実際に世界は、大きく変わったよ。学生を中心に『公式戦』や『模擬戦』が繰り広げられ、昔のように、PCやスマホを中心として生活している人は格段に減っただろう。だが、思いもよらないことはその分たくさん起きたがね。
「僕はね、○○くん。自分の手で理想を作りたかったのだよ………理想をね………。」
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第1章 新学期 前編 戦闘準備
俺の名前は笹原辰海。15歳。今日から私立榴ヶ峰高校の一年だ。学力は頭がいい方ではないが、悪すぎでもない。戦闘能力、いわゆる実技のポイントが少しばかりよかったからこの高校に入学できたラッキーボーイでもある。ちなみに、学校の学力は、中の中。この学校の特徴は大きく二つある。一つ目に、戦闘に関しての訓練がかなり他の学校に比べて充実していることだ。カリキュラムとして既に授業に組み込まれている他に、大会等にも参加しやすくなっている。二つ目に、これはいい面でもあり、悪い面でもあるが、政府やそれに近い会社との関係が親密であること。いわゆる。癒着ってやつだな。
「おにい!遅刻しても知らないよ〜!」
玄関から何やら、声が聞こえる。
「あぃよ〜」
今のは、妹の柚月。歳は一つ下だ。まぁ、一言で説明するなら、バーサーカーって言えばわかるか?戦闘能力はかなり高いが、頭が残念だ。でもまぁ、人としては思いやりのあるいいやつだ。
俺は、玄関に向かい急ぎめに小走りする。
「わりぃ、わりぃ」
「新学期から、おにいはたるんでるなぁ。もっと、しっかりしてよね‼︎」
「すまないっ。少しばかり説明を読者にね……」
「おにい何言ってんの?新学期から、頭おかしくなった?あっ、元からか‼︎てへっ。」
「お前な〜。『我が妹ながら、あざと可愛いなぁ、おい』」
「よしっ、行くぞっ!」
ガチャッ。玄関を開けると、暖かな風で桜の花びらが舞い、俺の髪もくすぐって通り過ぎた。
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改めて説明不足すぎるだろうから話すと、ここは杜の都仙台だ。私立榴ヶ峰高校は仙台は仙台でも少しはずれの丘の上にある。ちなみに、妹は同じ敷地内の附属中学に通っている。通学方法は俺の住んでいる、緑ノ町から榴ヶ峰駅まで電車一本で行けるから、あんまり遠く感じない。
ドンッ。
「すいませんっ!」
「うぉっ!こちらこそっ!すまん…」
電車を降りたところで、人とぶつかってしまった。それも、かなり可愛い女子、しかも巨乳だと……これは、フラグか…?
「おにい!すまんじゃないでしょ!ごめんなさいでしょ〜?ウチのバカおにいがごめんなさい!」
「いいえっ!こっちこそ。私、この街が初めてで……朝の榴ヶ峰駅がこんなに混むなんて、知らなかったわ」
「朝は、近隣の学校も通学で同じ電車使うからな。かなり混むんだよ」っておいっ!
ぐいっと俺を押して、妹が彼女に話す。
「そうなんですね!なら、私たちと一緒に学校まで一緒に行きませんか?お姉さんも、見たところ〜おにい…兄と一緒の制服ですから、同じ榴ヶ峰高校ですよね?」
「はいっ‼︎ ご一緒していいんですか?ありがとうございます……少し、心配でしたので助かります!」
と彼女は嬉しそうに少し跳ねた。この大きな胸も……
と和んでいると、駅から出たところのはじの方で何やら人が群がっていた。
「なんでしょう?」
「おぅ」
「おにい、見にってみよう?」
なんだか、少しいゃな予感はした。だがそれが、現実になるとはこの時の俺には知る由もなかった……
この度、コミケに向けて小説を書くことになったちくわかめ。と申します。今までは、同人誌やイラスト本などがほとんどでしたので、長期連載型のストーリーを書くことはとても難しいのだなぁと感じております。これかから、どんどんストーリーが展開してまいります。新学期編がとのようになっていくのか?乞うご期待‼︎