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温かい心を拾いました。  作者: いのりさん
9/11

―温かい神様―

どうも、祈りです。

休日ですからね!更新していきます。

なんかマイクロSDの調子が悪くて、新しいの買わないといけませんね。

では本編へどうぞ!(っ´ω`)っ

 守護神の家。

 ライトアヴェニューの最高の立地に位置する謎の家。これが周囲の人が持っている意見だ。

 見た目では貴族の豪邸には足元にも及ばない民家だが、フリュウに拒絶の力を付与されており、この王国で最も頑丈な要塞である。

 夕方、この家はにぎやかな雰囲気になっていた。





「フリュウさん、ほんっとにかっこよかったんですよ!」


 マティルダが入学初日にあった事件のことを自慢気に語る。


「それでそれで?」


 話を聞いているレイティアも興味津々だ。マティルダがくるまではこの家はそこまでにぎやかなではなかった。


「生徒会の人をボカッと吹き飛ばしちゃったんです!」


 ちなみにフリュウはムラマサと共に兵団の訓練の監督をしているため不在、ミコトは今日の食事当番でキッチンで話を聞いている。


「私も見たかったなー」


 本気で残念がるレイティア。

 彼女はフリュウに好意を持っていることを自覚している、しかし見守ることにとどまっている。フリュウは弟のような感覚だ。


「フリュウさんに飛ばされた人大丈夫なの?」


 ミコトは被害者のほうが心配だった。なんせフリュウは兵団の事実上のトップ、この王国最強の戦士なのだから。


「マイク・アダムズっていう生徒だったよ、すぐ治癒されてたけど...」


 アダムズの名を聞いた二人の顔が一瞬強ばる。


「アダムズかぁ...」

「フリュウさん、政治とかに巻き込まれなければいいんですが...」


 この王国の裏の事情を聞いたマティルダは意味不明な物を見た顔をしている。


「マティルダちゃんは気にしないで、学校楽しんできなよ」


 マティルダは大きく笑顔でうなずく。

 二人の顔はそれを笑顔で見つめる友達を演じていた。





「...。」


 ムラマサは無表情で目の前の惨状を見つめている。


「フリュウさん、何かあったんですか?」


 フリュウVS兵団メンバー全員の試合はフリュウの勝利で終わった。

 フリュウは氷にすら触れさせない圧倒的剣技でこの王国最強の部隊を下した。


「悪かったな...。ちょっとした気晴らしにつきあわせて」


 兵団のメンバーに労いの言葉をかける。

 兵団のメンバーはまだまだヤル気だ、彼らのプライドが圧倒的人数有利での敗北を認めなかった。


「まだです!」

「もう一戦お願いします!」

「このままじゃ終われない!」


 頭のみ防具をつけて機動力を重視した兵士30人は揃って同じ答えをした。

 お前らお前らですよ...。

 ムラマサは呆れながらも、限りある命の中で努力する彼らを美しいと思っている。

 フリュウもだ。

 本当に守りたい者のために命をかける彼らに憧れを抱いていた。

 結果的には、フリュウの二刀流を前に彼らは一矢報いることも出来ずに敗れた。





「ただいま」


 兵団の男どもの熱い眼差しから解放されて、フリュウはライトアヴェニューを挟んですぐの自宅の扉をあけた。


「フリュウさーん!」


 ドタドタの廊下が響いて、マティルダが玄関にきた。

 またかよ...。

 フリュウはこれから起こるであろう、その未来を正確に見ていた。


「おかえりー!」


 案の定、マティルダがダイブしてくる。

 この家はフリュウの出身地の和国と同じように作られており、靴を脱ぐ家だ。

 靴を脱ぐ場所と玄関とでは高さに違いがあり、マティルダがフリュウの頭を目掛けてダイブしてくるのも家の日常だった。

 はぁ...、幻影跳。


「捕まえた!...あれ?」


 マティルダはフリュウの氷に阻まれなかったことを一瞬喜んだが、すぐにフリュウがそこにいないことに気付いた。


「わあぁぁぁ!」

「っと...まったく」


 ムラマサが落下するマティルダを抱き止めた。


「ただいま」

「あっ、おかえりなさい」


 フリュウもうリビングに入ってしまっていた。レイティアの声が聞こえる。

 ムラマサは自身の腕の中でふくれているマティルダに目をやった。


「むー...」

「...」


 俺には男としての魅力が足りないんですかね...。

 この家の女性陣は皆フリュウに好意を持ってしまっている。

 フリュウの拒絶という問題っぷりが彼女達の母性を刺激しているのか、守ってあげたいとか思っているのか。

 愛されたいという欲は彼はもうない、だがフリュウの愛されぶりを見ていると負けた気になる。


「頑張ってくださいね」


 マティルダに声をかえた。

 意外な発言だったのか、マティルダは目を丸くしている。

 すぐに理解して小さくうなずいた。

 ...今は上司の幸せをサポートしましょうか。

 いつもこの結論に至って、リビングに駆け込むマティルダを優しく見ていた。

読んでいただき感謝です。

更新は毎回2000文字くらいを目安にしてます。

あんまり長く書けない、話をスピーディーに進めていきたい。

この2つが理由ですね...。

ではまた、お疲れさまです。

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